フードリンクレポート
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取材・執筆 : 小山裕史 2021年8月27日執筆
イマ、高級ウイスキーが売れている。長引くコロナ禍、緊急事態宣言下で、外食で酒が飲めない、旅行に行けない、連日の在宅ワークなどで時間とお財布に余裕ができている。いつものビール、チューハイではなく、宅飲みもちょっとリッチに飲みたいニーズが増えている。
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総務省が発表した「家計調査」では、2020年、家計における消費の年間上昇率が最も高い食品がウイスキーとなった。
出典:経済産業省HP
「ウイスキーの消費が特に増えたのは、近年のハイボール人気に加えて、コロナ禍で健康への意識が高まる中、低カロリー・低糖質という特徴も選択を後押しする要因になったのかもしれません」(経済産業省「統計利活用事例集」一部引用)。
具体的にどんな高級ウイスキーが売れているのか。また、ウイスキー以外にも高級なお酒は売れているのか。昨今の傾向についてインポーターから話を聞いた。
「高級ウイスキーは売れていますね。なかでも『マッカラン』『ラフロイグ』や『アードベック』が人気です。ジャパニーズウイスキーも人気ですが、品薄なこともあり昔に比べて今は落ち着いています。外で酒が飲めない、外食しないからお金に余裕があるのでしょうね。また、コロナ前より時間にも余裕ができたこともあり、プチ贅沢していると思います。みんな、家でウダウダ飲んでいるのでしょうね(笑)」
「ウイスキーもそうですが、びっくりしたのは高級シャンパンです。シャンパン、特に高級シャンパンは業務用ビジネスであり、今回のコロナ禍で高級シャンパン市場は崩壊すると思っていましたが、蓋を開けてびっくり!高級シャンパン、売れているんですよ。『ヴーヴクリコ』はもちろん、『ペリエ・ジュエ ベル・エポック』です。驚いたのは、『ルイ・ロデレール クリスタル』や『クリュッグ』などの高額シャンパンも動いています。モエやヴーヴなんかは、お店で飲むと15000円以上しますが、家で飲めば5000円〜6000円で済みます。まぁ〜、おねーちゃんは付きませんがね(笑)」
百貨店のスタッフにも話を聞いた。
「高級ウイスキーですが、個人で購入されるお客様は8000円〜10000円、贈答品の場合は10000円以上が予算となっています。家飲み需要が定着してきているので、贈答品としてウイスキーが選ばれています」
高級シャンパンについて聞くと「売れてはいますが、ウイスキーに比べるとそこまでの数ではありません。例えば、1本8000円の高級ワイン(シャンパン)とウイスキーがあります。ウイスキーはワイン(シャンパン)と違って、飲み切らなくても保存ができ、長く楽しめるのが魅力であり、ご自宅で贅沢時間を楽しんでいます」
高級ウイスキーに高級シャンパンがコロナ禍で手の届く贅沢になってきたよ。
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