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取材・執筆 : 西尾明彦 2016年3月8日
神戸牛に特化した焼肉レストラン「牛一神戸牛レストラン」が、大阪屈指の観光地、難波の道頓堀沿いに1月19日にオープンした。運営は、関西一の焼肉店激戦区、大阪鶴橋を拠点に、10店舗(FC1店舗含む)を展開している牛一グループ。「焼肉鶴橋 牛一 東京赤坂店」で東京にも進出している。
「牛一神戸牛レストラン」道頓堀沿いのファサード。ドン・キホーテ道頓堀店の隣で、観光客も多い。
「どこにでもあるような焼肉店にはしたくなかったんです」と牛一グループ 代表の濱 絵里架氏。
店内には「牛一精肉店」を併設。常時10種類以上の部位が並び、100グラムから購入でき、テイクアウトの場合は20%引きになる。イートインも、ショーケースから自分が食べたい部位とグラム数を選ぶ。
「神戸牛は、中国ではほとんど流通していない幻の食材だと聞きます。弊店の肉が『本物か?』と中国人の方に聞かれることもありますが、神戸牛登録指定店であり、個体証明付きのA5ランクの神戸牛の雌のみを扱っています。本物の神戸牛を、わざわざ神戸まで行かなくても、観光ルートの大阪なんば・道頓堀で食べられるということをたくさんの方に知っていただきたいですね」。
扱うのは子牛登記された神戸牛のみ。
熟練の職人が捌く。
昼夜通し営業の終日同メニューで、人気は神戸牛ステーキ。ワインはフジマルワインショップがセレクトした日本ワインのみを扱う。グラスワインは河内ワイン。ボトルワインは赤白合わせて7種類で、4500円〜1万円。
「せっかく日本に来ていただいたなら、日本のワインを味わっていただきたいですね。日本酒も、今後は大阪の酒蔵のものを扱う予定です」。
「神戸牛焼きそば」(中1500円/大2000円)など、手頃なメニューもある。
オープンから1ヵ月弱、想定通り約8割が外国人客で、値段を気にしない中国人富裕層も訪れる。客単価は7000円〜1万円。
昼間から神戸牛ステーキに舌鼓を打つ中国人富裕層ファミリーの姿も見られた。スタッフが中国語を話さないことが、中国人客相手の商売ではないと判断されて、中国人客からも評価されるとか。
「すぐ近くには、接待需要も多い2014年7月オープンの『焼肉しゃぶしゃぶ鶴橋 牛一 道頓堀店』がありますが、少しずつ認知度が上がってきたので、昨年と比べて、外国人客は5割増しくらい。2月でも繁忙期の12月より忙しいくらいです(笑)」。
大阪・難波のインバウンド需要は確実に増えてきているという。
黒と白でまとめられたシックな内装。すべてテーブル席で35席。
鉄板焼きは、お客様自身がセルフで焼くスタイル。
「弊社は神戸牛を一頭買いしています。ホルモン333円からの店舗や、サムギョッサルをお出ししている店舗など、様々な業態を持つことで、すべての部位を余すことなく使いきっています」。
貴重な神戸牛は骨まで使う。「牛一神戸牛レストラン」の地下に併設しているラーメン店「神戸牛拉麺 915」。神戸牛の骨でとった牛骨スープで食べる、"世界初、神戸牛の生肉ラーメン"がうたい文句。
「神戸牛拉麺」は神戸牛の量で値段が変わる(小1100円/中1500円/大2000円)。写真は小。一番高いものは「ヘレ拉麺」(6000円)。
神戸牛の生肉が乗ったラーメンに、熱々の牛骨スープを注ぎ、半レア状態で。透明感のある牛コツスープはくどさがなく、上質なテールスープのよう。ニンニク、味噌、塩と3種類のトッピングで味の変化も楽しめる。
宗右衛門町側の入り口。
「『牛一神戸牛レストラン』は高級店ということもあり、サービス面など、他店以上に求められるレベルは高いものになります。お客様の求める以上にレベルアップしていきたいですね」。
中国政府の動向もあり、インバウンド需要の先行きは予断を許さないが、訪日客のニーズは、爆買いからコト消費(体験)へとシフトしつつある。世界的に有名なブランド牛肉、神戸牛に特化した「牛一神戸牛レストラン」は、外国人客からも熱視線を集めそうだ。
■牛一神戸牛レストラン
住所:大阪府大阪市中央区宋衛門町7-13日宝レインボービル1階
TEL.06-6214-0916
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