やじうま速報
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取材・執筆 : 加藤一 2020年9月17日
2020年の「飲食業」倒産は、1~8月累計で583件(前年同期比13.2%増)に達したと東京商工リサーチが発表した。年間最多を更新する可能性が高まった。居酒屋だけでなく、うどん・そば店、すし店、専門料理店など、幅広い価格帯の業種で軒並み倒産が増加しているという。
負債総額は368億円(前年同期比5.4%増)で、2年連続で前年同期を上回った。ただ、負債1億円未満が524件(構成比89.8%)、資本金1千万円未満が521件(同89.3%)と、小・零細企業が約9割を占め、資金力の乏しい事業者がコロナ禍で苦境に直面していることを示している。倒産だけでなく、体力のある内に廃業を選択するケースも多いようだ。
業種別には「専門料理店」が最多の152件。日本料理店、中華料理店、ラーメン店、焼き肉店などの「専門料理店」152件(前年同期比14.2%増)。次いで、「食堂,レストラン」138件(同5.4%減)、「酒場,ビヤホール」114件(同37.3%増)と続く。専門料理店は接待需要の激減が響いているようだ。
地区別件数では、9地区のうち、5地区で前年同期を上回った。増加率の最高は、中部の54.0%増(61→94件)。静岡が18件(前年同期2件)と大幅に増加するなど、三重を除く、4県で倒産件数が増加した。以下、近畿23.2%増(155→191件)で、2府4県すべてで件数が前年同期を上回った。そのほか、北海道23.0%増(13→16件)、中国18.5%増(27→32件)、関東3.6%増(163→169件)と続く。一方、減少は4地区だった。東北の25.0%減(16→12件)を最高に、北陸22.2%減(18→14件)、九州11.7%減(51→45件)、四国9.0%減(11→10件)の順。
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