フードリンクレポート
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取材・執筆 : 小山裕史 2021年1月8日執筆
【家飲み】は飲食店での感動を家庭に広めるためのマーケティングニュースとして定期的に配信。今回のテーマは「ホルモン」。何故、家庭でホルモンが人気なのか?
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コロナ禍でも健闘している業態の一つが「焼肉」。昨年は焼肉業態の出店が相次いだ。ひと昔前までは、焼肉と言えばカタやバラなどが主流で、バラエティーミートと言われる内臓系は目立った存在ではなかったが、2000年頃から、女性の人気が高まり、ホルモンが一気に脚光を浴びた。「亀戸ホルモン」がオープンしたのもこの年であった。今では、王道からご当地までホルモン専門店が乱立しており、ホルモン界を賑わしている。
外食でホルモンを食す場面は、焼肉に限ったことではなく、居酒屋ではもつ鍋をはじめ、ホルモンメニューは定番メニューとして提供されている。外食では浸透しているホルモンが家庭に流れはじめている。
ホルモンを家庭に浸透させた立役者と言えば「こてっちゃん」である。親しみやすい商品名はもちろん、おかずとしても、つまみとしても使え、フライパンやホットプレートで炒めるだけの手軽さが主婦の心を掴んだ。
グーグルトレンドの検索推移を見てみると、昨年1年間で「ホルモン」は、安定値を維持しており、「もつ」については、9月以降から急激に伸びている。もつ鍋への関心が高いと思われる。
何故、ホルモンが家庭で浸透しはじめているのか? 気づいた点がいくつかあった。コロナ禍の外出自粛で巣ごもりアイテムが売れている。なかでも、ホットプレートは、前年の2倍伸長している。家族でホットプレートを囲み、焼肉を楽しむ際に、価格の安いホルモンが必須になっていると思う。ビールにもご飯にも合うホルモンは餃子やから揚げ同様に世代問わず人気のアイテムである。
コンビニ各社が発売している「ホルモン炒め(焼き)」の存在も大きい。酒飲みが好きなそうな味付けで、電子レンジでの調理も可能だ。ホルモンが家庭でも定着して理由の一つであると思われる。
居酒屋メニューが、次々とスーパーやコンビニで並んできている。8日から緊急事態宣言となり、外出自粛、巣ごもり需要が高まる。家飲みの機会が増えるなか、外食の人気メニューが今後もより浸透していく。
アルコールメーカー、食品メーカー、家飲み商戦のヒントは外食にあり。
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