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2019年9月20日(金)14:27

【PR】"飲むサラダ"として話題。試してわかった野菜スープの大きな可能性(後編)

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取材・執筆 : 中山秀明 2019年9月15日執筆

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 健康志向の高まりやインバウンドの影響で、野菜がいっそう注目される昨今。外食ではサラダ専門店なども増えているが、野菜がしっかり入ったスープの需要もあるのではないだろうか。そんなことから今回、前編ではランチにサラダを提供している3つの店舗に、サラダorスープの形で提供してもらってオーダー率などをうかがった。後編では別の3店舗に、もともとのセットのサラダをスープに変更してもらった。メニューの出数などに変化はあるのか、現場の声を聞いた。


 1軒目は、肉料理や生パスタを中心に昼夜で高い人気を誇る「ワインアンドグリル タクト」。運営元の株式会社プレジデンテ、オーナーシェフとして現場に立つ森拓磨代表に話を聞いた。同店の昼は、牛や豚のステーキランチのほか、大山蒸し鶏のサラダプレート、そしてシェフのスペシャルパスタランチをラインナップ。このパスタランチに、"期間限定 冷製野菜たっぷりミネストローネ"とうたった形でセット提供した。また、その他のメインでも付けられるよう、トッピングで1杯100円にて同ミネストローネを用意している。

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 特に日中は暑い日もあったことで、トライアルでは冷製に。これはオペレーション的にも効率がいいと森代表は言う。「作ったスープを当店ではカフェオレボウルで提供しているのですが、1カップずつ冷蔵庫にストックしてバイオーダーでサーブできる点もよかったです。ホットの場合、温めるための器具の用意などが必要なので、もし冬場に出すならその兼ね合いがポイントかもしれません」。

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「空心菜とひき肉のペペロンチーノ」。パスタランチは冷製野菜たっぷりミネストローネ、パン、ドリンクがセットで1080円

 レシピについては、ミネストローネスープを自家製トマトソースとバルサミコ酢で調味したが、業態によっては調整不要では、と森代表。「ベースの味がしっかりしているので、カフェなどであればこのままでも十分と言えます。当店では今回、期間限定として打ち出しましたが、多い日には20食以上出る日も。単品でスープを注文いただく方もおり、予想以上に手ごたえを感じました。通常にはないスープがあることで、常連のお客様にも好評でしたし、選択の幅を広げることでのメリットも実感できました」。

【取材店舗】ワインアンドグリル タクト
住所:東京都渋谷区渋谷2-8-4 東和青山ビル 202
TEL:03-6427-4796


 東京と広島に数店舗を展開する「SUZUCAFE」(株式会社コンプリート・サークル、内田優二代表)。渋谷に3店舗あるうちの2店舗に協力を依頼し、それぞれの声を聞いた。まずはGEMS渋谷店。こちらは駅でいうと新南口が近く、買い物客だけでなくビジネスパーソンなども多い立地だ。平日のランチではローストビーフ丼、黒カレー、日替わりのプレートやパスタなどを提供し、トライアルではすべてにスープを付ける形にした。

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「日替わりプレート(この日は『豚肩肉のロースト~バルサミコソース~』)」(1200円)

 スープは客層の好みを考慮して、クリーミーなタイプを冷製で提供。東京エリアの各店を統括する、鵜名山聡ディレクターが所管を聞かせてくれた。「GEMS渋谷店は男性のお客様も多くいらっしゃいますが、スープは女性の方に特に好評いただいているイメージです。女性は野菜を多く召し上がりたいという方が多くいらっしゃいますから、その点ではスープの選択肢があるとよいということがわかりました」。

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現場で取材に応じてくれた、社員の亀山文恵さん。「日替わりプレートに限っては、ランチスープのトライアル中でもミニサラダを添えて提供しています」とのこと

 「常連のお客様は、ふだんはサラダ付きのランチなので『スープは目新しくてよい』という声もあります。なかにはサラダのほうが好きという方もいらっしゃいますが、思っていたよりスープの需要はあるという発見になりました」(鵜名山マネージャー)。

【取材店舗】SUZU CAFE GEMS渋谷
住所:東京都渋谷区渋谷3-27-11 GEMS渋谷 3F
TEL:03-5774-4411


 もう一店舗の渋谷のSUZUCAFEは、神南店。こちらの客層は学生や20代の女性、カップルが多く、そのほか30~40代やオフィスワーカーも訪れる。平日のランチは肉がメインのプレートや魚介がメインの丼のほか、2タイプのパスタなどを含む全6種。そのなかで、パスタのセットをスープに切り替えた。また、味がオイル系のボンゴレビアンコとクリーミーなカルボナーラのため、スープは味がかぶらないようミネストローネに。

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「厚切りベーコンのカルボナーラ」(1100円)。

 GEMS渋谷店と味は違うものの、こちらも時季的なところを考慮して冷製に。また、神南店ではよりはっきりとした結果が出ているという。「パスタの出数が以前より増えました。パスタには冷製スープが付くことをわかりやすく表記したからかもしれませんが、スープにはニーズがあるということを再認識しました」(鵜名山マネージャー)。

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現場では、葛西菜摘店長が対応。同店では別途で野菜を追加し、より満足度を高めている。

 「日中は暑い日も多かったので、今回は冷製にしましたが、これが温かいスープだったらまた違う結果になるかもしれません。お客様からの具体的な声を拾えているわけではないのですが、喜んでいただけるならスープに変えるのもありではないかと思います」(鵜名山マネージャー)。

【取材店舗】SUZU CAFE 神南
住所:東京都渋谷区神南1-20-4 VORT渋谷kaleido 3F
TEL:03-5428-3739


 今回は前後編併せて全6店に協力を依頼したが、声として多かったのは「想像以上にスープの需要があった」という感想。また、一部では「温かいものが好まれる冬はもっと重宝されそう」、「サラダよりオペレーションが簡単で、コスト的にもあり」という意見も。本稿はあくまで一例だが、参考にしていただければ幸いだ。

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