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取材・執筆 : 小山裕史 2021年2月18日執筆
樽ハイ倶楽部期間限定梅干しサワー(缶350ml)
アサヒビールが、RTD梅干しサワー市場に参入してきた。4月6日(火)に、「アサヒ樽ハイ倶楽部 期間限定梅干しサワー」を、全国発売すると発表した。梅干し系サワーの代表格と言えば、サッポロビールの「男梅サワー」。「男梅サワー梅つぶし」など、限定商品の発売やスーパーでのキャンペーン訴求もあり、この分野を独占していた。が、アサヒビールから「ちょっと待った〜」コールが入った。
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男梅が独占している梅干しサワー市場をやはり、ビール他社が放っておくわけがない。既に、宝酒造の「焼酎ハイボール(梅干割り)」が発売されているが、男梅の対抗馬まではいかない感じである。
「アサヒ樽ハイ倶楽部」は、元々、居酒屋などを中心とした飲食店向けの樽詰サワーで、35年以上の歴史がある。その為、往年のファンをしっかりと掴んでいる。2020年3月に、家庭用向けのRTD、2種(プレーン、レモン)を発売、ファンがいる強みと、全国で約10万店の飲食店が取扱っていることでの認知度もあり、発売当初に掲げていた目標の2倍以上を売り上げた。そんなヒット商品のシリーズに梅干しが新たな発売されるとなれば、樽ハイファンにとってはまさに朗報である。期間限定の発売であるが、期間中の売れ行き次第では、通年商品になる可能性は十分に考えられる。
また、「アサヒ樽ハイ倶楽部 期間限定梅干しサワー」の発売と同時に、既存の樽ハイ倶楽部(レモン、プレーン)のパッケージをリニューアルする。注目すべきポイントはプレーンサワーである。現在のプレーンサワーのパッケージには、『プレーン』のアイコンが記載されているが、商品名は「大人のサワー」であり、"大人のサワー"って何?という印象で、プレーンサワーであることがストレートに伝わりにくい。今回のリニューアルで商品名が「プレーンサワー」に変わり、パッケージの裏にはプレーンはサワーの素であり、レモン、乳性、梅干しなどを足して飲むことも推奨するレシピを記載している。サワーの素として、家庭にある様々な柑橘類などを入れることで、新規のファンも獲得できるチャンスもある。樽ハイ倶楽部の特徴である、『日本初!』がパッケージに大きく記載されていることで購買意欲が高まるのではないか?
樽ハイ倶楽部レモンサワー
樽ハイ倶楽部プレーンサワー
梅干しサワーの期間限定発売と既存商品(レモン、プレーン)のリニューアルが、4月6日(火)に同時発売になる。恐らく、スーパーでの販促キャンペーンを強化するに違いない。
しばらく、男梅サワーの黄金時代が続くと思ったが、樽ハイ倶楽部が仕掛けてきたことで、家庭用の梅干しサワー市場が益々、面白くなってきた。キリン、サントリーは家庭用の梅干しサワー市場をどのように見ているのだろうか。
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