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取材・執筆 : 西尾明彦 2016年1月5日
大阪堀江、裏なんば、天満、お初天神と4店舗を展開する人気店「炭焼笑店 陽」から、新業態の沖縄料理店「沖縄 SOUL FOOD じゃむ お初天神裏参道」が、11月30日にオープンした。
定番の沖縄料理は基本に忠実。「ラフテー」(790円)
「沖縄料理に興味があったんです。沖縄出身の人材がいるし、面白いことをやってみたい。(テナントが)空いているならやってみよう。大衆的な沖縄料理店は多いのに、大人が行けるオシャレなお店がほとんどないんです。これまでとは全然違う業態なので、勇気はいりましたが、いけるだろうと(笑)」。
2005年4月に「炭焼笑店 陽 北堀江店」で創業、2010年12月、難波店、2013年9月に天満店、今年3月に梅田・お初天神裏参道と、決して急がず、スタッフの成長に合わせて出店してきた。
「沖縄そば」(890円/ハーフサイズ500円)
「ここらで一旦足元を固めます。出店を急いで社内をぐちゃぐちゃにはしたくないので」。
沖縄出身、有名沖縄料理店で修業を積んだ料理長による伝統的な沖縄料理を中心に、行友氏の「こんなんあったら面白いやろうな」という「陽」ならではのエッセンスを加えた創作料理もメニューに並べた。
沖縄風の麻婆豆腐「沖縄麻婆チャンプル」(980円)
沖縄のソウルフード、タコライスのミンチにスパイスを配合した沖縄風の「じゃむカレー」(880円)
「陽」ならではの「酒肴5種盛り」(980円)。器は「陽」でも使用している、友人でもある丹波の立杭焼・丹文窯の大西雅文氏の作。「じゃむ」用に沖縄テイストのものを新たに作ってもらった。
アグー豚と野菜をヘルシーに食べられる「セイロ蒸し」(1人前・2780円)など、女性を意識したメニューも並ぶ。
沖縄料理店だけに、「陽」が得意としている日本酒や焼酎は封印。泡盛と、島国沖縄にかけた、イタリア・シチリア島など、島でつくられたビオワインを用意した。グラス580円、ボトル4000円から、赤・白・スパークリング合わせて12種類。
グラスワインは自動ワインサーバーで注がれる。
こちらも人気の「生ゴーヤーチューハイ」(580円)
泡盛は約15種類。1杯2000円のプレミアム泡盛、「泡波」も人気。
ボリュームある大皿料理が多く、客単価は3300円程度。女性客や沖縄出身のお客様も多い。
カウンターにテラス席、個室と40席。
「陽」と同じく、手作りの木の温もりを感じる店内。女性客を意識して、若干可愛らしく、ライトテイストに。
オープン1ヵ月程は行友氏自ら厨房に入り、現場を確認して、「こうしたいとか、やりにくいところない?」とスタッフに訊ね、問題点を一つひとつ改善していく。
「社長業もしないといけないんですが、知らないジャンルは一料理人として楽しくて、ハマっています(笑)」。
「裏参道は、流行っているお店ばかりなので、みんなトークも上手だし、ポジティブな発言をする人しかいない。本当に楽しい環境です。今後ますます楽しみなエリアですね」。
お初天神裏参道は、全店が異なる業態で人気店揃い。裏なんばや天満のように、大阪以外からもわざわざ目指して来られる飲食ストリートになった。
難波店の周年明けの代表・行友裕二氏(左)と、沖縄出身のマネージャー・小渡善議氏(右)。三線や指笛が得意で、今後は店内でライブも開催予定という
「『じゃむ』独自の路線を作っていきたいです。そして、いずれ『陽』を沖縄に持っていきたいですね。福利厚生として、会社の魅力のひとつにもなれば」。
東京に進出していない関西の有力飲食店の最右翼の一角、行友氏率いる「炭焼笑店 陽」。料理人としての確かな技術をベースに、堀江・裏なんば・天満・お初天神裏参道と、大阪きっての飲食店激戦区で日々磨き上げられた業態は、近い将来に大阪を飛び出しても、人気店となるだろう。
■株式会社 炭焼笑店 陽
住所:大阪府大阪市西区北堀江2丁目16-14
TEL.06-6534-6855
■沖縄 SOUL FOOD じゃむ お初天神裏参道
住所:大阪府大阪市北区曽根崎2-10-6-2F
TEL. 06-6809-6520
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