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取材・執筆 : 加藤一 2021年7月15日
株式会社あさくま( 本社:名古屋市天白区、 代表取締役:横田 優)の100%子会社である株式会社竹若(本社:東京都中央区、代表:諏訪部 浩通)が7月14日、東京地裁に破産を申請することを決定したと東京商工リサーチが報じた。

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1988年2月、前社長の竹若勝氏が若竹を設立。日本料理・寿司店など東京都内を主体に14店舗を経営するほか、さかな若漬や海鮮しゅうまい等の加工品販売を行い、18年1月期には売上高25億1063万円をあげていた。しかし、2019年1月期は期中に不採算店舗の閉店を行ったことから、売上高22億7304万円と減収になった。利益面も店舗閉鎖に伴う固定資産除却損等による特別損失計上で、当期純利益は554万円にとどまっていた。
2020年2月、あさくまが子会社化。「あさくま」と「竹若」がコラボしたおせちを販売するなど、当初の目的を一部達成はしたものの、折からの外食不況の流れに逆らうことができず、あさくまが資金援助を行ってきたが、想定していた収益を上げることが叶わず、3月末をもって全店舗休業となった。
4月20日には、都内で債権者集会を開催し私的整理を模索したが、賛同を得ることとができなかった。原因は、グループ化前の2016年11月時点の旧経営陣によるリース取引を悪用した資金調達が発覚したこと。具体的には、同社がリースを受けた店舗設備等に対し複数のリース契約を行う多重リースが2件あったという。

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