春日井製菓株式会社（本社：愛知県名古屋市、代表取締役社長：春日井大介）から、2021年9月6日（月）に全国販売されるのが「居酒屋紀行（焼鳥味・紅ショウガ天味）」である。

　家飲み、呑兵衛をターゲットにしたスナック菓子はよくあるが、「居酒屋紀行」はユーモア溢れるスナックおつまみ。商品パッケージのQRコードを読み取ると、居酒屋の臨場感が伝わる動画が流れる。焼鳥を炭火で焼く、ビールを注ぐシーンや炭火のパチパチする効果音、店員さんやお客さんが交わる声など、映像と音声が60分間楽しめる動画だ。

「居酒屋紀行」（焼鳥味・ショウガ天味）

　発売される商品は東京・新橋をイメージした「焼鳥味」と、大阪・なにわ（新世界）をイメージした「ショウガ天味」のフレーバー2種。そのうち「新橋・焼鳥味」が8月30日（月）から一部のコンビニで先行販売された。

　新橋と言えば"ユカちゃん"。コロナ禍で戦う姿が度々テレビで紹介されている新橋の顔である。早速、ユカちゃんに「居酒屋紀行（焼鳥味）」を食べてもらい感想を聞いた。

　「新橋をイメージしたお菓子？タレの香ばしい、いい味が出ています。もちろん、ビールに合いますが、日本酒にも合うと思います。あぁ〜、日本酒飲みたくなってきた（笑）。動画の映像もきれいで、効果音やお客さんの声など、かなり作り込んでいますね。これ、面白いです。まさに、新橋のお菓子です」

　「テンション上がってきたので、ちょっと宣伝してもいいですか。実は10月に本を出版します。タイトルは『一緒に飲みたくない客は断れ！』です。みなさん買ってください（笑）」

　ユカちゃんも絶賛の「居酒屋紀行」、発売の経緯や狙いなどを販売元である春日井製菓販売株式会社、マーケティング部企画担当の長尾氏に話を聞いた。

---開発の経緯について教えてください。

長尾　家飲み需要が継続している状況ですが、徐々にコロナ疲れが顕在化してきていると思います。お客様の中に、「旅行に行きたい、外で飲みたい、でもコロナが怖い」という意識があり、家に居ながら旅行体験や居酒屋体験などの刺激を求める傾向にあります。このような傾向の中でオンラインでの旅行ツアーやアサヒビール様の「生ジョッキ缶」が話題になっているのではないかと考え、家で楽しめるリアルな外体験を『おつまみ』でも表現できないかと開発をスタートしました。

　また、エリアにスポットを当てた理由ですが、単に居酒屋ではなく、仕事帰りや旅行出張先で行っていた飲み屋街・繁華街として表現することで、より旅行欲や居酒屋欲を満たし、高揚感や刺激になると考えました。

「居酒屋紀行焼鳥味」。香ばしいタレがたまらない焼鳥味と本物のネギを使用したネギ味で"ねぎま"を再現

「居酒屋紀行紅ショウガ天味」。紅ショウガをカラッと揚げた辛しょっぱい味わいで人気の"紅ショウガ天"を再現

---「こだわりの音声と映像」お菓子メーカーでは斬新な発想ですね。

長尾　ありがとうございます。正直、音声と映像にこだわりたいと思っていたのは、結構前から考えていました。私の中で、食は五感で楽しむものと考えています。現在、味やにおい、食感は、日本の各食品メーカーの研鑽で、外食や自炊と変わらないレベルまで進化しています。ただ加工品がどんなに美味しくなっても表現が難しいのは、視覚と聴覚と考えています。

　例えばラーメン屋でラーメンが美味しい理由の一つは、湯気で溢れる厨房の風景や店員さんの威勢が良い声にあると思っています。もし加工品でも視覚と聴覚を精度高く表現できたら、より良い食体験をお客様に届けられると思っていました。その想いと先ほど話させて頂いた背景があり、今回の商品でチャレンジしました。

パッケージ記載QRコード　

---2種（焼鳥味・紅ショウガ天）ともビールに合う味付けを意識されたのですか。

長尾　はい。おつまみは、ビールはもちろん、お酒をより美味しくするものなので、やや濃いめの味付けにしています。開発過程では実際にビールやお酒と合わせて食べてみて、どのくらいだとより美味しく感じるか試行錯誤して作りました。

---新橋、なにわ（新世界）に続き、今後シリーズ化もありますか？

長尾　シリーズ化すべく、他の有名繁華街もすでに開発しております。まだ構想段階ですが、日本を飛び出し、海外の繁華街も作りたいと考えております。

---家飲み需要の拡大、定着でこの手（おつまみスナック）のお菓子の売上は上がっていますか？

長尾　昨年の売上は高かったですが、今年は少し落ち着いてきた感じがあります。もちろん、需要はありますが、コロナ疲れが出ており定番品のお菓子だけでは刺激が足りないためだと思います。

---コロナ禍でのおつまみスナックに変化はありますか。

長尾　相反する２つの変化があります。１つは先程まで、説明させて頂いたように刺激や面白い商品が求められる変化です。もう一つは、更なる安心感が求められる変化です。ロングセラーや素朴な味わい、大袋の商品が今、売れています。これはおつまみスナック以外もそうですが、2極化が進んでいると考えてます。

---ありがとうございました。

　〇〇シェフ監修やご当地グルメ編などのスナック菓子はよく目にするが、繁華街にスポットを当て、繁華街のイメージ動画と一緒に楽しむエンタメお菓子の発想には驚いた。

　今後、シリーズ化も検討されているとの事であるが、繁華街と言えば、新宿・歌舞伎町である。歌舞伎町をイメージした味わいとは、どんな味を再現するのか個人的に楽しみである。

「やきとんユカちゃん新橋店」

〒105-0004東京都港区新橋4-14-4

TEL：03-3459-5140