やじうま速報
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取材・執筆 : 加藤一 2023年4月4日
2011年にユッケ集団食中毒事件を起こした「焼肉酒家えびす」を経営していた株式会社フーズ・フォーラスが3月28日に金沢地裁から破産開始の決定を受けていた。東京商工リースが報じた。
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「えびす」は「牛角」と同年に誕生した。〜100円焼肉「えびす」が首都圏進出。日本一の伝説のレストランチェーンを創る。
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テレビ番組で大絶賛の直後に起こった集団食中毒。~えびす食中毒事件から始まった生肉規制の動き~
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神奈川、富山、石川、福井の4県6店舗でユッケや焼き肉を食べた客181人が食中毒を発症し、うち6歳児を含む5人が死亡した事件。被害者の医療費や慰謝料などへの弁済のため、12年に金沢地裁に特別清算を申請し、債権放棄や債権者に対して被害者優先の返済計画の承認を得る予定だった。当時の負債総額は約300人に対し約17億7800万円だった。
原因は、腸管出血性大腸菌O-111。しかし、「えびす」からも食肉卸からも家宅捜査で大腸菌は検出されず、フーズ・フォーラスの勘坂康弘社長は不起訴となった。その間、負債返済のために、店舗の売却や食肉卸への損害賠償請求など行ったが、12年経っても債権者との協定成立の見通しが立たず、弁護士が破産手続きを申請し、今回の決定に至った。
この事件を機に、生食用牛肉の処理に関する基準が改定され、衛生的に密封した肉塊を60℃の熱湯で2分以上加熱処理することが義務付けられ、生ユッケの提供が禁止された。12年7月1日には生レバーについても禁止となった。
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