やじうま速報
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取材・執筆 : 加藤一 2023年1月16日
好調だった「宅配飲食サービス業」、「持ち帰り飲食サービス業」など、中食ビジネスの倒産が増えている。東京商工リサーチが発表した。
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2022年(1-12月)の「飲食業」倒産(負債1,000万円以上)は、過去20年間で最少の522件(前年比19.4%減)で、2004年(554件)以来、18年ぶりに500件台にとどまった。ただ、「新型コロナ関連」倒産は319件(前年比6.3%増)に増加し、飲食業倒産の61.1%(前年46.2%)と半数を超え、コロナ禍の直撃を受けた飲食業界を支えた資金繰り支援策の息切れが鮮明になった。
業種別では、最多が「酒場,ビヤホール(居酒屋)」の120件(前年比21.0%減)で、飲み会や接待の減少などコロナ禍の生活様式の変化が定着し、客足の回復が遅れている。また、中食需要を取り込んで好調だった「宅配飲食サービス業」は34件(同47.8%増)、「持ち帰り飲食サービス業」は20件(同25.0%増)など、倒産が大幅に増えた。需要増を見込んで、事業再構築の一環として新規に宅配や持ち帰り業態へ参入した企業も少なくない。そうした余波もあって競合が激化し、淘汰が始まったとみられる。
コロナ関連の資金繰り支援や協力金・支援金などが下支えし、飲食業の倒産は抑制されていたが、22年11月から2ヶ月連続で増加に転じている。

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