フードリンクレポート
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取材・執筆 : 小山裕史 2021年8月19日執筆
出典:大関株式会社HP
家飲み需要の拡大で各社メーカーの量販市場での売上が伸長している。家飲み市場が活況のなか、存在感がなく影が薄いアイテムが「カップ酒」である。カップ酒のパイオニアと言えば「ワンカップ大関」。発売は1964年、東京オリンピックが開催された年であり、57年経った今でも不動の商品である。
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近年、低迷していた日本酒市場も家飲み需要の拡大で微増傾向となっているが、マーケットの拡大には若年層の新規ユーザーの獲得が絶対である。カップ酒のイメージを20代〜40代に聞くと「親父くさい」、「昭和の酒」、「アル中の酒」、「近所の中華屋でお冷のコップとして使っている」、「時代遅れの酒」などネガティブな回答が多かった。
カップ酒のパイオニアである大関は、カップ酒の文化の灯を消さないように様々な取組みを行っている。そのひとつがラベルの工夫である。アニメやタレントを起用したコラボラベルである。
出典:大関株式会社HP
出典:大関株式会社HP
昨今、カップ酒は味で差別化するのではなくラベルで差別化を図っている。まさに、"ジャケ買い"を狙っている。SNSではカップ酒のラベルを投稿も目立ち、カップのコレクション、インテリアにするなど、購入の目的が飲むから集める、飾るに変わってきている。ターゲットはまさに"イマドキ女子"である。女子のココロをクスグルラベルであれば、味は二の次だ。
出典:日本シブカワ百貨事典
令和の時代、カップ酒は"イマドキ女子"のよって再ブレイクするのだろうか。家飲みのアイテムになるのだろうか。
しかし、相変わらずスーパーの棚を見ると、地味で親父臭いオーラが漂っている。
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