スマートフォン版のフードリンクニュースを見る

広告

RSSフィード

フードリンクレポート

フードリンクレポート

2022年6月21日(火)08:32

ハインツ「BBQプルドポーク」を使って"看板メニュー"をつくろう。昨年に続き今年も"差し込みメニュー"をつくった店の狙いと商品力とは

記事への評価

  • ★
  • ★
  • ★
  • ★
  • ★
0.0

取材・執筆 : 千葉哲幸 2022年6月10日執筆

キーワード :     

ランチ提供時.jpeg

【記事のポイント】

●ハインツ「BBQプルドポーク」の活用方法
●使い勝手の良さ
●オリジナルメニューとしての存在感をアピール

<関連記事>
簡単に激ウマ肉メニューを開発できる! 米国で人気のプルドポーク、繁盛店の活用法。
https://www.foodrink.co.jp/news/2019/06/24134907.php

「やっぱりジワジワきてるよね"プルドポーク"」アレンジレシピも多彩で売れる1品、マチガイナイ。
https://www.foodrink.co.jp/foodrinkreport/2021/08/0394628.php

簡単&ウマいトレンド食のプルドポーク!!バーガーと合わせればコロナ禍のテイクアウト需要にもピッタリ。
https://www.foodrink.co.jp/foodrinkreport/2021/04/2183055.php


昨年「ハインツのBBQプルドポーク クラシック」を使用した新メニューを差し込みメニューとして提案。そこで手応えを得て、今年も同様の企画を行っている事例を二つ紹介しよう。この商品の特徴は、すでに調理が完成されていること。店舗段階ではメニューをつくる手間が省かれることから、店の持ち味をより一層発揮できるのではないだろうか。果たして、二年連続同じチャレンジを行っている理由とはいかなるものであろうか。

■二年目に入り定番化、刺激的な差し込みメニューによって印象を強くする
「WONDER BOWL(東京都渋谷区)」

「渋谷」から連想するイメージは、著しく再開発が進んでいる未来都市のような駅周辺ではないだろうか。しかし、スクランブル交差点から原宿方面に進み徒歩10分程度、ニトリの先にある一帯には昭和のビル街の雰囲気が漂う。そんな界隈の2階に「WONDER BOWL」がある。店内は25席程度、使い古して店になじんでいるイス・テーブルやソファが、長年お客から愛されてきた様子を伝えてくれる。

ここのマネージャーは渡辺裕介氏。大阪の学生時代に劇団活動を行い、東京で活動するために2015年11月この仲間たちと上京した。すぐに「WONDER BOWL」で働くようになり、師匠と呼ぶ現在代表を務める人物の元で同店伝統の接客と調理を学んだ。

同店は創業して46年の歴史を持つ。当初は矢沢永吉氏のキャロルの弟分とされたクールス(舘ひろし氏ほか)がたまり場にしていたという。今も渋谷公会堂のライブの合間には音楽関係者が休憩に訪れる。

220614●WB、店頭〇.JPG
46年の歴史を持つ「WONDER BOWL」には、さまざまな青春を迎え入れてきた伝統を感じさせる

「同店伝統の接客」とは、初対面から親しみを込めて語りかけるが、琴線には触れない、という感覚だ。初めて来店した自分を、旧知の仲のように接してくれてリラックスできる。俳優業で舞台に立つ渡辺氏にとって「もう一つの舞台」といった感覚だろうか。

フードメニューはパスタ、ピザ、カレーなどで50品目程度。2坪程度のキッチンからよくもこれほどの数ができるものと感心する。「例えば、サーモンとアボカドの生春巻きとか、エビとトマトのクリームパスタとか、それが好きな人は、来店するたびに同じメニューを注文してくれる」(渡辺氏)という具合で、メニュー構成も伝統を守っている。

渡辺氏が新規に導入したメニューはプルドポークを使用したもの、昨年初めてハインツ「BBQプルドポーク クラシック」を具材に取り入れ、期間限定でチャレンジし好評を得た。

そしてこの6月に新メニューとして「"灼熱"のファイヤーチーズワンダー」2180円を加えた。渡辺氏によると「食べる人が、見て楽しんで、人に伝えて楽しんで、もちろん食べて楽しめる。思い出を持ち帰って楽しめる。『WONDER BOWLに行ってよかったな』という連鎖になればという思いを込めた」という。

220614●WB、メニュー〇.JPG
さまざまな具材をたっぷりとはさんで、上からチーズソースをかけて、ガスバーナーを使って焦げ目をつけて仕上げる

このメニューは、下から順に、バンズ、オーロラソース、レタス、トマト、キャベツの千切り、これにもオーロラソースをかけて、スライスチーズをのせて、その上にハインツ「BBQプルドポーク クラシック」、そしてオーロラソースを付けたバンズではさむ。これをアツアツの鉄板にのせる。これに、ナチュラルチーズに生クリーム、白ワインを入れてつくったチーズソースを、お客の目の前でかける。その後、ガスバーナーで焼き目を付ける。こうして出来上がり。渡辺氏が発案したアイデアがすべて凝集されている。お客はこれをナイフとフォークを使用して食べる。

220614●WB、人物〇.JPG
俳優業で舞台に立つ渡辺氏は、飲食店というもう一つの舞台でサービスマインド旺盛にして接客している

プルドポークメニューはすでに同店の定番となっていることから、今回の"灼熱"は常連客にとってイベントメニューとして受け止められているようだ。このように斬新な試みを適宜行うことによって、プルドポークが「WONDER BOWLの看板メニュー」という印象を強くしているようだ。

■昨年と同じ内容で差し込みメニュー化、有力な定番企画としての存在感を放つ
「TREX KAWASAKI RIVER CAFE(神奈川県川崎市)」

「TREX KAWASAKI RIVER CAFE」は株式会社ダブリューズカンパニー(本社/東京都世田谷区、代表取締役社長/鈴木潤)の店舗。同社会長の入川ひでと氏は「カフェが街をつくる」ということを提唱し、その革新を実践している実業家である。楠本修二郎氏が率いるカフェカンパニーの共同創業者でもある。

同店の冠となる「TREX」とは同社のブランド。「TRUE EXPERIENCE」「TRY EXPLORE」「TRAVEL EXPORT」の3つによって成り立った概念で「訪れる日本から、体験する日本へ。」という文言がキャッチフレーズとなり、この世界観をまとめている。

この世界観は同店を訪れるとリアルに伝わってくる。場所は広大な多摩川の河口に面し、対岸に羽田空港が見える。店舗前の土手には散策する人、ランニングする人、ロードバイクで風を切る人など、さまざま。店舗は150坪程度、デッキのテラスも広い。これらで70席程度となっていてゆったりとしている。休日のランチタイムはサイクリストのコミュニティになっている。ここがハブとなるライフスタイルが存在している。インバウンドが戻ってくるとさらに活発な様相を呈することであろう。

220614●カワサキ、店頭〇.JPG
サイクリスト、散歩、観光等々、さまざまなパターンでこのエリアを訪れている人たちが同店を利用している

また、このエリアは「キング スカイフロント」という名称で川崎市によって都市開発が進められている。「ライフサイエンス・環境分野を中心とした開発拠点」という開発方針で、医薬品関連企業や研究施設が集まっている。

同店は東急REIホテルの1階に位置していて、同ホテルのプロジェクトの一環で店づくりが進められた。倉庫をイメージした空間プランで、イス・テーブルをはじめとした調度品はアメリカで使い込まれたものを輸入した。こうして2018年6月にオープンした。

メニューのコンセプトは「ニューヨークスタイルフレンチ」。料理長の鈴木あゆみ氏は「古典的ではない、今日的な要素が加わったフレンチ」と語る。グランドメニューのフードはアペタイザー、サラダ、サンドイッチ、ピッツア、パスタ、メイン、スイーツのカテゴリーで全34品目。メインを見ると「日南鶏とポルチーニ茸のパロティーヌ」1800円(税込、以下同)、ハンガリー産鴨もも肉のコンフィ」1800円、「SAITO FARM牧草牛のステーキ」2600円、「真鯛のソテーあさりと山椒のクリームソース」2000円となっている。「食材を想定したら、どの産地のものがふさわしいかを考えてメニューを組み立てている」(鈴木氏)という。

さて、同店ではプルドポークを使用したバーガーの差し込みメニューを6月に導入している。これは昨年に続いて2回目で、今回も前回と同じ内容。メニュー名は「プルドポーク チェダーチーズバーガー」1300円。ハインツの「BBQプルドポーク」を使用していて、フレンチの系統となるケイジャン風味のスパイスが使用されていていることから、同店のコンセプトにかなっている。同社の既存店では伝統的にハンバーガーをメニューに組み入れていて、そのノウハウとニューヨークスタイルフレンチの技が生かされている。

220614●カワサキ、メニュー〇.JPG
既存店のハンバーガーづくりとニューヨークスタイルフレンチの技が融合

バーガーはまず、バンズにマスタードを塗り、トマトのスライス、赤玉ねぎのスライス(しっかりとローストして甘みを出している)、チェダーチーズ、ハインツ「BBQプルドポーク」100g、スイートレリッシュ(ピクルスを刻んだもの)、クレームエペス(サワークリームに近い乳製品)、マヨネーズ、さらにペコリーノチーズ(羊のミルク)を振りかけ、バンズを添えている。付け合わせはジャガイモのフライとコルニッション(小さいキュウリのピクルス)。

鈴木氏によると「チーズとマヨネーズだけでなく、ヨーグルトのような酸味のあるクレームエペスが加わることによって食べ飽きないバーガーに仕上っている」と言う。

この差し込みメニューは現在ランチタイムで提供。ランチタイムの出数の2~3割を占めていて、顧客からはこの季節の定番企画として受け入れられている模様。コロナ禍が落ち着いてきて、同店が仕切り直しでメニューサイクルを組み立てる上で有力な存在感を示している。

220614,●カワサキ、人物〇.jpg
「プルドポーク チェダーチーズバーガー」を持つホールスタッフの坂本さん

ハインツの「BBQプルドポーク(バーボン風味のアメリカンタイプ)」「BBQプルドポーク クラシック(王道BBQソースのスタンダードタイプ)」を使用した差し込みメニューを、昨年に続いて今年も導入している店では、看板メニューとして、また有力な定番企画メニューとして顧客に認知されている。プルドポークの調理が完成されていることから、これを店側の技術やアイデアの力によってオリジナルメニューとしての存在感をアピールすることが可能だ。お客を引き付ける新しい魅力をつくり出してくれる。

【取材店舗】
「WONDER BOWL」
東京都渋谷区神南1-9-4  NCビル2F
TEL:03-3461-5633

「TREX KAWASAKI RIVER CAFE」
神奈川県川崎市川崎区3-25-11 The WAREHOUSE 東急REIホテル1F
TEL:044-277-5400

【PR】ハインツ日本株式会社
https://www.heinz.co.jp/special/heinz-pulledpork/



読者の感想

興味深い0.0 | 役に立つ0.0 | 誰かに教えたい0.0

  • 総合評価
    • ★
    • ★
    • ★
    • ★
    • ★
  • 0.0

この記事をどう思いますか?(★をクリックして送信ボタンを押してください)

興味深い
役に立つ
送信する
誰かに教えたい
  • 総合評価
    • ★
    • ★
    • ★
    • ★
    • ★
  • 0.0

( 興味深い0.0 | 役に立つ0.0 | 誰かに教えたい0.0

Page Top