外食ニュース
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取材・執筆 : 安田正明 2023年9月11日
街角景気は地域の景気に関連の深い動きを観察できる立場にある人々から聞いた景気判断。2023年8月は、3ヶ月前と比較しての景気の現状判断は飲食関連では、52.6ポイント。7月から 3.2ポイント下がった。横ばいを示す50ポイントは超えているものの、5月から3ヶ月連続で低下している。
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2~3ヶ月先の景気の先行きに対する判断は、53.3ポイント。 7月から8.7ポイント低下と大幅に後退した。内閣府は「景気は、緩やかに回復している。先行きについては、価格上昇の影響等を懸念しつつも、緩やかな回復が続くとみている。」と読むが、物価上昇に所得が追い付かず、外食利用が減ってくることを恐れている外食事業者が増えていると思われる。
■街の声
「インバウンドを始め、国内外からの観光客の動きが活発になってきており、それに伴って来客数も増加している。例年はお盆を過ぎると客の勢いが止まってくるが、今年は来客数が横ばいのまま推移している。」(北海道・高級レストラン)
「猛暑のため外に出ない客が多く、お盆を過ぎてから急激に来客数が減っている。また、客から電気代やガソリン代が高騰しているため、外に食べに行きづらいという話も聞く。」(東北・一般レストラン)
「事業所給食部門においては、食材費、諸経費の上昇に加えて、最低賃金の改定や人手不足等に伴う人件費上昇が想定されるため、収支確保に向けて、更なる改善努力が不可欠となっている。取引先への取引条件改定のお願いと経費節減に更に踏み込んで取り組んでいかなければならない。」(北関東・給食・レストラン)
「社会情勢の大きな変化がない限り、現状維持と予想する。」(北関東・居酒屋)
「会食、祝い、接待、法事等、いずれも平常に戻り、予約は活況である。」(甲信越・高級レストラン)
「アルコール類や食品の全てにおいて値上げがあり、当店のような小さな飲食店では、価格への上乗せが厳しい。」(東海・一般レストラン)
「中国からの渡航解禁で春節や9月の大型連休等に期待したいが、為替・金利及び外政の影響からプラスマイナスゼロと見込む。」(東海・高級レストラン)
「暑さのためか人が動いていない。お盆時期も台風の影響でゴールデンウィークに比べると来客数が少なかった。」(中国・一般レストラン)
「ガソリン価格や農産物価格の高騰、10 月に予測される加工食品の再値上げなどで、客の生活防衛意識が高まり、節約志向が拡大するため、ディナータイムの外食利用が減少する。」(中国・一般レストラン)
「出荷数が低迷しており、客からの声では物価高騰の影響で外食も購買回数も減っているとよく聞く。」(四国・酒小売店)
「物価上昇に、所得が追い付いていないとみられる。来客数は若干増加しているが、客単価は下がっている。」(四国・一般レストラン)
「台風の影響等で集客が少ない。」(沖縄・一般レストラン)
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