フードリンクレポート
記事への評価
取材・執筆 : 酒井慎平(書起:関川隆) 2017年10月2日
今、高齢化や単身世帯の増加により、一人飲み需要が増えている。そのようなニーズをとらえ、急成長しているのが立ち飲みチェーンの「晩杯屋」だ。そしてこの度、その運営会社である株式会社アクティブソースの株式を、「丸亀製麺」を主要ブランドとする株式会社トリドールホールディングスが取得し、グループ会社化した。今後、同社は現在34店舗の「晩杯屋」の全国500店舗体制を目指しているという。今回のM&Aの経緯や狙いについて、アクティブソースの金子源社長、トリドールホールディングスの粟田貴也社長、フードリンクニュースの酒井慎平編集長が語り合った。
左から、粟田 貴也氏(株式会社トリドール・ホールディングス 代表取締役社長)、金子源氏(株式会社アクティブソース 代表取締役)、酒井慎平(フードリンクニュース編集長)。
■お互いの強みを活かし、新たな飲みのインフラをつくる
粟田氏と金子氏、今回のM&Aの狙いとは。
■〝個〟の時代にフィットした立ち飲み業態
酒井 「まずはこの度のM&Aの経緯を教えていただけますか。」
粟田 「晩杯屋は私自身が好きで、個人的にもよく利用していたお店です。お店づくりもすばらしいし、何より立ち飲みをチェーン展開するなんてすごいことだと思っていました。だからM&A仲介会社からお話をいただいたとき、迷うことなくすぐにお願いしますと返事をしたんです。」
酒井 「金子さん側はM&Aを考えられていたんですか。」
金子 「実は私どもは、仲介会社から粟田さんを紹介され、実際にお会いするまではM&Aには積極的ではありませんでした。もちろん中小企業が自力で大きくなっていくことの難しさはよく分かっています。またいずれは組織再編も必要になるだろうとは思っていました。でもそれは、まだまだ先のことだと考えていたんです。仲介会社に登録したのは、とりあえず現在の自分たちの企業価値を知っておきたかったからなんです。」
酒井 「それが実際にM&Aにまで話が進み、決断されたのはなぜですか。」
金子 「実際に粟田社長とお会いし、お話を伺い、粟田社長が晩杯屋のことをとても愛し、大切に思ってくださっていることが分かったからです。また粟田社長が現在の外食産業の状況や今後の展望を、非常に適確に見極められていることにも感銘を受けました。トリドールと手を組めば、自分がつくった晩杯屋を全国に展開することも可能だと思ったんです。」
酒井 「粟田さんは、晩杯屋という業態をどのように見ていたのですか。」
読者の感想
興味深い0.0 | 役に立つ0.0 | 誰かに教えたい0.0
- 総合評価
-
- 0.0