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取材・執筆 : 西尾明彦 2017年6月1日
関西近郊の肉と魚介、自然栽培の野菜をモダンスパニッシュ料理に仕立てる「DuKKah(デュカ)」が大阪・西天満に4月17日オープンした。モーニングに始まり、ランチ、ディナータイムはコース料理に合わせて、ワインやシャンパンが豊富に楽しめる。
1皿ごとに自然栽培の野菜の力強い味わいが楽しめる。ワインはグランクリュのシャンパンがグラス980円から。
「ご提供しているのは、タパス料理をベースに、フレンチテイストにアレンジしたスペイン料理です。関西にはまだまだモダンスパニッシュ料理は少ないので、もっと気軽に楽しんでいただきたいですね」とオーナーシェフの松本詠一氏。
松本氏は大阪・福島のフランス料理店「ブザンソン」を皮切りに、スペインバルなどで修業後、この度独立を果たした。
大通りを1本入ったオフィス街立地にある、シンプルなファサード。大阪地方裁判所もすぐ近く。
最寄りの地下鉄南森町駅からは国道2号線を東へ。各線梅田駅からも2キロ弱と、タクシーでも1~2メーターの距離。
使用する食材は、ほぼ関西産。「作っている方の信念に共感して」と、魚介は淡路島・岩屋の漁師、茶葉は奈良の茶農家から。野菜は自然栽培のものを、兵庫・神戸と淡路島、山口から。
「自然栽培の野菜は、エグみの原因といわれている肥料(硝酸態窒素)を加えないので、野菜本来の味が味わえます。野菜の美味しさを味わっていただけるよう、手を加え過ぎないようにしています」と、野菜が本来持つ、力強い旨みを活かした料理で提供する。
コースの前菜から「スナップえんどうとサバのマリネ ロメスコソース」
自然栽培のスナップえんどうは茹でずに生で、自然な甘さ。
7時半のモーニングに始まり、11時半からはランチ、そして17時半からはディナー営業。
「スペインのバルは朝からユルく開けていますよね。あんな感じで、コーヒーにパン、サラダなど、カフェみたいな気軽なモーニングもやっています。毎日来られる方もおられます」
コースのアミューズから。「自然栽培の新玉ねぎアイスクリーム ビーツのピューレ」
見た目と斬新な食感に、自然栽培のタマネギの甘味。1皿目から驚きを与えてくれる昼夜ともに人気。
「ランチでまずお店のことを知っていただきたくて」と「ビジネスランチ」は1000円。全6品の「ランチコース」も1980円。ランチは早くも満席となる日が多い。
ディナーは5500円のコース料理を中心に、アラカルトでも提供。ワインもよく飲まれている。
ちょい飲み需要に合わせて、グランクリュのシャンパーニュと前菜の「チョイ飲みプラン」(2480円)もご用意している。
コースの魚料理から。「淡路直送の真鯛 ワイルドライスのほうじ茶リゾット」
「ワイルドライスとほうじ茶は香りがよく似ているんです。バターが効いた料理とバター風味のワインが合いやすいように、味や香りを同調させています」
コースの肉料理から。「大和ポークバラ肉のガストリックソース煮込み ゴボウのトマト煮込み 自然栽培のクレソン」。しっかり濃厚な大和ポークと、手を加え過ぎない自然野菜のコントラストが楽しめる。
コースのデザートから。「奈良産ほうじ茶のジェラート ダックワーズ 和歌山みかんのジャム」
ディナータイムから続いて、21時からはタパス料理やチーズとアルコールを提供するバー営業となる。
ライブ感あるオープンキッチンのカウンター6席と、テーブル席が6席。
店内奥のテーブル席は落ち着いた雰囲気。
ワインは赤白30種類+グランクリュのシャンパーニュ。新進のインポーターから直接仕入れており、新世代ワイン農家など、珍しいワインも多い。
店頭には自然栽培の野菜。プランターにはハーブが植わっている。
「産地で採れたての野菜を食べたら美味しかったのに、取り寄せてみるとイマイチなことがあるんです。それを解消したくて、土壌ごと搬送しています」
新しいもの好きや食通から早々に注目を集めるDuKKah(デュカ)。関西ではまだ少ない、モダンスパニッシュを広めるべく奮闘する松本氏のチャレンジは、多くの方に支持されていきそうだ。
■DuKKah(デュカ)
住所:大阪府大阪市北区西天満4-3-13
TEL:06-6948-6805
7:30~9:00(水曜休)/11:30~15:00/17:30~24:00(コース料理は20:30LO.)
定休日:日曜
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