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お店を知る

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2015年7月06日(月)15:34

リピート率90%の日本酒立ち飲み店の店長が独立。70種類の日本酒を350円/500円の均一価格で。「日本酒酒場 立呑み 仁」(大阪・福島/日本酒立ち飲み店)

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取材・執筆 : 西尾明彦 2015年7月6日

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 わずか10坪で1日70人が訪れる日本酒立ち飲み店、「焼鳥と日本酒 立呑み たに 梅田お初天神店」のオープニングから店長を勤めてきた"仁"こと西浦氏が「日本酒酒場 立呑み 仁」を7月1日にオープンした。株式会社ユウ・フード・サービスの独立支援制度によるもの。

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こも樽が飾られた、ひときわ目立つファサード。

 「どうすれば日本酒の美味しさをお客様に理解していただけるか。たくさんの酒蔵に行って、ゼロから勉強したことを、そのままダイレクトにお伝えしてきました」と、西浦友教氏。

 オープン当初の閑古鳥が鳴く状態から、率先しての店頭での呼び込みなど、できる努力はすべてやった。そうした努力が実り、1日に20人だった来客数は今や70人以上が訪れ、90%がリピーター化する。今や関西を代表する日本酒立ち飲み店となった。

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活気あふれる、15名以上が並べるカウンター。スタッフも日本酒好き揃い。

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店内奥には、テーブル席が25席。

 「店舗のキャパ的に、置ける日本酒の本数も、入店できるお客様の数も限られます。独立も考えましたが、家族がいるので、資金面や月々のやりくりも大変。どうすれば...と考えていました」。

 そんな折、本社である株式会社ユウ・フード・サービスの代表取締役、谷 祐一郎氏と独立支援制度について話し合ったのが約2カ月前。そこから話は急速に進み、7月1日、オープンを迎えた。

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専用冷蔵庫にはすべて西浦氏が飲んでセレクトした70種類以上の日本酒が並ぶ。

 日本酒は350円と500円の均一価格。「350円の価格帯だけだと、日本酒のラインナップにも限界があります。より幅広くご提供するために、ふたつの価格帯をご用意しました」。

 「福島は、すごく良い店が点在しているエリア。舌の肥えたお客様が多いので、きちんと管理した日本酒をご用意して、日本酒を本当に愛しているお客様にも『価値があるな』と思っていただけるような店にしていければ」。

 料理は刺身を目玉に、天ぷら、日替わりのおばんざいなど。アテ200円からと、日々通える良心的立ち飲み価格。

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見た目も豪華な「刺身6種盛り合わせ」(800円)

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「刺身3種盛り合わせ」(500円)

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「天ぷら6種盛り合わせ」(800円)

 「最初が肝心なので、きちんとご提供できるよう、メニューは絞りました。現場が馴れてくれば、種類を増やしていきます」。

 「チョイ飲みからガッツリ飲んで食べてまで、どんな用途でもお応えできる店です。日本酒好きの方だけでなく、幅広い方に来ていただければ」。

 「ゆくゆくは店舗を増やしたいし、谷社長のように、自分の元からスタッフが独立できるようなシステムをつくっていきたいですね」。

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社内独立により、株式会社Y&JINフードサービスの代表取締役となった"仁"こと西浦友教氏。

 独立支援制度について、株式会社ユウ・フード・サービスの代表取締役、谷氏にも話を伺った。「独立支援制度は、本社(ユウ・フード・サービス)の信用力や経営資源を利用して、低投資で自分の店を持てる仕組みです。誰でもというわけではなく、直営店の店長として結果を残した人のみ。頑張った人にはその分給与をあげたい。会社からの恩返しという面もあります」。

 独立支援制度を利用して独立したのは8社目。グループ31店舗のうち、13店舗が社内独立によるもの。

 「飲食店で独立するには、資金がかかるし、成功する保証もない。完全独立だと、1度失敗したら借金だけが残って終わりなんです。しっかりしたバックアップがないと難しい」。

 「思いつきやアイディアだけではダメ」と、社内独立するにあたっては、本人がやりたいことを谷氏と相談して、成功する業態へと磨きをかける。

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日本酒メニューの一部。

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壁には目玉料理の黒板メニュー。

 「2年間黒字経営できれば、本社から出資分の株を買い戻してもらいます。そこから2店舗目以降の出店は自分の力で。2年間黒字決算だと、金融機関からの借り入れも有利な条件で出来る筈です。それでも足りなければ、本社から出資もします」。

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元はイタリアンの居抜き。社内にデザイン部を内包することで、改装コストを大幅にカット。居抜き物件のメリットを最大限に活かせるようになった。

 「直営店を増やして、会社を大きくしていくことにあまり魅力を感じなくなってきました。人を活かす良い方法がないかと、色々考えて、現在の社内独立システムに行きつきました」。

 「社長になることで、やる気を最大限に引き出し、立場が人を育てます。壁にぶち当たって、悩んで行動するなかで成長するんです。そこで得た知恵や力を全体で共有することで、一つひとつは小さくても、集合体として強い存在になっていけるんです。階段を一段ずつ登るように、堅実に、長く続く商売をしたいですね」。

■株式会社Y&JINフードサービス
住所:大阪府大阪市福島区福島8-17-1
TEL.06-6345-5233

■日本酒酒場 立呑み 仁
住所:大阪府大阪市福島区福島8-17-1
TEL.06-6345-5233

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