フードリンクレポート
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記事への評価
取材・執筆 : 南原卓也 2025年10月30日
【記事のポイント】
●「いい茶こ」が飲めるお店が全国で増えてきている
●「いい茶こ」導入で、新しい需要を喚起
●自店の強みを活かす「いい茶こ」の活用方法
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名古屋は独自の食文化を持つまちだ。地域に根付いた味を守り、愛し続けている。
目まぐるしく流行が移り行く東京と、出汁と粉もん、ソース文化が根付いた大阪。その間に位置しているが、どちらとも異なる。
「味噌かつ」や「味噌煮込みうどん」、「味噌おでん」などに代表される「名古屋めし」は、赤味噌と濃厚なタレを使用した甘辛く濃い味付けが特徴。全国的にも知られた存在だ。
濃く、満足感の高い味を愛する名古屋で、本格麦焼酎「いいちこ」と緑茶の"香り"と"うまみ"がまろやかに調和した、まぁるいおいしさの「いい茶こ」は、どう評価されているのか?
名古屋でいち早く「いい茶こ」を提供し始めた3つのお店に協力をいただき、「いい茶こ」のポテンシャルについて話をうかがった。
■大衆飯酒場 ワイロ(栄)
「台湾ラーメン」発祥の地・名古屋で一風変わった台湾・中華料理が食べられるのが「大衆飯酒場 ワイロ」だ。
「鹿児島黒豚の粗挽き焼売」「毛沢東スペアリブ」「肉汁水餃子」というオープン当初から変わらぬキラーコンテンツ3品と、店舗オリジナルの「瓶詰めサワー」や「自家製シロップサワー」、台湾のクラフトビール。他にはない個性的なメニューと独特の雰囲気が名古屋の若者たちの心を掴んで放さない。
お店を訪れる客層の約8割が20代前半という若い世代。しかも、その多くは女性だという。
「お店は今年で4年目になるのですが、オープン当初にSNSで「瓶詰めサワー」がバズりまして、それ以降、ずっと若い世代の方にたくさん来ていただいています。」
スタッフの塚本敬登さん(以下、塚本さん)も、SNSの影響力については想像以上だったと舌を巻く。
スタッフの塚本さん
そんな「大衆飯酒場 ワイロ」が「いい茶こ」を提供するようになったのは、2025年10月から。すっきりと飲みやすく、一般的な緑茶ハイに比べて、麦の風味も強く感じられる点を気に入りオンメニューした。
「名古屋ではまだ提供しているお店が少ない「いい茶こ」ですが、たまたまよく来てくれるお客様の中に大分県出身の方がいて、その方が喜んで注文してくれたことをよく覚えています。」(塚本さん)
「いい茶こ」は、合わせる料理を選ばない。「大衆飯酒場 ワイロ」のスパイスを多用したピリ辛メニューや濃厚な味付けのメニューとの相性も抜群だ。
「すっきりしていて飲みやすいという「いい茶こ」の特徴は、味の濃い名古屋の食文化と相性がいいと思います。特に栄周辺のエリアは、歴史のある老舗もあれば新しいお店も多い。県内でも新しいものが受け入れられやすいエリアだと思っています。「いい茶こ」も少しずつ徐々に浸透していって、気がつけば定番になっているような気がします。」(塚本さん)
「いい茶こ」の導入は、「大衆飯酒場 ワイロ」が持っていた課題の解決につながるヒントをもたらした。
「フードに対して、酒類の出数が少ないという課題がありました。平均だと1人当たり2.8杯ぐらい。1人で3杯以上飲む方が少ないというのが現状です。
その点「いい茶こ」を飲む方は、ほぼ100%おかわりをしてくれます。1杯目に生ビールを飲んで、2杯目に「いい茶こ」を飲んだ場合、確実に3杯以上飲んでいってくれるんです。
おかわりするほどお得になるという「いい茶こ」の特徴もありますが、当店のようにお酒の出数を増やしたいお店にとっては頼もしい存在ですね。」(塚本さん)
"なか"をおかわりするという「いい茶こ」特有のおかわりスタイルが、お店の課題解決にもつながる好事例だ。
■焼き鳥きんざん 名駅四丁目店(名駅)
名古屋を中心に、東京都内にも店舗展開する「焼き鳥きんざん」は、朝挽き地鶏を備長炭で丁寧に焼き上げる焼き鳥と、本場・韓国の味にも負けない「タッカンマリ」、オリジナリティあふれる季節の料理が人気だ。
そして、「名古屋で焼き鳥といえば、きんざん」と呼ばれる理由はそれだけではない。
「上質な和」をコンセプトとした店内は、細部にまでこだわりを感じる上質な空間。「味と空間」こそが豊かな時間を生み出すポイントであり、「焼き鳥きんざん」が選ばれる理由なのだ。2027年までに30店舗、30店長、100焼き師を目指す「焼き鳥きんざん」。その中で、「いい茶こ」の販売を始めてから思いがけない効果が得られたのが「焼き鳥きんざん 名駅四丁目店」だ。
伊藤店長
「元々、当店のメニューにも緑茶ハイはありました。しかし、注文が入るのは数える程度。正直なところ、「いい茶こ」の導入を決める際にも当店における緑茶ハイの需要について見直す必要があると考えていました。」
そう話すのは「焼き鳥きんざん 名駅四丁目店」店長の伊藤柊人さん(以下、伊藤店長)だ。
それでも「いい茶こ」を採用した理由は、「いい茶こ」がいわゆる普通の緑茶ハイとは異なる緑茶ハイだから。「いいちこ」の風味が生かされた「いい茶こ」を試飲し、試してみる価値があると感じたのだ。
結果、「いい茶こ」を提供し始めて1ヶ月に満たない段階で、その判断が間違っていなかったと実感する。比較的若い客層を中心に「いい茶こ」を注文する人が増えたのだ。
「想像していたよりも、ずっと良い反応です。一時は、当店では需要がないとさえ感じていた緑茶ハイですから、「いい茶こ」の反響はお店にとっても嬉しい誤算ですね。」(伊藤店長)
1杯目にビール、2杯目には「きんざん特製 冷凍レモンサワー」というのが主流の中、2杯目に「いい茶こ」を選ぶ人が増え始めた。しかも「いい茶こ」を頼んだ人のおかわり率は限りなく100%に近い。
「名古屋でも「いい茶こ」は流行ると思います。それこそ、一度飲んだら好きになる人は多いと思います。」(伊藤店長)
「いい茶こ」によって、お茶ハイの需要が喚起される事例は少なくない。それは名古屋においても例外ではないようだ。
■炉端焼き燻銀 栄店(栄)
都会の喧騒から少し離れた路地裏。古民家風の店舗へと一歩足を踏み入れれば、細く奥に伸びた店内に大勢の笑顔と笑い声が響き渡る。
目の前に並んだ北海道直送の海の幸。それらの最適な焼き加減を見極め、じっくりと火を入れていく焼き師の所作にも注目だ。
炉端焼きならではの豪快な炙りで調理された新鮮な魚は、皮はパリパリ、中身はふんわり。これまでも多くの人たちを唸らせてきた逸品は、名古屋を訪れた際には是非味わってもらいたい。
今回は名古屋市内で展開する系列全店で「いい茶こ」の提供をスタートした「株式会社ぐっとくるダイニング」の中から「炉端焼き燻銀 栄店」を訪れ、店長の刈谷有佑さん(以下、刈谷店長)に話をうかがった。
刈谷店長
「本格麦焼酎「いいちこ」のネームバリュー、可愛らしいネーミングと専用マドラー、独特の提供スタイルやすっきりして飲みやすい味わいも含めて、お客様にすすめやすい要素が揃っていますね。専用のPOPもあるし、こちらとしてもお客様にお声がけしやすいし、実際にお客様からの食いつきもいい。もちろん、飲んでくれたお客様からの評判も上々です!」(刈谷店長)
炉端焼きは、炭火の香ばしさと素材本来の旨味が凝縮された味わいが特徴だ。言い換えれば、シンプルであるが故にごまかしの効かない繊細な料理ともいえる。
そんな炉端焼きに合わせるドリンクにも注意が必要だ。店側がすすめるドリンクで、その魅力を損なう可能性など絶対にあってはならない。
その点、魚介、肉、野菜のどの食材にも合わせやすい焼酎は、リスクの少ないドリンクだ。日本人が飲みなれた緑茶と焼酎のまぁるいおいしさが特徴の「いい茶こ」が、炉端焼きとのペアリングに適していることは疑いようがない。
「炉端焼き燻銀」で「いい茶こ」がスムーズに受け入れられたのには、味だけでないユニークなシステムにも理由がありそうだ。
「いい茶こ」を提供する前から"なか"をおかわりするスタイルを導入していた「炉端焼き燻銀」では、通常の"なか"よりも、もっとお得な「ヤキャンタ」というユニークなおかわりシステムがある。「やかん×デキャンタ=ヤキャンタ」。やかんに約4杯分の"なか"を入れて提供するというもので、「炉端焼き燻銀」の名物でもある。
「グループで皆さんがおかわりするときにはもちろんですが、お1人様でも何杯も飲みたいときには「おかわりヤキャンタ」を注文される方もいます。元々は「レモン酎ハイ」で使っていましたが、「いい茶こ」を飲む方にとってもお得だし、耳に残るネーミングも含めて親和性が高いと感じています。」(刈谷店長)
すでにある強みと「いい茶こ」を掛け合わせることで、その効果は何杯にもなる。自店の強みを活かす参考になる事例だ。
今、全国で「いい茶こ」を提供する飲食店が増えてきている。
これまであるようでなかった本格麦焼酎「いいちこ」と緑茶による新しい緑茶ハイ「いい茶こ」は、提供する飲食店に思わぬ効果をもたらすことも多い。
あなたのお店で「いい茶こ」を提供するとしたら、どうやって訴求し、どんな効果が得られるか。一度、考えてみてはいかがだろうか。
<取材店舗>
「大衆飯酒場 ワイロ」
愛知県名古屋市中区栄5丁目5-33 オオタビル 1階
TEL:052-261-4305
「焼き鳥きんざん 名駅四丁目店」
愛知県名古屋市中村区名駅4丁目4-18 泰生ビル5階
TEL:052-571-5567
「炉端焼き燻銀 栄店」
愛知県名古屋市中区栄3丁目4-105
TEL:050-5448-3001
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