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お店を知る

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2015年10月08日(木)16:58

名古屋の肉系ダイニングの雄が東京進出!「ニクバルダカラ 大崎」。(東京・大崎/肉バル)

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取材・執筆 : 中山秀明 2015年10月8日

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 肉を扱うダイニング業態で名古屋・尾張エリアを席巻する企業といえば、「味和居グループ」を運営する「株式会社AJドリームクリエイト(名古屋市・中区 代表:蓮川 昌実氏)」だ。名古屋名物の「味噌とんちゃん」を主軸としたホルモン屋を筆頭に、「前沢牛舎 伏見屋」と「炭火焼肉 牛ざんまい」の2つの焼肉レストランを展開。そして洋食業態の「肉料理と赤ワインのお店 ニクバルダカラ」は、流行にも乗って好調に店舗数を増やしている。直営のほかFCも手掛ける同社だが、満を持しての東京直営1号店が誕生した。それが9月11日にオープンした「肉料理と赤ワインのお店 ニクバルダカラ 大崎」である。

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入口で出迎えてくれる牛のオブジェ。胴体や足などには部位の説明がされており、メニューを説明する際に一躍買うというメリットがある。

 ニクバルダカラというブランドが生まれたのは、2013年4月のこと。名古屋の覚王山店が1号店で、現時点ではまだ約2年半しか経っていない。にも関わらず、既に直営とFC併せて11店舗目ということで、かなり早いスピードで出店されている。それと同時に「肉×バル」というジャンルの注目度の高さや同社の手腕の高さがうかがえるが、この業態を11店舗運営しているというのは、おそらくAJドリームクリエイトが日本一の多さではないか。

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「黒毛牛一頭買い 本日の希少部位」シリーズが看板メニュー。中でもこの「ランプステーキ」(税抜990円/100g)は人気が高い。

 先述したが、同社は確かに肉の扱いを得意とする企業であり、一頭まるごとを大量購入することによって良質の食材を安価で仕入れることができる。だが、同じような企業はそう珍しくない。強みを最大限に活かしつつ、食肉のよりよい運用や緻密な戦略、大胆な行動などが伴っているからこそ、群雄割拠の肉バルシーンで一歩抜きん出た存在になりえたのではないだろうか。とはいえ、ニクバルダカラのコンセプトは至ってシンプル。ブームの影響で、巷にバルはあふれている。だがありきたりなスペインやイタリア系ではなく、"とにかく肉で満足いただけるように"との想いを形にしたとエリアマネージャーの近藤 純弘氏は語る。

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もうひとつの名物が「ローストビーフの盛合せ」(税抜990円)。タンとハツを使った珍しいローストビーフで、来店された8割の方がオーダーするという。

 それもあって、特別に格好付けはしない。店名は英語ではなくカタカナであるし、付け合わせにもやしを添えることもある。日常使いの感覚でワインを飲みながら、肉をお腹一杯味わうための店であるということだ。席の間隔も特別にゆとりを持って造られているということはなく、にぎやかにワイワイと楽しめる空間に仕上がっている。

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シートは店内が64席で、外にはテラスが16席用意される。エントランスからメインダイニングにかけては段差が設けられていて、目線がずれるため立体感も演出。

 大崎という立地に関しては、声がかかったから決めたという。というのも、ここは三井不動産などが開発を進めてきた「パークシティ大崎」のプロジェクトのひとつ「大崎ブライトコア」という施設内のテナント。ワタミグループが手掛ける中華「ワンズガーデン」や、名古屋発の出世企業・ゼットンのハワイアンダイニング「アロハテーブル」など、同じように招へいされた飲食の新店と同時にオープンしたのである。また近くの棟「大崎ブライトタワー」では以前本サイトで紹介した「板前バル」をはじめとする数店舗が新規オープンしているなど、この一帯は注目の飲食店がひしめき合う激戦区となっているのだ。

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入口の脇はカウンターゾーン。おひとり様やカップルなどもここでしっとりと楽しめる。

 山手線が停車し、なおかつほかの路線も通る主要駅である大崎。しかもこの場所は駅から徒歩数分という好立地だ。一帯はオフィスタワーとマンション群からなり、有名企業のビジネスパーソンが行き交うとともに、ファミリーやリタイア世代を中心に比較的裕福な層が居住している。「買い物をする場所ではないので、駅からここを目指して来るお客様は多くない(近藤氏)」とのことだが、近くには大学もあるので、老若男女あらゆる層がターゲットになるのだ。事実、昼間は子ども連れの主婦や学生たちが闊歩し、夜はオフィスワーカーでにぎわう。ジャンルとしてのニーズも十分あるので、多くの飲食店の中で埋もれることはない。

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ワインは世界中から用意。グラスが税込380円~で、ボトルは税込2490円~となる。名古屋よりも東京のほうがドリンクオーダー率は高いそうだ。

 実際はどうかというと、確かに多忙のよう。特にランチに関しては予想以上の繁盛ぶりで、人気のハンバーグに関しては1日50個以上を仕込むがそれもなくなってしまうほど。オープンから数日間は名古屋からヘルプを呼んでオペレーションをしていたが、人的リソースに関しては絶賛募集中だ。

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ランチのメニュー一例。「黒毛牛デミグラスハンバーグ」(税込1000円)が一番人気で、この裏には税込1800円のハンバーグとステーキのコンビメニューが載っている。

 東京進出にあたって、大きくコンセプトチェンジはしていない。レバーペーストの見せ方やカプレーゼの盛り付けなど、一部のメニューのビジュアル変更はあったが、基本的には名古屋と同じ。とはいえ特に意識はしておらず、攻めの姿勢でチャレンジしていきたいと近藤氏。逆に東京で好評なアイデアがあれば、名古屋にフィードバックもしたいという。いずれにせよまだオープンして数カ月。文化や客層も異なる新天地ということで、柔軟な姿勢をとっている。

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グランドメニュー。希少部位のステーキをメインに、魅力的な肉料理が一面を飾る。

 AJドリームクリエイトで、ニクバルダカラの担当としてエリアマネージャーを務める近藤氏。東京進出の意気込みを聞いた。「長年外食業界に携わってきましたが、私が当社に入社したのは7年前。その時から個人的に独立を前提にしていますが、もともと東京進出は任されていましたし、これをひとつのチャンスととらえ上京しました。事業の成功如何で分社化ということもできなくはないですし、なによりスタッフに夢を叶える姿を見せていきたいですね」

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蓮川昌実代表取締役と近藤エリアマネージャー。

 同社の経営ビジョンは「個人の夢と会社の夢の共有」。企業として社員の成長を後押しする基盤があり、現場でもチーム一丸となったサポート体制が構築されている。もちろん風通しもよく、そういった前向きな社風が結果としてスタッフのモチベーションの向上につながっており、事業としての好調を支えていると近藤氏は断言する。

 また、肉バルは10月にFC1店舗、11月に直営・FCそれぞれ1店舗ずつのオープンが決定。東京においてもこの3年間で計5店舗出店をするのが近藤氏の目標であり、大崎を皮切りに山手線の内側からでも外側からでも好条件な物件があれば積極的に出店していきたいと意欲を見せる。

 首都圏では近年、名古屋発の「がブリチキン。(株式会社 ブルームダイニングサービス)」が勢いよく拡大しており、名古屋式の唐揚げダイニングということで認知が広まっている。そこにきて、次は「ニクバルダカラ」が名古屋式の肉バルで都会の外食シーンを盛り上げていくのだろうか。

■肉料理と赤ワインのお店 ニクバルダカラ 大崎
住所:東京都品川区北品川5-5-15 大崎ブライトコア1階 C-102
TEL. 03-3440-2986
http://www.ajiwai-group.com/nikubar/
営業時間:11:30~14:30(L.O.14:00)/ディナー17:00~23:00(L.O.22:00)
定休日:不定休

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