お店を知る
昨今、酒を扱う全業界で注目されているトピックスのひとつが酒税改正だ。この見直しは、クラフトビールに関しては追い風だといわれる。そもそもビールの消費量全体が伸び悩む中、クラフトビールの伸びは好調。ただシェアでいうと全体の約1%と道半ば。だが造り手も、商品も、取り扱い店も少しずつ増え、クラフトビールを専門とする料飲店のオープンも活況だ。そのなかで今回は、とりわけ個性的な新店を紹介したい。4月1日、清澄白河にオープンした「Dragonfly CRAFT BEER HALL」(ドラゴンフライ クラフトビアホール)だ。
店は清澄白河駅から徒歩2分ほど。「よしや製本所」の看板が付いたインダストリーな建物をリノベーションした設え。テラスもあり、きわめて凝った空間だ。
営むのは、海外駐在員生活が30年以上におよぶM エンヤ氏。4カ国語を嗜むなど、非常にウィットに富んだ、魅力的なオーナーである。開店のきっかけを聞くと、クラフトビールとの衝撃的な出合いにはじまるという。
「西欧ではドイツ、ベルギー、イングランド、スコットランドなど。東欧各国でも独特のビールが大昔から造られていて、クラフト的なビールそのものの歴史は深いですが、北米ではこの30年余り前から各地で、それぞれの酵母を使ったクラフトビールが誕生。水のようなビールから、ホップ香が強くアルコール度も高いビールなど多彩で、ブルワーも2000以上存在しています。そんな中、米国に留学していた長男がクラフトビール好きになり、エールやIPAなどさまざまな種類を飲み比べる中私の誕生日に『シエラネバダ ペールエール』をプレゼントしてくれたんです。そこでピルスナー一辺倒の日本のビールよりはるかに味のバラエティがあることを知り、ビールの楽しみが広がりました」(エンヤ氏)
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