やじうま速報
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取材・執筆 : 加藤一 2023年3月14日
上場居酒屋チェーン16社の2022年12月末の店舗数は5,334店で、1年間で352店(6.1%減)減少した。2021年(1-12月)の390店(6.4%減)と同様、年間6%台のペースで減少している。 東京商工リサーチが報じた。
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16社の店舗数は、コロナ前の2019年12月末は6,661店から比べると、コロナ禍で1,327店(19.9%減)減少したことになる。コロナ前から最も店舗の減少率が大きいのは、居酒屋「金の蔵」など運営するSANKO MARKETING FOODSの55.5%減(108店→48店)だった。次いで、首都圏のターミナル駅前を中心に、居酒屋「庄や」運営の大庄が43.7%減(487店→274店)、多様な業態の居酒屋・ダイニングバーを展開するDDHDの43.6%減(435店→245店)だった。16社中、3割以上減少したのは5社(構成比31.2%)で、全体の3割に及ぶ。
一方で店舗を増やす企業も出ている。増加したのは、串カツ田中HD16.1%増(273店→317店)、「肉汁餃子のダンダダン」運営のNATTY SWANKY HD47.6%増(86店→127店)、餃子や韓国料理など料理別で居酒屋業態を展開する一家HD7.2%増(69店→74店)の3社。また、寿司屋形態の居酒屋「や台ずし」運営のヨシックスHDは、コロナ前から比較すると1店の減少だが、2022年6月以降、店舗を増やし、2022年12月末は331店と2021年12月(325件)から6店増加している。特化型の居酒屋業態はアフター・コロナに向けて出店を続けている。
大手居酒屋チェーンは、全国的に営業時間などの行動制限が緩和された以降も、ほとんどが新規出店を抑え、既存店の削減を続けている。一方で、餃子や寿司、韓国料理など一つのジャンルに特化した専門店は、首都圏の行動制限が解除された2022年4月以降、新規出店が相次ぎ、同じ居酒屋でも店舗形態により二極化が進んでいる。

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