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取材・執筆 : 加藤一 2021年2月19日
ふぐ料理店「戴天ふぐ」を運営する株式会社海山御坊(本社:大阪府藤井寺市、代表:山形 圭史)が、2月17日付で事業を停止し、自己破産申請の準備に入ったと帝国データバンクが公表した。負債は2020年3月期末時点で約6億4300万円。
同社は、株式会社関門海(本社:大阪市西区、代表取締役社長:山口 久美子)から11店舗の運営を引き継ぐ形で2008年7月に設立。同社とフランチャイジー契約を結び、大阪や京都の繁華街でふぐ料理店の運営を行うほか、大阪名物店「串かつ・たこ焼きせいちゃん」や蟹料理店「京蟹座」などの運営も手がけていた。近年は新業態店舗を積極的に出店するとともに、インバウンド需要を取り込むことで売り上げを伸ばし、2018年3月期には年売上高約9億8600万円を計上していた。
しかし、2020年に入り新型コロナウイルスの感染拡大を受け、冬場の繁忙期にも関わらず来店客は激減。2020年3月期の年売上高は約7億5400万円にまで落ち込み、約2900万円の大幅な赤字計上を余儀なくされていた。同年3月にはロイヤリティーなどの負担を減らすため関門海とのFC契約を解約。独自ブランドの「戴天ふぐ」として運営し、不採算店舗の閉鎖を進めるほか、GoToキャンペーン需要の取り込みを行っていた。同時に金融機関へリスケを要請し、大阪府再生支援協議会の「新型コロナ特例リスケ」計画策定支援を受け再建に努めていたものの、第3波の到来で今年の冬場の集客見込みも立たないことから、ここへ来て今回の事態となった。

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