やじうま速報
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取材・執筆 : 安田正明 2023年8月9日
街角景気は地域の景気に関連の深い動きを観察できる立場にある人々から聞いた景気判断。2023年7月は、3ヶ月前と比較しての景気の現状判断は飲食関連では55.8 ポイント、6月から1.6ポイント下がった。
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~売り上げ回復による利益回復の先にあるもの~
【23年6月街角景気】景況感は下落。値上げできず、コスト増で利益残らず。
3月の62.5ポイントをピークに緩やかに下降している。コロナの5類感染症への移行が定着し、今やアフターコロナが当たり前となったようだ。
2~3ヶ月先の景気の先行きに対する判断は、62.0 ポイント。6月から3.8ポイントもアップした。飲食関連は、全産業平均の1.3ポイント増を大きく超えて上昇した。
厚生労働省が発表した6月の勤労統計調査(従業員5人以上の事業所)によると、1人当たりの賃金は物価変動を考慮した実質で前年同月比1.6%減り、15ヶ月連続でマイナスとなり賃上げは浸透していない。値上げが出来にくい状況の中、物価高によるコスト上昇が進んでいる。飲食業は利益が圧迫される状況にあるのだが、秋の観光シーズンやインバウンドで集客増への期待の方が上で楽観的な見方をしているようだ。
■街の声
「週末の来客数が増えており、外国人観光客も増加傾向にある。観光シーズンに向けて好材料がみられるようになっている。」(北海道・高級レストラン)
「宿泊予約数が増えており、法人旅行や修学旅行も新型コロナウイルス感染症発生前に近づいてきている。また、海外からの客も増えている。」(東北・高級レストラン)
「シルバーウィーク等、人が動く要素があるため、何となくだが、今後も変わらずに人は動くのではないかと予測している。」(北関東・居酒屋)
「地域イベントの復活傾向に伴い、人流が増えるのではないか。」(甲信越・一般レストラン)
「8月に入ると、連休などもあり、毎年、売上が減少傾向となる。第1の課題は従業員の確保で、集客のためにもスタッフが必要になってくるため、まずはそこから改善していかなければいけない。」(甲信越・スナック)
「現状の好調な状態が続くとみている。4年ぶりの新型コロナウイルス感染症による制限がない夏休みやお盆となるため、帰省を始め、長期の旅行や観光などの外出機会が多くなり、それが9月の大型連休まで継続すると考える。」(北陸・一般レストラン)
「売上は良好であるが、原材料の値上げや人件費の上昇、人手不足など、経営を圧迫する要素は解消されておらず、先行きは不透明である。」(近畿・一般レストラン)
「子供が夏休みに入ったため、外食へ出掛ける回数が増加すると考えられる。」(四国・ファーストフード)
「例年夏休みに入ると、帰省学生や観光客で入客が増えるが、今年は平日、週末共に地元客が動いている様子がない。」(沖縄・居酒屋)
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