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2020年11月27日(金)09:21

【家飲み】日本酒・久保田に「再ブレイクの兆しが訪れた?」ワケは、「寿」で表される分かりやすいグレード

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取材・執筆 : 小山裕史 2020年11月27日執筆

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 1980年代後半の地酒ブームにより、一躍有名になったのが「久保田(新潟県/朝日酒造)」である。以降、日本酒の代表銘柄のひとつとして、多くの飲食店で見かけるようになった。しかし、2012年頃から、「獺祭(山口県/旭酒造)」が、注目されはじめた。当時の安倍総理が各国の首相にプレゼントしたことや、海外での評価や一度聞いたら忘れない特徴あるネーミングでもあり、一気に知名度を上げた。飲食店も獺祭を取扱っていれば差別化を図れるとの理由で、多くの飲食店が獺祭を取扱い、多くの人が知る日本酒になった。飲食店で流行った商品は家庭でも売れることで、スーパーでも獺祭が陳列させるようになった。

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 正月は、家庭でも日本酒のニーズが高まり、12月に入るとスーパーでは日本酒の陳列が強化され、商品の見直しが始まる。日本酒の人気ランキングを見ると、どのサイトも上位に獺祭がランクインされており、今でも獺祭の強さが証明されている。しかし、大手スーパーでは見かけるものの、中堅スーパーのほとんどで獺祭が売られていない。今まで、意識して日本酒コーナーを見てはいなかったが、改めて、中堅スーパーを6店舗探し歩いても獺祭は売られていない。それに対して、どのスーパーでも見かけるのが久保田である。一体何故だろう?

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 中堅スーパーの購買担当者の話によると、比較的、手の届く価格で高級感があるのが久保田であると言う。もちろん八海山や鍋島など他の銘柄も人気で、久保田の人気は分かりやすいグレードであると言う。久保田のグレードは「百寿」、「千寿」、「紅寿」、「碧寿」、「万寿」など、寿でグレードが表されており、吟醸や純米吟醸、大吟醸などの知識がなくても、百→千→萬とランク分けされていれば、日本酒にあまり詳しくなくても、どのグレードが高いのかが分かるのが久保田の人気の秘訣の一つでもあると言う。

 また、居酒屋で久保田の千寿を飲み、改めてスーパーで購入する場合でも、グレードが覚えやすく間違いなく購入できるのが久保田なのだ。獺祭の場合は、「磨き二割三分」、「磨き三割九分」や「磨き三割九分遠心分離」など、グレードの大小がイメージできないことや、居酒屋で飲んで、いざ、スーパーで購入しようとしてもグレードを覚えていない。獺祭の知識がなければ複雑すぎるグレードが理由のようだ。消費者にはただ高級な日本酒のイメージしか定着してなく、中堅スーパーであれば、獺祭よりも久保田の方が人気であり、売りやすい日本酒であると言う。もちろん、価格の差もあるとの事である。言われてみると、確かに獺祭のグレード名は分かりにくい。

 お正月、家飲みの日本酒は「久保田」が復活するのか。「久保田」、「獺祭」どちらもアサヒ酒造なのが面白い。

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