スマートフォン版のフードリンクニュースを見る

RSSフィード

やじうま速報

外食ニュース

2023年1月26日(木)08:28 やじうま速報

休廃業・解散、22年に過去最多。倒産は過去最少。

記事への評価

  • ★
  • ★
  • ★
  • ★
  • ★
0.0

取材・執筆 : 加藤一 2023年1月26日

キーワード :     

 2022年の「飲食業」倒産(負債1,000万円以上)は522件(前年比19.4%減)と約2割減少した。東京商工リサーチが報じた。

<関連記事>
急速にレッドオーシャン化したゴーストレストラン。「過当競争で儲からなくなったと嘆きの声を裏付けるデータを公開」
https://www.foodrink.co.jp/foodrinkreport/2022/12/23130044.php

出前館、売上473億、赤字362億。デリバリー市場の熱狂は終焉へ。
https://www.foodrink.co.jp/news/2022/10/1790203.php

ゴーストキッチンから実店舗に転換。脱サラの「おつまみ餃子 福虎」。
https://www.foodrink.co.jp/news/2023/01/2573015.php


 コロナ禍で混乱した2020年は過去最多の842件を記録したが、その後は2年連続で減少し、2022年は過去20年間で最少件数を更新した。持続化給付金やゼロ・ゼロ融資など手厚いコロナ関連支援は、飲食業の倒産抑制に大きな役割を果たした。

 しかし、倒産は大幅に減少したが、2022年の飲食業の休廃業・解散は過去最多の1,899件にのぼった。初の緊急事態宣言で多くの飲食店が苦境に陥った2020年の1,733件を1割近く上回ったことになる。倒産と休廃業・解散の件数を合計すると、2022年は2,421件で、2020年の2,575件、2019年の2,433件に次ぐ3番目の高水準になる。倒産に至る前に、暖簾を下ろして市場から退出する飲食業者は少なくない。

 休廃業・解散を業種別でみると、「食堂,レストラン」1,281件(前年比14.1%増)、「バー,キャバレー,ナイトクラブ」84件(同33.3%増)、「持ち帰り飲食サービス業」15件(同150.0%増)、「宅配飲食サービス業」34件(同17.2%増)の4業種で休廃業・解散が最多を更新した。コロナ禍で店内での食事の提供が難しくなったかわりに、中食需要が高まり、好調だったはずのテイクアウトやデリバリー業態でも休廃業・解散が急増した。「持ち帰り飲食サービス業」と「宅配飲食サービス業」は、倒産もそれぞれ前年比25.0%増の20件、同47.8%増の34件と大幅に増加している。

 背景には、急激な事業者の増加による過当競争の影響がある。2021年の新設法人数は、「持ち帰り飲食サービス業」がコロナ前の2019年比44.2%増の75件、「宅配飲食サービス業」が同5.1%増の123件だった。テイクアウトやデリバリーに専念する業態であれば、客席などのスペース確保やホール要員もいらず、キッチンなど最低限の設備を揃えれば開業できる。このため、新設だけでなく他業種からの業態転換も多い。事業再構築補助金の後押しもある。しかし、需要増を上回るペースで新規参入が増えれば、いずれ市場は飽和する。このため経営が悪化する前に、早々に見切りをつける企業が現れだした。

closed.gif

読者の感想

興味深い0.0 | 役に立つ0.0 | 誰かに教えたい0.0

  • 総合評価
    • ★
    • ★
    • ★
    • ★
    • ★
  • 0.0

この記事をどう思いますか?(★をクリックして送信ボタンを押してください)

興味深い
役に立つ
送信する
誰かに教えたい
  • 総合評価
    • ★
    • ★
    • ★
    • ★
    • ★
  • 0.0

( 興味深い0.0 | 役に立つ0.0 | 誰かに教えたい0.0

Page Top