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2021年8月03日(火)09:46

「やっぱりジワジワきてるよね"プルドポーク"」アレンジレシピも多彩で売れる1品、マチガイナイ。

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取材・執筆 : 小山裕史 2021年8月2日執筆

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「バーベキュー プルドポーク(1300円)」。デウス エクス マキナ浅草店にて

 ハンバーガー専門店やステーキハウスなどでは、主役メニューの影に隠れがちの存在であった「プルドポーク」が、昨年あたりから頭角を現してきた。お肉の本場アメリカで昔から親しまれているバーベキュー料理のひとつである「プルドポーク」が、ジワジワと外食で浸透している。人気の理由を探るため"プルドポーク愛"溢れる3店舗を取材した。

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 飲食店情報サイト「ぐるなび」は、2020年トレンドメニューにプルドポークを選出した。プルドポークの取扱店舗指数が2年で2.7倍に増えたこと、近年のキャンプブームでバーベキュー料理に注目が集まったこと、肉ブームの継続などが選定の理由である。また、ぐるなび会員アンケート調査では、81.2%が『プルドポークを食べたみたい』と回答をしている。バーガー、サンドイッチはもちろん、韓国式トーストまでプルドポークメニューを紹介する。

 最初の店は、昨年10月にオープンした「SHE WOLF DINER(シーウルフダイナー)」。渋谷・公園通り沿いにあるアメリカンダイナーである。本場のアメリカンハンバーガーと肩を並べる人気メニューが「プルドポークバーガー(1650円)」である。プルドポークにチェダーチーズ2枚が絡み、レッドキャベツとパクチーのコクと香りがアクセントになった逸品である。料理長の金城基樹氏に自慢のプルドポークバーガーについて聞いた。

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料理長の金城基樹氏

---さすがアメリカンダイナー、店内はアメリカンテイスト一色ですね。

金城 店内のディスプレイや家具などもそうですが、アメリカンダイナー、アメリカ料理なので、プルドポークをはじめ、ハンバーガー、ステーキのお肉は全てアメリカ産を使用しております。アメリカンポークの魅力は軟らかい食感でありながら、肉肉しくさっぱりしているのが一番の魅力です。余分な脂が少なく、他の産地のプルドポークと食べ比べましたが肉のジューシーさが全然違いますね。

---プルドポーク、ブーム到来の予兆を感じますか?

金城 今年になってからインスタの投稿も目立っており、ジャンキーな見た目なので注目度は上がっていると思います。実は、僕自身は食べたことはなかったのですが、インスタなどのレシピを参考にしてメニューを開発しました。当初はプルドビーフも考えたのですが、ポークのほうが差別化できると思い、プルドポークバーガーとしてメニュー化しました。

---プルドポークバーガーの特徴を教えてください。

金城 一般的なレシピでは肩ロースを使用していますが、お店ではバラ肉を使用しています。味付けについては、パイナップルジュースにはちみつやスパイスなどを加えて漬け込み、その後煮込んでからスモークしています。1回の仕込みで約60食作れ、保存にも最適です。ハンバーガーメニューは30品以上ありますが、プルドポークバーガーはベスト5にランクインしています。また、ビーフバーガーにプルドポークをトッピングするお客さんも多くいます。

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「プルドポークバーガー」(1650円)

 次のお店は「デウス エクス マキナ浅草店」。「DEUS EX MACHINA(デウス エクス マキナ)」は、オーストラリア・シドニー発祥のバイク・サーフィン・スケートボードなどをベースにしたカルチャー&ライフスタイルショップである。日本1号店は2014年12月に東京・裏原宿にオープンした。昨年3月まで裏原宿で営業していたが、浅草駅⇔とうきょうスカイツリー駅間の高架下に昨年6月に開業した複合商業施設『東京ミズマチ』内に移転した。原宿店のオープンからデウスの名物料理として提供しているのが「バーベキュープルドポーク(1300円)」である。移転後も、プルドポーク目的に通うファンは多く、その人気は健在である。当時、原宿界隈ではグルメバーガーのショップで賑わっていたが、何故、プルドポークに目をつけたのか。広報の澤井はるか氏とシェフの友田真登氏に話を聞いた。

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左:広報の澤井はるか氏、右:シェフの友田真登氏

---何故、プルドポークに注目したのですか?

澤井 裏原宿にオープンしたのが2014年、当時はハンバーガーやホットドックがブームでしたが、このブームには敢えて乗らず、だったら認知度が低くても美味いローカルフードを提供したいと考え、プルドポークに注目しました。また、デウスはシドニー、ロサンゼルス、ミラノ、インドネシアなどにも展開しており、それぞれのお店でローカルフードを提供しています。プルドポークであれば、インバウンド客や日本人にも紹介しやすいメニューではないかとも思い、オープン時から看板メニューとして提供しております。

友田 上質なサンドイッチ、上質なポークを食べてもらいたい気持ちが強くあり、ポークはアメリカンポークを採用しました。他のポークと比較してもアメリカンポークは軟らかくジューシーであり、尚且つ、低タンパクなのが特徴です。大豆とトウモロコシを肥料に育っているので、お客様にも自信を持って提供できます。サンドイッチにすることで、お肉の旨味成分が弱まってしまいますが、アメリカンポークは旨味の成分が強く、サンドイッチにも適しているのも魅力のひとつです。おかげさまでオープン当初から1日平均100個売れました。

---プルドポークはデウスの顔ですね。

澤井 プルドポークに使用しているバーベキューソースは原宿店のオープンから継ぎ足している秘伝のソースを使っているので、フードメニューのなかでも思い入れがあり、可愛い存在です。コロナ禍ですが、現在も1日40~50食は売れています。プルドポークはデウスの顔でもあり、浅草店の1周年記念のノベルティとしてキーホルダーを作っちゃいました(笑)。残念ながらショップでは販売してなく、スタッフが"プルドポーク愛"として、身に着けています(笑)。

---秘伝のソース?教えてもらえますか。

友田 秘伝のソースは香味野菜やスモークパウダーなどを入れていますが、これ以上は企業秘密です(笑)。

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「バーベキュープルドポーク」(1300円)

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 最後に紹介するお店は、日本初の韓国エッグトースト専門店「TEgg42(テグヨンニ)」。昨年3月に東京・渋谷に1号店をオープン、現在は渋谷店、渋谷道玄坂店、町田店の3店舗を展開している。韓国の店舗で人気ナンバー1メニューが「プルドポーク」であり、3店舗のうち渋谷店のみで「プルドポーク(700円)」を提供している。アメリカの伝統料理が韓国グルメとのコラボレーション。渋谷店の店長である、徐 聖旭氏(ソン ソンウク)に話を聞いた。

---プルドポークのトーストは人気ですか。

徐 エッグトーストメニューは8品ありますが、プルドポークメニューの注文率は高いです。世代問わず購入されますが、好きな人は毎回プルドポークを注文します。プルドポークを知らないお客様も多いですが、「アメリカの伝統料理で塊肉をほぐしてサンドしています」と説明すると、興味本位で購入されます。

---ポークはアメリカ産なんですね。

徐 そうです。プルドポークは韓国のお店でも人気のメニューであり、韓国ではアメリカンポークを使用しているので、日本でも産地を変えることなくアメリカ産を使用しています。アメリカンポークは軟らかな肉質が特徴なので、トーストとの相性がとても良いです。一度、食べたらリピートになる理由が分かります。

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「プルドポーク」(700円)

 今回取材した"プルドポーク愛"溢れる3店舗の共通点はアメリカンポークを使用していることである。アメリカ生まれの肉料理なので、アメリカンポークを使用していることはさほど不思議なことではないが、軟らかい・ジューシー・適度な脂肪分・栄養価の高い肥料で育ったなどの特徴を高く評価していた。プルドポークを提供するならアメリカンポークであるとの強い拘りを感じた。

 アメリカンポークのプルドポークは、売れる1品マチガイナイ。

<取材店舗>
「シーウルフダイナー」
〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町3−1 東武ホテル 1F
TEL:03-6416-3363

「デウス エクス マキナ アサクサ」
〒131-0033 東京都墨田区向島1-2-8 東京ミズマチ内
TEL:03-6284-1749

「テグヨンニ 渋谷店」
〒150-0011 東京都渋谷区東1-2-23 MA東ビル 1F
TEL:03-6712-5342

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