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やじうま速報

外食ニュース

2023年3月15日(水)06:33 やじうま速報

シカゴピザ、自己破産。コロナで沸くも、デリバリー競争激化で人件費が高騰。

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取材・執筆 : 加藤一 2023年3月15日

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 宅配ピザ「シカゴピザ」など展開する株式会社シカゴピザ(本社:大阪府茨木市、代表:中野 雅弘)が3月14日、事業を停止し自己破産手続きに入った。帝国データバンクが報じた。負債総額は約15億円。

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 同社はピザ生地などを生産するメーカー「トロナジャパン」が1986年10月に東京・渋谷で創業。しかし、トロナジャパンは業績不振で2006年にゼンショーが買収。08年にピザ宅配専業として分社化され、株式会社シカゴピザが設立された。2011年、それをゼンショーが投資銀行のリサ・パートナーズに売却。15年にはリサ・パートナーズも売却し、取引銀行の支援を得て営業を続けていた。トロナジャパンは今もゼンショーグループの冷凍食品メーカーとして事業を行っている。

 西日本を中心に「シカゴピザ」を展開するほか、「どんぶり名人」48店舗の運営および「麺や逸杯」、「天かつ庵」、「匠屋」の宅配事業を手がけていた。関西では相応の知名度を有して店舗を増やし、宅配可能地域を拡大。2020年3月期には売上高約34億6300万円を計上していた。

 しかし、大手各社との競争は厳しく、仕入れコストや人件費なども重荷となり、出店費用を借入金で賄っていたことから設立以降、収益は低調に推移していた。新型コロナウイルスの感染拡大以降は巣ごもり需要を追い風に、2021年3月期の売上高は約42億3800万円にまで伸長。収益面も黒字化を果たしていた。
 
 ところが、その他業種のデリバリー事業参入によって売り上げは減少。宅配業者間での人材獲得競争も激化したことで、人件費が高騰し営業段階から欠損を計上するなど苦しい経営となっていた。今期に入っても業績は回復せず、資金繰りが急速に悪化するなか、支えきれなくなり自己破産となった。

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