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2020年11月13日(金)12:21

【家飲み】『翠』ジンソーダ。「業務用・家庭用」連動の宣伝活動でも家飲みの定着に不安あり

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取材・執筆 : 小山裕史 2020年11月13日執筆

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 今年3月、サントリーから発売した国産ジン「翠(すい)」。昨年からクラフトジンがブームとなり、国産クラフトジンも多く発売された。ジンが注目されてきたなか、業務用と家庭用を連動してジンを定着させる飲み方が「ジンソーダ」である。ハイボール、レモンサワーのように、「ジンソーダ」は、家飲みニーズを捉えることができるのか。

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 「翠」の特徴は、8種のボタニカルに加え、柚子、緑茶、生姜の3種の和素材を使用。柚子のフレーバーが予想以上に香り、若年層でも好まれる風味である。スーパーの棚にも「翠」が目立つようになり、テレビCMでは、注目の女優の桜井ユキを起用するなど、若年層への発信を狙っていると伺える。

 いくつかのスーパーで「翠」の陳列を見ると、第3の家飲みソーダとして定着するには、いくつかの不安要素が見受けられた。

不安要素:1
 スピリッツのコーナーに並べてあり、ドライジンなど他のジンとの差別化が図れていない。また、ウォッカ、ラムなどのスピッリツと同化してしまっている。上記画像のように、レシピの掲示やソーダがおまけで付いていれば、ソーダ類で割るジンであることが分かるが、多くのスーパーでは「翠」のボトルのみ並んでいる。ただ、スーパー担当者にもジン=ジントニックのイメージが強く、画像のレシピには「ジントニック」と記載されている。

不安要素:2
 ソーダで割る飲み方「ジンソーダ」を推奨しているのであれば、ウィスキーの陳列棚のように、ソーダと合わせて並べることで、翠のソーダ割がジンソーダであり、翠の飲み方であることをより訴求できるのではないか。あるスーパーのスタッフは、ジンソーダの割材を聞くと、トニックウォーターを勧められ、ジントニックとジンソーダが同じような飲み方であるような説明もされた。

不安要素:3
 若年層女性の家飲みアイテムとして強化するには、「ボタニカル」や「柑橘系」など、女性が意識するワードを記載したPOPなどの掲示が必要であると思う。また、糖質やプリン体を気にされる方へのワードも糖質OFFシリーズのアルコールが増えているなか、健康志向のワードも消費者に響くのではないか。

 ハイボールやレモンサワーのように、外食から家飲みまでを狙うアイテムとしてブランドに力を入れているサントリーの「翠」ジンソーダ。ただ、店頭の販売手法や量販店スタッフの知識を見ると、ジンソーダの家飲みが定着するにはまだまだ時間がかかりそうである。

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