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取材・執筆 : 小山裕史 2020年11月6日執筆
レモンサワーブームは外食のみならず、家庭でも定着した。ビールメーカー4社を中心にスーパーの陳列棚は、魅力的なレモンサワーが並んでいる。なかでも、サントリーの「こだわり酒場のレモンサワー」は、圧倒的な認知度を誇り、陳列でも好位置をキープしている。
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スーパーなどの量販店やドラッグストアで販売されているレモンサワーには大きく3つのランクが存在する。1つはプライベートブランドのレモンサワーで価格帯は90円前後。2つめはビールメーカーを中心としたナショナルブランドであり、価格帯は110円前後。そして、3つめが140円前後の価格帯で売られているプレミアムレモンサワーだ。
スーパーで売られているプレミアムレモンサワーは、日本コカ・コーラの「檸檬堂」、宝ホールディングが発売している極上レモンサワーシリーズ「極上レモンサワー丸ごとレモン」。なかでも、レモンサワー市場を驚かせたのが2019年10月に全国発売された「檸檬堂」だ。ビバレッジメーカー最大手の日本コカ・コーラが参入してきた。一時は品薄状態にもなったが、現在は多くのスーパーで圧倒的な存在感を示している。
東京・八王子のスーパーを6軒まわり、RTDに詳しい店舗スタッフにお勧めのレモンサワーについて聞くと、6軒全てのスタッフが「一番人気は『こだわり酒場のレモンサワー』です。ちょっと価格が上がりますが、お勧めは『檸檬堂』ですね。贅沢したいお客さん向けのプレミアムなレモンサワーです」と回答。どのスーパーにも3アイテムは陳列されており、店舗スタッフもプレミアムなレモンサワーとしてお勧めしていたが、ここ数日、異なるスーパーに聞くと、スタッフによってプレミアムレモンサワーのお勧めが異なってきている。
新たなお勧めをしているのが、キリンビールの「キリン 麹レモンサワー」である。10月13日に全国発売され、既にスーパーの陳列では「檸檬堂」の横に並んで陳列さてれおり、「檸檬堂」の定位置を脅かす存在になっている。プレミアムレモンサワー「檸檬堂」の刺客が現れた。
「キリン 麹レモンサワー」を推薦するスーパーのスタッフに理由を聞くと、塩麹などの発酵食品を使用しており、健康志向の高い人にはお勧めであると言う。他社のレモンサワーのラベルを見ると、極上や鬼レモン、丸ごとすりおろしなど、レモンばかりにフューチャーしているが、「キリン 麹レモンサワー」は、ラベルに「麹」が記載されており、確かに健康志向が高い消費者の心を擽ると思われる。
正月は、家飲み需要が拡大する。ちょっと贅沢する傾向があり、普段では購入しないアルコールを購入する。レモンサワーも同様であるに違いない。「キリン 麹レモンサワー」の今後の売行きが気になるところである。
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