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取材・執筆 : 西尾明彦 2020年1月30日執筆
「カルビ丼」550円、「スン豆腐」650円の 2大看板で郊外やロードサイドを席巻中、京都発の「カルビ丼とスン豆腐専門店 韓丼」。2019年に25店舗を出店、フランチャイズを中心に45 店舗を展開する(2020年1月現在)。投資回収まで最短26カ月という高収益力で、FCオーナーからも絶大な信頼を得ているという、そのパッケージや仕組みに迫る(全5回・第3回)。
多様なニーズに合わせて、商品バリエーションは豊富。季節ごとのシーズンメニューから「広島産大粒牡蠣の冬スン豆腐」(800円)
●お客様満足度が高い料理を、料理人なしで安定して提供する
「大手ナショナルチェーン店ではやれないこと、ニッチだけれど、確実にニーズがある分野で、圧倒的に勝ち切りたいのです」と力を込める、株式会社やる気 営業推進本部 本部?の小池暢一氏。
老舗焼肉店を母体に持つ京都発祥の「やる気」グループは、フランチャイズ店を含めて60店舗を超える規模に育ったが、店舗展開の中心が話題の「韓丼」だ。
フレッシュフルーツや野菜を使い、自社工場で作る、カルビ丼の「秘伝のタレ」と「スン豆腐の素(スープ)」。そして、冷凍肉は使用せず、新鮮な生肉を店内で手切りにし、作り置きせず、オーダーごとに1人前ごと調理する、コアバリューを守りつつ、省力化すること。チェーン展開ならではのスケールメリットと、手作りの良さを掛け合わせたハイブリッド業態である。
「秘伝のタレ」は、生の野菜やフルーツを使うのがカギ
「カルビ丼」はジェットオーブンで加熱した後、焼き場でシズル感溢れる直火焼き。ひと手間加えることで、盛り付けるだけの牛丼にはない付加価値を加えている。職人の技術が不要でも高クオリティーを維持
ホルモンの働きを助ける大豆イソフラボンや、コラーゲン、新陳代謝を高めるカプサイシンなど栄養面からも女性に人気の「スン豆腐」は、「スン豆腐の素(スープ)」と具材を入れて、規定時間煮込むだけ。
●激安ファーストフード以上、客単価1000円超の専門店との間。ありそうでなかったポジション
「韓丼」の客単価は750〜800円と、牛丼、うどんなど低価格を売りにしているナショナルチェーンと比べるとやや高め。「カルビ丼」と「スン豆腐」を筆頭に、値段の安さではなく、これを食べたいという目的来店のお客様に選ばれている。
客層は女性が4割。実は、郊外になるほど女性を意識した店舗が少ないため、競合は皆無。家族連れや女性のリピーターも多いという。テイクアウトも好調で、売り上げの約15%を占めている。
目玉料理のワンコイン500円の「カルビ丼」も利益商品。どんぶり勘定の個人店にありがちな、忙しいのに利益が残らない、という悲劇とも無縁
1月20日オープンの最新店「韓丼 浜松住吉店」。宣伝広告費をかけない「韓丼」にとって、外観や看板は、お店を認知してもらうための重要な媒体でもある
商圏や立地条件、ロードサイドなら通りや背景、車速、自動車からパッと見て何屋さんか分かるか、外観は入りやすいかなど、詳細なデータを基に、店舗ごとに最適な外観や看板サイズや見せ方を1から作り上げる。
「韓丼 秋田中央店」 の内観
店内はフードコートのようなセルフサービス。QR決済対応の券売機を導入しているため、お客様と現金のやりとりがない。できあがれば呼び出しベルで、お客様が取りに行くシステム。水、食器の返却もセルフのため、ホールにスタッフは不要。
徹底的に無駄を省いたキッチンは9坪がフォーマット。お客様のニーズを満たすためにメニュー数は多いが、オペレーションの効率化を徹底することで、最小限なら焼き場、スン豆腐のコンロ、受付の3人から、ピークタイムでも5人程度で回すことができる。職人不要で社員1名体制、アルバイト主体で回せるため、人件費は約22%
それでいてピークタイムは、1席あたり平日4回転、週末は10回転。人時売上高は8000円。その秘密は、滞在時間10〜15分、回転率の高さにある。
●早期投資回収なビジネスモデル
「韓丼」のフランチャイズのモデル店舗は、建坪30坪40席から、40坪48席。駐車場20台から。モデル初期投資額は、居抜きの場合は約2500万円、更地からの場合は約4000万円。月間平均経常利益は134万円で投資回収は実績ベースで最短26カ月。更地、居抜きは半々で、居抜きは元コンビニ、焼き鳥店、ファミレス跡など様々だ。
「回収まで居抜きで2年、更地で4年。5年を超える物件には手を出さないので、コケません。流行やシーズンに左右されない、息の長いビジネス。これまで赤字で撤退したお店はありません」。
「金融機関に融資を依頼するために事業計画書を提出すると、収支計画の内容の良さにビックリされることもありました。FC1店舗目のオープン初月に収益性の高さを実感して、2号店の出店を決めたオーナー様もおられます」。
現在、各都道府県で出店しているが、一部エリアでは新規募集をストップするほどの人気ぶり。2020年のフランチャイズ加盟店50店舗体制を目指して、全国展開を進める。
--FCショー2020情報--
初出展の「FCショー2017」以来、毎回行列必至、大人気の「韓丼」が、2020年も「FCショー」に登場!リスク分散のため、新たな FC参画を考えているメガFC、飲食店FCに参入したいビジネスオーナーの方、利益率が高い「韓丼」のFC加盟企業大募集。FCショーでは、焼き鳥店1店舗をオープンできる以上の費用をかけて、店舗の調理設備を再現。ぜひ「韓丼」を食べて、その魅力の一端を感じていただきたい。
■株式会社 やる気
住所:京都府京都市伏見区北端町70番地
TEL.075-605-8222
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