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取材・執筆 : 安田正明 2012年7月1日執筆
6月25日の「シンガポール出店セミナー」で、講師の水谷さんが教えてくれました。ブキティマという高級住宅街にあるイタリアン「Da Valentino」。56席で月商80万ドル(約5600万円)を売るそうです。驚きです。
HPで見る限り、壁には写真や絵など色々なものが飾られ、ベンチシートもあって決して高級店には見えません。どちらかと言えば、テーブルクロスのひかれたファミレス。欧米でいう「コージー Cozy」な、居心地のいい空間という訳です。
パスタは一律21.9Sドル(約1500円)、ピッツァは15.5~29.5Sドル(約1050~2100円)と料理はさほど高くはない。前菜、パスタ、メインとしっかり食べてサービス料・税込で客単価100~120Sドル、1万円足らず。それが、300Sドル以上に化ける。
謎はワイン。高いワインが売れることにより、客単価が跳ねあがる。特に、ローカルの金持ちや、インドネシアからの超金持ち客に支えられているようです。特に、シンガポールにいるインドネシア人の金の使い方は半端じゃないらしい。インターナショナルスクールに通っていた女性が教えてくれました。高校同級生のインドネシア人は友人の誕生日にフェラーリをプレゼントしたそうです。インドネシアは治安が悪いため、地味に暮らし、飛行機で1時間半のシンガポールで豪遊するそうです。
レストランの成功分岐点は、月商50万ドル(約3500万円)で、水谷さんのイタリアン「ラ・オペレッタ」もまだ届かないそうです。目標は店の数を増やすのではなく、限られた席数で最大限の売上高を目指すこと。そんなリッチなお客様がいれば、多店舗展開より、1店舗で金持ちの集客に知恵を絞った方が儲かりますよね。
シンガポールに日本から出店した方々の悩みは売上が上がらないこと。その理由は酒が売れないから。一般のシンガポール人や観光客を相手にしていては酒は売れない。特に商業施設の店舗は酒が売れない。シンガポールで200~300席の回転寿司を15店舗展開する「Sushi-Tei」では客単価約2000円で、酒類の売上構成比はわずか1%だそうです。
進出を計画している皆さん、注意して下さい。フードリンクニュースはシンガポールで酒を売る方法を取材していきます。
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