フードリンクレポート
記事への評価
取材・執筆 : 南原卓也 2022年12月6日
「オクトーバーフェスト」ならぬ、「ポークトーバー」とは?
【記事のポイント】
●「ポークトーバー」とは?
●アメリカンポークを使って提供された人気メニュー
●比較手リーズナブルで品質も安定しているアメリカンポークの価値
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10月開催の世界的イベントといえば、「オクトーバーフェスト」が有名だ。9月下旬~10月上旬にドイツ・バイエルン州ミュンヘンで開催され、来場者は600万人、700万リットルものビールが消費される世界的ビールイベントだ。
同じ時期、アメリカンポークの主要生産地であるアメリカ中西部では「ポークトーバー」で盛り上がる。家族や仲間が集まり、大地の恵みを受けて育った豚肉料理を楽しむのだ。
2021年に日本へと持ち込まれた「ポークトーバー」。2022年10月にも「ポークトーバーフェス」が開催され、東京、大阪を中心に多くの飲食店が参加。その内、東京都内の2店に取材を行い、提供メニューや反響について話をうかがった。
■ごまや 新宿三丁目店(新宿区新宿)
ごまや 新宿三丁目店
「ごまや 新宿三丁目店」は、新宿で栄養満点の胡麻料理が堪能できるとあって人気のお店だ。運営するのは、株式会社ジャックポットプランニング(本社/東京都新宿区 代表/中川洋)。今や代名詞となったオイスターバーなど、東京都内を中心に幅広い業態を展開している。
木の温もりを感じる店内
木の温もりが伝わる落ち着いた雰囲気と、まるで料理人たちのステージのように輝くオープンキッチン。ここが新宿であることを忘れさせてくれるような空間だ。美味しい胡麻料理に舌鼓を打つお客様の顔も、自然と笑顔で溢れている。
豚肉のセサミ焼き 990円(税込)
「ポークトーバーフェスでは、すぐに当店の看板メニューを提供することに決めました!」そう話すのは代田彰紀店長。開発から15年以上の歴史を持つ「豚肉のセサミ焼き」。常連のお客様はメニュー見る前から注文するというのだから、看板メニューの名は伊達じゃない。
肉は柔らかく、噛めば口の中いっぱいに胡麻の風味が広がる
叩いて焼いた豚肉に粒マスタードを塗り、表面を覆うほどたっぷりと胡麻をかけてから再度焼き上げる。以前は酢味噌を塗っていたが、約2年前から粒マスタードに変更したという。漂う胡麻の香りが食欲をそそり、噛めば口の中いっぱいに香ばしい胡麻の風味が広がる。
豚肉は柔らかく、カットされて提供してくれるので食べやすい。
「味や食感が変わるなら看板メニューには使えなかった。アメリカンポークは、コストも含めて非常に扱いやすい食材です。」(代田店長)
「ごまや 新宿三丁目店」調理スタッフの松島さん
調理スタッフの松島さんは、「ビールとの相性は抜群です。是非、今からでもその王道の組合せを味わってもらいたいですね。」と話す。
「お客様にも楽しんでもらえたようだし、来年もポークトーバーフェスやりますよね? やらないならウチが単独でもやっちゃおうかな!?」(代田店長)
■フランツクラブ 新丸ビル(東京都千代田区)
フランツクラブ 新丸ビル
日本いながら本場ドイツのビールを味わえる「フランツクラブ 新丸ビル」は、ミュンヘンで600年以上の歴史を誇るビール醸造所がトータルプロデュースするビアレストランだ。
運営するのは、株式会社ザート商会(本社/東京都渋谷区 代表/今里尚史)。プレミアムビールや高級ワインなどの逸品を通じて、それらの背景にある文化や伝統、そして物語を伝えている。
本場ドイツのビールを堪能
新丸の内ビルディングが開業15周年を迎え、10月はオクトーバーフェストもある。年に一度の特別なビール「ホフブロイ オクトーバーフェストビア」も数量限定で提供され、「フランツクラブ 新丸ビル」の盛り上がりは最高潮。ドイツ直輸入の厳選された樽生ビールを求めて、連日多くの方がお店に訪れた。
シュバイネシュニッツェル 2,500円(税込)
「オクトーバーフェスト」を満喫できる「フランツクラブ 新丸ビル」が、「ポークトーバーフェス」のメニューに選んだのは「シュバイネシュニッツェル」。ドイツ定番の揚げ物料理だ。
「オクトーバーフェスト」と「ポークトーバーフェス」の組合せを面白がる方も多く、10月の「シュバイネシュニッツェル」の出数は、なんと平均の約2倍。「オクトーバーフェストビアは、日本の一般的なラガービールに比べて苦みが少なく、ほんのり甘みを感じます。揚げ物との相性の良さもあって、本当に多くのお客様がその組み合わせを楽しんでいました!」そう話す藤城店長の声も弾む。
ボリュームはあるが、サクッと軽い口当たり
シュバイネとは"豚肉"、シュニッツェルとは"叩いた肉"を意味する。調理方法は非常にシンプル。叩いた豚ロース肉を一晩寝かし、衣を付けて揚げる。塩コショウで下味はつけるものの、揚げた後に岩塩を振れば完成だ。
一般男性の両手程の大きさで非常にボリューミーだが、サクッと軽い食感で重く感じない。隣に添えられたザワークラウトも、オリジナルで日本人好みに仕上げている。「数人でシェアする方も多いですが、一人でペロッと食べてしまう方も多いですよ。」(藤城店長)
「フランツクラブ 新丸ビル」藤城司店長
「シュバイネシュニッツェルに限らず、ソーセージやアイスバインなど、ドイツ料理のメインで使われているのは豚肉です。比較的安価でありながら品質も安定しているアメリカンポークとは相性が良いですね。10月は2日1回、豚肉を叩いても足りない日があるほどよく売れました。想像以上の反響です!」(藤城店長)
今回取材を行った2店が「ポークトーバーフェス」で提供したメニューには、2つの共通点がある。1つ目は、アメリカンポークを使用して既存の人気メニューを提供した点。そして2つ目は、レシピ自体はシンプルな料理である点。
コストが上がるようでは既存メニューでの提供は叶わず、シンプルなレシピだからこそ食材には品質の良さが求められる。アメリカンポークがこの2つの問題をクリアしていたkらこそ、今回にメニュー提供ができたわけだ。
大地の恵みを受けて育った豚肉料理を楽しむ「ポークトーバーフェス」は、アメリカンポークの価値を再発見する1ヶ月だったのかもしれない。
【取材店舗】
「ごまや 新宿三丁目店」
住所:東京都新宿区3-4-1 東新宿ビル5階
電話番号:03-5269-8158
「フランツクラブ 新丸ビル」
住所:東京都千代田区丸の内1-5-1 新丸の内ビルディング5階
電話番号:03-5224-8678
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米国食肉輸出連合会(USMEF)
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