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取材・執筆 ： 西尾明彦 2017年3月14日
手打ち蕎麦を朝5時まで食べて飲める手打ち蕎麦居酒屋「炭と蕎麦 しろや」が大阪・北新地からほど近い堂島エリア、西新地に10月25日に登場。人気を集めている。同店は多業態を展開するSASAYAグループの34店舗目となる。
営業前に蕎麦を手打ちする店主の白谷和寛氏。蕎麦は北海道産そば粉を使用した自家ブレンド。
「蕎麦打ちを始めたら面白くて。（系列店の）『炭と蕎麦 今なら』でも学びました。炭火焼き料理から、〆の蕎麦まで楽しめる居酒屋を作りたかったんです」と、SASAYAグループ「炭屋キッチン やまや」出身の店主、白谷和寛氏。
炭火でじっくり焼き上げ、噛みしめるごとに旨みが味わえる「河内鴨ロースタタキ」（1200円）は、茎山葵や自家製の醤油塩、アオサ塩、エビ塩など、様々な薬味で味わえる。
「いろんなメニューを食べられるように、1品ごとのポーションは1人前サイズで、手頃な価格にしました」
こだわりを持って仕入れる旬の野菜は炭焼や天ぷら。海鮮はお造りでも提供する。メニュー数は数十種類と多く、アテには困らない。季節ごとの旬食材を使うので、メニューは随時入れ替わっていく。
産地にこだわった野菜の炭焼きも人気。「山芋（青森産）」（380円）
「そら豆（鹿児島産）」（680円）
「肉厚しいたけ（徳島産）」（380円）。旨みを引き立たせるのは自家製サンマ塩。
豊富な料理からシメの蕎麦まで1軒完結の長居型から、サクッと蕎麦を1杯のお一人様まで、お客様の利用動機は多様。客層は30代以上、サラリーマン、OLを中心に男女比は半々。客単価は3000～4000円程度。
飲食店が密集する北新地も、ご前2時を回るとほとんどが閉店するため、深夜は同業者も多い。北新地が閑散とする土日も、周囲に開いている店がほとんどない分、近隣のワーカーや住人の来店がある。
お一人様向けに「ちょい飲みセット」も1000円から。「夜中に手打ち蕎麦が食べられるのは嬉しいわ」と、お客様の反応は上々。
しろやオリジナル蕎麦「炭の香り」（1280円）
炭火で炙った肉や野菜を手打ち蕎麦にトッピング。炭の芳ばしい香りが移った蕎麦を、すき焼きのように、卵につけて食べる、新スタイル蕎麦。
そして、特筆すべきは、さんま塩などの調味料や薬味まで自家製。
自家ブレンドの薬味唐辛子「クロガラミ」は店頭販売もしている。1個500円。
蕎麦とくれば、やはり日本酒（90ミリ・400円～）がよく出るが、オリジナルドリンク、蕎麦焼酎＋へベス（柑橘）＋ソーダの「しろサワー」（480円）も人気。
櫓のような造作が高級感ある店内。カウンター8席、テーブル12席を確保。
コンパクトながら居心地良いテーブル席。
「わざわざ足を運んでいただく立地なので、その分、自家製調味料や豊富なメニューなど、楽しんでいただけるように工夫しています」
四ツ橋筋から少々東へ、国道2号線の1本裏手。2号線沿い南海部品ウラ。
「夏場は外にテラス席も作るので、外飲みもできます」
「お腹いっぱいだけど、1口、2口でいいから蕎麦でシメたい時ってありますよね。蕎麦は、今は1人前100gでご提供していますが、今後は30g、50gなど、グラム単位でご提供しても面白いかなと考えています」
店長のやりたい業態をバックアップ、街に必要とされる型に磨き上げて出店するSASAYAグループ。手打ち蕎麦と炭焼き料理をメインに、酒場使いに夜鳴き蕎麦と、7坪に魅力を詰め込んだ「炭と蕎麦 しろや」のブレイクも近そうだ。
■株式会社SASAYA
住所:大阪府大阪市中央区千日前1-8-10 3F
TEL.06-7493-2755
■炭と蕎麦 しろや
住所： 大阪府大阪市北区曾根崎新地２丁目５−２９ 1F 不動ビル
TEL.06-6451-0338
営業時間 18：00～翌5：00（LO.4:30）
定休日：無休
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