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2015年4月03日(金)10:23 スナップショット

「両国テラス」が"街"を変える?!バルニバービの新たなる挑戦。

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取材・執筆 : 高橋晴美 2015年4月3日

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 関東・関西を中心に飲食店、約50店舗を展開する(株)バルニバービ。代表取締役社長の佐藤裕久氏が、食と健康をテーマとした複合施設「両国テラス」を3月3日(火)、旧安田庭園の隣にオープンした。ランチは早くも行列ができる盛況ぶりだ。

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テラス席はシースルーの閉開テントを使用。天気の良い日は太陽の光が降り注ぐ空間。温かいときは開放、寒いときは電気と灯油を使用した、大型暖房器具「バルスイング」を使用する。

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天井は閉開が自由自在。

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店内はオープンキッチン。壁は白、テーブルやイスは木の素材を使いナチュラルにまとめられている。

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大きな窓から旧安田庭園の景色が眺められる。

 複合施設をつくるための場所として"両国"を選んだ理由について、(株)バルニバービのPRESSネージャーを務める福地さんに尋ねると、「両国には東京江戸博物館や国技館などがあり、歴史と文化を感じさせる場所です。また、近年では相撲ブームが再来し注目を集めています。両国は下町の魅力にあふれた街なんです。JR総武線両国駅西口出口から徒歩約6分の場所に位置する「両国テラス」は、隅田川まで徒歩3分というロケーション。皇居ランに続く"隅田川テラス"という川沿いを走れるので、これからのランニングスポットになると考えました。また、旧安田庭園に隣接しているので、16時30分で閉園する公園の景色を、独り占めしたような気分に浸ることも。ここは本当に東京?と思うほどの心地良さです」。

 「両国テラス」は、スポーツ栄養学に基づくバランス健康食を提供する「鹿屋アスリート食堂」と、自家製スイーツを豊富に揃え、旬の食材を使用したビストロメニューにパスタなど多彩なアラカルトが味わえる「両国テラスカフェ」、そこに、ランニングステーションを融合させた、今までにないオールデイユースに使えるスポットだ。

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土曜・日曜・祝日は7時~モ-ニングもある。

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一汁一飯三菜で構成する「鹿屋アスリート食堂」の「アスショク」のメニュー看板。

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ランチのメニュー看板。写真入りで分かりやすく表示されている。取材日の日替わりプレートは、あまりの人気にsold outに!

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店の前にズラリと並ぶ自転車の多さに、思わず足を止めて店をのぞき、看板を眺める通行人もいる。

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今後は月2回、内容が変わるアスリート食堂のメニュー。

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1名ずつオーダーシートに記入してレジへ持参するセルフサービス制。

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行列ができるほどの賑わい。近所に住む人、オフィスワーカー、子ども連れのママ友達や犬連れの夫婦など、来店客の年代や職業は幅広い。ランチは男性3、女性7。ディナーは男性6、女性4の割合で、今のところ夜は、女性のアスショク1人利用客が多いそうだ。

 利用者のターゲット層については「老若男女全ての人。両国にもともと住んでいる方はもちろんですが、「両国テラス」ができたことにより、この街に面白みを感じ、住みたいと思う人が増えるような施設でありたいと思っています」と、福地さんは言う。

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常駐の管理栄養士が選ぶ「ベストバランス」の組み合わせ定食(970円)。チェリートマトとひじきのドレッシング、豚のしょうが焼き、ブロッコリーと小柱の塩あんかけ、アス米、味噌汁。

 アス米は、鹿屋産イクヒカリの胚芽米と白米に、キヌア、押し麦、きび、黒米を配合したアスリート食堂オリジナルのブレンド米。

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常駐の管理栄養士が選ぶ「体力アップチョイス」の組み合わせ定食(970円)。小松菜とじゃこのおひたし、豚レバー竜田揚げとシャキレタス、若鶏の麦味噌付け焼き、アス米、味噌汁。

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鹿屋産の紅はるかを使用したカフェメニューで一番人気の「熱々の紅はるかとバニラアイス」486円。「カフェラテ」540円は、牛乳をたっぷり使い、豆はこだわりの自家焙煎で、バリスタによるラテアート付きだ。

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ディナーメニュー。「アスショク」の主菜は各410円。ヘルシーな酒の肴として単品使いもできる。

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シェアできる、がっつりメニューの肉プレートもある。

 両国に店を構える飲食店のランチの価格だけを比較すると、決してリーズナブルというわけではないように思う。価格面について尋ねると、「鹿屋アスリート食堂」についていえば、旬の食材の選定からのメニューづくり、また、栄養素解析などを加味すると、税込みで970円は、決して高くないと思っています」と、福地さん。数ある食材の中から店で使うものを選定し、更に130項目もの栄養解析を行い、メニューを決定していく。その作業は確かに膨大だ。取材日の月曜日にはランチタイムで約130人という来客数だった。この盛況ぶりを見ると、むしろ970円で、おなかいっぱい食べることができ、カロリーも気にすることなく栄養面でも安心できるということの方が大切、と考える人が多いといえそうだ。また、緑あふれる借景を前にゆったりとした時間を過ごす。そんなちょっとした贅沢な気分も味わえるように、定食以外にもカフェメニューを充実させ、他店との差別化も図っているという。

 ランチは900~1000円、ディナーはアルコールの有無にもよるが2500円ぐらい。但し、定食だけをオーダーする人もいるため単価は変動する。

 テラスでBBQも可能。1名4800円~で食材+90分フリードリンク付き(アルコールも含む)。これからの季節、ニーズはますます増えそうだ。

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「Run CUBE」1階にあるLady'sランニングステーション。2階はMen'sランニングステーションとなっている。

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手ぶらで来ても可能な充実したサービス。

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店内には自由に持ち帰ることができる、「隅田川ランニングマップ」が置いてある。

オープンしてわずか2週間足らずで、「Run CUBE」のビジター登録者数は約100人にのぼる。これから更に、隅田川のランナー人口は確実に増えそうだ。

 今後は「両国テラス」をコミュニケーションの場としての展開を構想中だという。例えば「グリーンテラス展示会」として、地元の学生やクリエイター、子どもたちのギャラリーを開設し、気軽に立ち寄れる"ア-トの窓口"としてカフェでギャラリーを開催。また、鹿児島県や・鹿屋市の新鮮食材を中心とした「鹿屋マルシェ」をはじめ、各地の旬の食材や季節の花・植物を販売するマーケットを実施し、生産者と消費者を結ぶ場を提供する。その他、知と文化の発信地として、セミナー、イベントやパーティー会場など、人々の交流する施設としての提供も行う方針なのだとか。

 歴史と文化の街"両国"に、隅田川ランナーをサポートする新しい複合施設「両国テラス」は、単に食事をする店・運動をサポートする場ではなく、地域の人々の日常生活を豊かにする場所として、今後、間違いなく両国の注目スポットとなるに違いない。バルニバービが手掛ける「両国テラス」の取り組みで、両国という街がどんな化学変化を起こすのか期待したい。

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