スマートフォン版のフードリンクニュースを見る

RSSフィード

フードリンクレポート

フードリンクレポート

2026年5月07日(木)05:51

その1杯が、3杯になる。「いい茶こ」で客単価を上げる仕組みを札幌で発見

記事への評価

  • ★
  • ★
  • ★
  • ★
  • ★
0.0

取材・執筆 : 南原卓也 2026年4月17日

キーワード :     

1.JPG

【記事のポイント】
●「いい茶こ」が、北海道でも導入拡大中
●飲み放題が浸透した街で際立つ、意外な存在感
●業態・客層を問わず、"もう一杯"を生み出す汎用性

<関連記事>
客単価アップの新定番。仙台の酒場で広がる「いい茶こ」の実力
https://www.foodrink.co.jp/foodrinkreport/2026/04/3042729.html

「いい茶こ」で変わる名古屋の酒場。濃い味を好む街で選ばれる"まぁるいおいしさ"!
https://www.foodrink.co.jp/foodrinkreport/2025/03/2473647.html

「いい茶こ」が生み出す"Wa"に注目! 今、「いい茶こ」が飲めるお店が増えています
https://www.foodrink.co.jp/foodrinkreport/2025/03/2473647.html


新鮮な海の幸や肉、乳製品、野菜と、あらゆる食材が揃う北海道は、日本最大級の「食の宝庫」と呼ぶにふさわしい。

そんな北海道で、いま新しい緑茶ハイとして広がりを見せているのが「いい茶こ」だ。スッキリとして飲みやすく、"なか"をおかわりするスタイルが、確実に"もう1杯"を狙えるドリンクとして注目されている。

今回、取材で訪れたのは、広い札幌市内にあり"アジア最北の歓楽街"と呼ばれる、すすきの周辺だ。北海道という市場において、札幌が特別な存在であることは言うまでもない。

"食べて飲む"文化が根付く札幌で、いち早く「いい茶こ」を導入した4店舗を訪れ、この街で「いい茶こ」がどのような役割を果たしているのかをひも解いていく。

■活菜旬魚 さんかい 南3条店(札幌市中央区)

2.JPG
「活菜旬魚 さんかい」

「活菜旬魚 さんかい」の歴史は古く、寿司屋として開業したのは今から50年も前のこと。産地直送にこだわる新鮮な魚介類が人気の海鮮居酒屋として信頼と実績を積み上げ、札幌市内に8店舗を構える地場チェーンへと成長した。

地域密着で営業する「活菜旬魚 さんかい」の中において、「活菜旬魚 さんかい 南3条店」は少し特殊な店舗だ。地元の人をメインターゲットとする多店舗とは異なり、同店には北海道の味を求めて訪れる観光客が多数来店する。

「来店するお客様の約半数は、道外からいらっしゃる方たちです。名物の『日替わり さんかく船盛り』は、観光客の方々にも喜んでもらえる人気メニューです。」そう話してくれたのは、同店の店長兼料理長を務める亀井良介さん(以下、亀井店長)だ。

3.JPG
亀井店長

札幌の酒場で、"なか"をおかわりするスタイルは一般的とは言い難い。しかし、全国から人が訪れる「活菜旬魚 さんかい 南3条店」においては、このスタイルに慣れている人も少なくないという。

「地元の人にとっては目新しく、東京からいらっしゃる人にとってはなじみのあるスタイル。食べ物はご当地のものを食べたくても、ドリンクは飲み慣れたものを選ぶ方は多いものです。『いい茶こ』は飲みやすく、食事にも合わせやすいので、そういった方を中心に飲んでいかれます。」(亀井店長)

4.JPG

亀井店長は、「いい茶こ」と北海道の食材との相性にも太鼓判を押す。

「お寿司やお刺身にももちろん合うのですが、個人的には『いか焼き』や『熟成真ほっけ一夜干し』あたりをおすすめしたいですね。北海道の味を楽しめる温かいメニューと、冷たくてすっきりした『いい茶こ』はよく合います。『いい茶こ』には、最近オンメニューしたばかりとは思えない安定感がありますね。気がつけば北海道でも定番になっている気がします。」(亀井店長)

「活菜旬魚 さんかい」では、系列の他店舗への展開も視野に入れているようだ。

■北海道海鮮居酒屋てっちゃん(札幌市中央区)

5.JPG
「てっちゃん」

揚げたての串揚げや焼き鳥が人気の「てっちゃん」や、海鮮と焼き鳥がリーズナブルに楽しめる「さぶろう」といえば、札幌の人なら誰もが知る人気の地場チェーンだ。

今回取材に訪れた「北海道海鮮居酒屋てっちゃん」は、そんな2つの人気ブランドを合わせた新業態。2025年7月のオープン以降、北海道の新鮮な海鮮と旬の料理を気軽に楽しめる総合居酒屋として注目を集めている。

道外から訪れた人が必ず注文する「豪華お刺身10点盛り」や、グツグツと煮えたぎる石鍋で提供される「てっちゃん煮」など、味と見た目のインパクトを兼ね備えたキラーコンテンツがあるのが強みだ。

6.JPG
三浦店長

「北海道海鮮居酒屋てっちゃん」では、お店を訪れる人の7割強が飲み放題を選ぶという。札幌には、3杯以上飲む人にとって、圧倒的にお得な価格でお酒が楽しめる飲み放題の店が多い。

では、飲み放題に含まれない「いい茶こ」は、どのような人に選ばれているのだろうか。店長の三浦裕真さん(以下、三浦店長)に話を聞いた。

「飲み放題にするほどお酒を飲まない方や、お食事をメインにされている方に選ばれています。飲みやすく、食事にも合わせやすいのが理由でしょう。ただ面白いことに、最初は1杯のつもりでも、結局"なか"をおかわりして、きっちり3杯飲んでいく方が多いんですよ。」思いがけない展開に、三浦店長も驚きを隠せない様子だ。

7.JPG

飲み放題は、集客の武器となり、安定的な売上が見込める一方で、ドリンクでの客単価向上が望めないという側面も併せ持つ。その点、元々1杯のつもりで来店した人が、結果的に2杯、3杯とおかわりをしてくれる「いい茶こ」は、飲み放題が浸透した札幌ならではの存在感を放つ。

「こちらとしてはありがたいですよ。1杯だと思っていた方がおかわりしてくれれば、その分、売上も客単価も上がりますから!一つだけ、"こうなったらいいな"と感じていることがあって、北海道のお茶を使った『いい茶こ』ができればもっと人気になると思います。全国で『ご当地いい茶こ』が飲めるってちょっと面白くないですか? 味は今の『いい茶こ』が一番かもしれませんが(笑)」(三浦店長)

■魚吉 南三条店(札幌市中央区)

8.JPG
「魚吉 南三条店」

毛蟹、タラバ蟹、活アワビ、特大ホッケなど、北海道の新鮮な海の幸を、上質な個室空間で楽しめるのは「魚吉 南三条店」だ。

全席個室の店内は、ゆっくりとくつろぎたい観光客から人気。最大40名の宴会ができる掘りごたつ席は、近隣の企業の宴会会場としても重宝されている。

「こういった業態なので、来店する方の約9割が飲み放題コースでご利用いただいています。採用が決まり、すぐに『いい茶こ』を加えた飲み放題メニューを作成しました。」こう話してくれたのは、ホール責任者の臼杵裕史さん(以下、臼杵さん)だ。大の本格麦焼酎好きとして、「いい茶こ」の販売に積極的な姿勢をみせる。

9.JPG
ホール責任者の臼杵裕史さん

「当店では、ビールやハイボール、サワー類だけでなく、北海道の地酒なども飲み放題メニューに入れているのが特徴です。ビールやハイボールから始まり、日本酒か焼酎へと流れる方が多いですね。」(臼杵さん)

その中で「いい茶こ」は、若い世代を中心に選ばれている。目新しさとキャッチーなネーミングで注目され、かわいらしい専用マドラーが心を掴み、圧倒的な飲みやすさに驚く。このパターンが定着しつつあるようだ。

「料理の味を邪魔しないので、色々な料理を食べたい方にも喜ばれています。『うれしの茶』の美味しさに驚いている方が多いのが印象的です。」(臼杵さん)

10.JPG

「甲類焼酎を使った一般的な『緑茶ハイ』と『いい茶こ』を比較して飲んでいる方がいて、面白いなと感じました。好みは人それぞれなので優劣をつけるわけではありませんが、『いい茶こ』を飲んだ方が、次に『緑茶ハイ』を飲んでから、その後に"なか"をおかわりするんです。『いい茶こ』を飲む方は、途中他のドリンクを飲んでいても、最終的に『いい茶こ』に戻ってくる方が多いですね。」(臼杵さん)

本格麦焼酎「いいちこ」と「うれしの茶」の"香り"と"うまみ"がまろやかに調和したまぁるいおいしさが、北の大地で新しい体験とコミュニケーションを生み出している。

■焼肉 美舌~みーたん~(札幌市中央区)

11.JPG
「焼肉 美舌〜みーたん〜」

札幌市には、非常に多くの焼肉店がある。すすきの周辺を中心に、北海道産の和牛、ジンギスカン、新鮮なホルモンを提供する名店がひしめき合っている。

「焼肉 美舌〜みーたん〜」は、群雄割拠な札幌の焼肉市場に2025年4月に参入した。特徴的な店名は、代表の見上由将さん(以下、見上さん)のニックネームに由来する。「みーたん」というニックネームがあり、「美舌」という当て字を店名とした。焼肉店であることは決まっていたが、看板メニューに「牛タン」を据えたのは、店名が先行だったというから興味深い。店名を冠した「美舌 特製牛タン」は、店を訪れた方の9割超が注文する人気メニューである。

12.JPG
代表の見上由将さん

「実は以前、『いい茶こ』を飲んだことがあったんですよ。知人と訪れた小料理屋にあって、おすすめされて飲みました。素直においしいと感じたことを覚えています。普段飲んでいる、いわゆる一般的な「緑茶ハイ」に比べて、まずお茶の香りや味がいい。甲類焼酎ではなく『いいちこ』を使っていることで、風味も増しています。そのことを覚えていたのも、この店で『いい茶こ』を提供し始めたきっかけの一つです。」(見上さん)

しかし、「焼肉 美舌〜みーたん〜」では、ビール、ハイボールがドリンク構成比の約9割を占めている。「いい茶こ」採用に当たり課題がなかったわけではない。

「メニューにはありますが『緑茶ハイ』は、ドリンク全体の1%にも満たないくらい、とにかく飲む方が少なかったです。」(見上さん)

13.JPG

「いい茶こ」導入後の「焼肉 美舌〜みーたん〜」も、ビール、ハイボールが人気であることに変わりはない。しかし、その他のドリンクの出数に大きな変化が生まれた。ビール、ハイボールに次ぐ人気ドリンクだった「黒烏龍ハイ」のポジションに「いい茶こ」が入るようになった。

「焼肉店のお茶ハイは、『黒烏龍ハイ』が定番です。脂の吸収を少なくしてくれる効果を期待して飲む方が多いのでしょう。『いい茶こ』を導入してから、その定番が『いい茶こ』に移ったようです。」(見上さん)

「いい茶こ」を注文した人の、"なか"おかわり率は100%。これまで1杯で終わっていたお茶ハイ類が、2〜3杯を計算できるようになったのは店舗としても大きな変化だ。

14.JPG

札幌で取材した4店舗に共通していたのは、「いい茶こ」が単なる新メニューではなく、"もう一杯"を自然に生み出す仕組みとして機能している点だ。

定番として根付きはじめているお店。飲み放題文化の中で、客単価を押し上げているお店。新しい体験とコミュニケーションを生み出しているお店。そして、これまでお茶ハイが動かなかった業態で、出数を伸ばしているお店。

この事実は、「いい茶こ」が特定の店だけの成功事例ではないことを示している。

北海道・札幌という大きな市場で広がりはじめたこの動きは、今後さらに加速していくだろう。
あなたの店では「いい茶こ」がどんな成果を生み出すのか。試してみてはいかがだろう。

<取材店舗>
「活菜旬魚 さんかい 南3条店」
北海道札幌市中央区南3条西4丁目20 東昌3.4ビル B1階
TEL:011-211-5335

「北海道海鮮居酒屋てっちゃん西2丁目店」
北海道札幌市中央区南3条西2丁目1番地5 Tabist THE GREEN SAPPORO 2階
TEL:011-600-6616

「魚吉 南三条店」
北海道札幌市中央区南3条西3丁目 Gダイニング札幌ビル 7階
TEL:011-222-8222

「焼肉 美舌~みーたん~」
北海道札幌市中央区南6条西6丁目7番地1 第6旭観光ビル 1F
TEL:011-596-7546

【PR】
三和酒類株式会社

読者の感想

興味深い0.0 | 役に立つ0.0 | 誰かに教えたい0.0

  • 総合評価
    • ★
    • ★
    • ★
    • ★
    • ★
  • 0.0

この記事をどう思いますか?(★をクリックして送信ボタンを押してください)

興味深い
役に立つ
送信する
誰かに教えたい
  • 総合評価
    • ★
    • ★
    • ★
    • ★
    • ★
  • 0.0

( 興味深い0.0 | 役に立つ0.0 | 誰かに教えたい0.0

Page Top