外食リーダーレポート
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取材・執筆 : 中村芳平 2016年7月25日
ロイヤルホールディングス(HD)は今年3月末、6代目社長の菊地唯夫氏(50)が代表権のある会長兼CEO(最高経営責任者)に就き、7代目社長兼COO(最高執行責任者)に取締役の黒須康宏氏(57)が就いた。菊地氏は2期連続赤字に陥った直後の10年3月に社長に就任。「1円でも増収増益!」を旗印に12年から4期連続増収増益を実現、同社を再建した。再建の功労者として社長を続けると見られていたが、菊地氏は黒須氏に「3年近く前に後継社長の準備をするように」と伝え、社長を譲る用意を進めていた。その理由は「健全な経営」にはスムーズな承継が不可欠で社長在任6年間は、あらかじめ想定していた時間軸であったからだ。黒須氏は82年名城大学卒業、現ロイヤルHDに入社。ロイヤルホストの店舗で接客、店長など現場からたたき上げた。店舗運営、メニュー開発に明るく、社長になる直前はコントラクト事業とグループの食のインフラである食品工場、購買、物流部門を担当していた。「機は熟した」と見て、菊地氏は社長交代に踏み切った。菊地氏に社長交代の狙い、社長在任中の振り返り、今後の展開について聞いた。
ロイヤルホールディングス 菊地唯夫氏 代表取締役会長
ロイヤルグループはファミレス「ロイヤルホスト」、「天丼てんや」などの「外食事業」をはじめに、空港・高速道路や病院など大規模な施設内で食を提供する「コントラクト(給食等受託)事業」、それに「機内食事業」、そして「リッチモンドホテル」の「ホテル事業」の4つの事業を展開。グループ全体で800店舗以上の拠点を展開している。一般的にはコントラクト事業から外食事業、中食事業を展開する企業はあるが、機内食事業からホテル事業まで展開する企業はほとんどなく、ロイヤルHDは国内に類例のないビジネスモデルを構築している。ただし、4つの事業は「食」と「ホスピタリティ」で基本的につながっている。
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