やじうま速報
記事への評価
取材・執筆 : 加藤一 2022年7月8日
2022年上半期(1~6月)の飲食業倒産(負債1,000万円以上)は237件、28.1%減となった。上半期では21年同期に続く2年連続の減少で、過去20年間で最少になった。東京商工リサーチが報じた。
<関連記事>
元川中商事のアンドモア破産の衝撃。巻き添え倒産に波及、投資ファンドも大損失か
コロナ融資後倒産、加速中。全210件中、1割が飲食。
飲食業「倒産」、中堅企業と地方がヤバイ
業種別では、「酒場,ビヤホール(居酒屋)」の61件(22.7%減)が最多。次いで、「食堂,レストラン」51件(1.9%減)、「専門料理店」47件(48.3%減)。業種別の件数で、居酒屋がトップになるのは過去20年間で初めて。通常営業の店舗も増えてきたが、長引くコロナ禍で新しい生活様式が浸透し、客足が戻らず厳しい状況が続いている。
資本金別では、個人企業を含む「1千万円未満」が191件(構成比80.5%)、負債額別は、「1億円未満」が199件(同83.9%)といずれも8割を超え、小・零細規模を中心に推移している。ただ、資本金「1億円以上」が3年ぶり、負債「50億円以上」が2件(前年同期ゼロ)発生するなど、倒産企業の規模は中堅まで広がっている。
コロナ関連支援が下支えしながら経済活動の再活性化で通常営業が広がり、倒産は低水準で推移している。しかし、コロナ感染の先行きが不透明ななかでは、コロナ前に戻れていない。しかも、新型コロナの新規感染者数は、6月後半から再拡大し第7波の懸念があり、飲食業界業が落ち着いて次の展開に歩み出すにはまだ時間がかかる。過剰債務を抱え、業績回復が遅れた飲食業者の息切れ倒産が増える恐れがある。
読者の感想
興味深い0.0 | 役に立つ0.0 | 誰かに教えたい0.0
- 総合評価
-
- 0.0