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記事への評価
取材・執筆 : 南原卓也 2026年6月11日
日本発のカクテルベース麹スピリッツ「TUMUGI」
【記事のポイント】
・日本発の麹を使ったカクテルベーススピリッツ「TUMUGI」
・定義が曖昧で自由度が高いレモンサワーの可能性
・誰もが知るレモンサワーだからこそ、「TUMUGI」導入で生まれる差別化
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キリッとした炭酸。爽やかな酸味。ジューシーな焼鳥やアツアツの揚げ物を流し込む、あの心地良さ。
レモンサワーは今や、一つの"ジャンル"として進化を続けている。
レモンの産地や糖類不使用、塩やハーブを合わせる店など、独自のこだわりを掲げる店は増え、ベースとなる酒も焼酎、ウォッカ、ジン、クラフトスピリッツへと広がった。レモンサワーは今、"個性を競う酒"へ進化している。
そんな中、バーテンダーや料理人たちから注目を集めているのが、麹を使った和のスピリッツ「TUMUGI」だ。
麹由来のまろやかな旨味と、国産ボタニカルによる香りを併せ持つ麹スピリッツ。一般的なレモンサワーが、"レモンの爽快感"を軸につくられるとすれば、「TUMUGI」を使った一杯は、その先にある"余韻"まで設計できるこだわりの一杯。どこにでもあるレモンサワーが、"この店で飲みたい一杯"へ変わる瞬間だ。
今回は、「TUMUGI」を使った特別な一杯を提供している3店への取材を通して、いま飲食店が「TUMUGI」に注目すべき理由を探っていく。
■曖昧時空 URBAN LEMONERY(世田谷区奥沢)
「レモンサワーは、どこで飲んでも同じ。」
そう感じている人には、一度「曖昧時空 URBAN LEMONERY」を訪れていただきたい。
"レモンザムライ"の名前で日本全国に国産レモンの美味しさを広めているレモンサワー専門家・鈴木慶洋さん(以下、レモンザムライ)が手掛けるクラフトレモンサワーの専門店だ。
「レモンサワーの魅力は、定義の曖昧さと自由度の高さだと思っています。海外では蒸留酒にレモン果汁と甘みをシェイクしたショートカクテルがレモンサワーなので、炭酸の有無は関係ありません。ベースの酒を変えたり、レモンにこだわったりして、作り手が『これがレモンサワーだ』と言えば、それはレモンサワーになるという自由度の高さが面白いんですよ。」(レモンザムライ)
「曖昧時空 URBAN LEMONERY」では、定番10種とシーズナルなレモンサワーを提供している。
レモンなど素材そのものの美味しさを最大限に引き出すため、ベースとなるお酒は主に国産ウオッカを使用。その中で唯一、「TUMUGI」をベースにしているのが「熟成発酵レモンサワー」990円(税込み)だ。
国産レモンを使った自家製発酵シロップと「TUMUGI」の相性が抜群。爽やかな香りとやさしい甘み、奥行きのある味わいは多くの人を魅了する。
「以前からずっと思っていることですが、TUMUGIとレモンサワーの相性は抜群です。最近のお客様は、"お手頃価格で飲めるお酒"から"良いお酒"を選ぶ傾向にあります。定番のレモンサワーで差別化を図りたいお店は、一度試してみるべきだと思います。」(レモンザムライ)
レモンサワーは"誰もが知る味"だからこそ、ちょっとした変化で差別化ができるのも魅力だ。ベースを変えるだけで、「何これ?」という驚きが生まれ、それが会話のきっかけにもなる。
レモンザムライは、飲食店が「TUMUGI」を導入するメリットは味だけではないと言う。
「特徴である麹や発酵という言葉は、健康志向の高い客層をターゲットとするお店や、"和"をイメージしているお店にはすごくマッチすると思います。物価が上がっても、単なる値上げはしたくないお店もあると思います。その点、国産ボタニカル素材を使ったTUMUGIを導入することで、価値を伴った価格設定として、価格以上の納得感を生み出せます。価格で勝負するお店から品質を訴求するお店となることで、飲食店は生き残っていく時代ですよね。」
■俺のフレンチ グランメゾン TOKYO(千代田区大手町)
レモンサワーと料理の関係性を深く語ってくれたのは、「俺のフレンチ グランメゾン TOKYO」支配人兼コーポレートソムリエの長谷川純一さん(以下、長谷川支配人)だ。
「俺の株式会社」では、約10年間にわたり「TUMUGI」を導入。フレンチ、焼鳥、焼肉、蕎麦、イタリアンなど、多様な業態で「俺のTUMUGIレモンサワー」1,000円(税込み)として提供している。特にフレンチとの相性について、長谷川支配人は「ワイン好きにも刺さる」と高く評価している。
「俺のフレンチ グランメゾン TOKYO」では、「TUMUGI」を使ったドリンクを2種類提供している。
「俺のTUMUGIレモンサワー」は、料理と寄り添い、味わいをつないでいく存在。麹由来のまろやかな旨味と繊細な香りが、料理の味とも自然に重なる。
「プレミアム・フルーツサワー」1,200円(税込み)は、春夏秋冬で素材を変える"旬"を感じるドリンク。
価格設定を松竹梅の「竹(真ん中)」に位置づけることで、手に取りやすい「こだわりの一杯」として訴求している。
長谷川支配人は「TUMUGI」について、最大の魅力は"食中酒としてのポテンシャルの高さ"だと話す。
「繊細な料理にも、ダイナミックな料理にも、どちらにも寄り添えるのがTUMUGIの魅力だと思っています。食材の味を引き立てる力がすごい。それはやっぱり麹や発酵というニュアンスがかかわっているんでしょうね。それこそ料理と文化を紡いでくれるお酒だと感じています。」
「飲酒というと、どうしても健康面での悪影響ばかりに注目されてしまいます。確かに、飲み過ぎてしまうと肉体的に負担はあると思います。ただ、心の部分では、私は良い影響もあると思っています。私たちがやっている「restaurant」は、「元気を回復させる」という意味の言葉が語源です。だからお客様には元気になって帰ってもらいたい。麹や発酵には疲労回復などの効果があると言われていますが、実際にメニューに"麹"と入れるだけでお客様の反応が変わります。TUMUGIを使ったドリンクは『心と体を回復させるドリンク』という言葉がピッタリだと感じています。」(長谷川支配人)
■SOBER(渋谷区道玄坂)
レモンサワーは、自由な発想で楽しめるドリンク。
そんなレモンサワーを提供している店は、やっぱり自由で独創的な店なのかもしれない。
渋谷区道玄坂1丁目にある「SOBER」は、和を基調とした落ち着いたカウンター席と香港の雰囲気が漂うレトロな個室が印象的な蕎麦ダイニングだ。
本格的な「十割そば」やオリジナルの創作和食と、バーテンダー監修のカクテルを深夜まで楽しめる「SOBER」には、業界関係者から海外からの観光客など個性豊かな人たちが集まる。
そんな「SOBER」で人気を集めているのが「檸檬麹カクテル」1,210円(税込み)だ。
本格麦焼酎「いいちこ」を使った「檸檬サワー」とも一味違う「檸檬麹カクテル」は、「TUMUGI」をベースにエルダーフラワーリキュール、レモンをシェイクした一杯。仕上げに一振りする塩が風味を引き出し、全体の味わいを引き締めている。
香りや余韻をゆっくり楽しませる一杯だ。
一般的なレモンサワーが"口の中をリセットするお酒"だとすれば、「檸檬麹カクテル」は料理とも自然と重なる新感覚のレモンサワーだ。
料理長兼フロアマネージャーのAIKIさんは、「TUMUGI」について次のように語る。
「TUMUGIを使い続けている理由は、TUMUGIで使ったドリンクは総じて、料理との相性がよく、飲みやすいことにあります。もちろん、単体でも十分楽しめます。特に当店は創作和食なので、麹由来のやわらかな旨味と国産ボタニカルの香りが、出汁や発酵を使った料理に自然と寄り添います。」
TUMUGIは"料理と重なっていく酒"。だからこそ、バーに限らず飲食店との親和性が高い。『紬ソーダ』990円(税込み)だけではなく、メニューに載っていない『紬ソニック』をオーダーする人が多いのも、「TUMUGI」ならではの味わいがあってこそだろう。
また、「麹」というキーワード自体が、店側と来店客とのコミュニケーションの入口にもなっているという。
「最近は、麹や発酵などナチュラルな素材への関心が高まっていると感じます。そういったフレーズがあるだけで興味を持つ人も少なくありません。特に30代以上の客層には、"少しでも罪悪感なく飲みたい"というニーズはあると思います。その点、TUMUGIのやさしい飲み口は、その感覚とも相性が良いのでしょう。」(AIKIさん)
さらに興味深いのが、外国人客からの反応だ。「麹」「発酵」「和スピリッツ」という要素は、外国人にとって日本らしさを感じる特別な体験。事実、「SOBER」を訪れる外国人客からの人気も高い。
レモンサワーは、どの店にもある。
だからこそ、その店らしさを表現するのにうってつけのドリンクでもある。
レモンサワーという身近な一杯を、お店の看板ドリンクにしたいと変えたいと考えている飲食店にとって、麹を使った和のスピリッツ「TUMUGI」は。大きな武器になるかもしれない。
<取材店舗>
「曖昧時空 URBAN LEMONERY」
東京都世田谷区奥沢6-33-14 もみの木ビル107
「俺のフレンチ グランメゾン TOKYO」
東京都千代田区大手町1-7-2 東京サンケイビル 地下2階
03-6262-5146
「SOBER」
東京都渋谷区道玄坂1-19-10 J-1ビル3階
03-6876-0760
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