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お店を知る

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2015年3月06日(金)12:24

熟成魚と旬の鮮魚を手頃な価格で楽しめる新進の魚業態が誕生。「神戸地魚食堂 鯛之鯛」(兵庫・神戸/地魚居酒屋)

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取材・執筆 : 西尾明彦 2015年3月6日

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 熟成魚と明石漁港昼網で直送の鮮魚が2枚看板、豊富な日本酒と共に日常価格で気軽に楽しめる「神戸地魚食堂 鯛之鯛(tai-no-tai)」が神戸・三宮に2月16日にオープンした。運営するのは飲食事業と人材コンサルティング事業を行う株式会社リバリュース(大阪市北区 代表取締役:箱部照太氏)。敷居の高い熟成魚を手頃な価格で提供し、魚好き、日本酒好きが、わざわざでも足を運ぶ店となることを目指す。

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一番人気の「5種盛りお刺身盛り合わせ」(小・980円/大・1980円)。熟成魚の旨みと、昼網の鮮魚のフレッシュさが食べ較べられる。

 「熟成魚はまだ一般的ではないので、提供の仕方が肝になります。魚の種類によって、焼き魚や昆布〆、刺身なら、たとえば真鯛なら塩、イシダイならごま油で、どういった食べ方がおいしいか、きちんとお伝えする必要があります」と、店長の嶋西浩志氏。

 「高付加価値の熟成魚でも手頃な価格でお出ししたいですね。"おいしい魚=高い"を変えたいんです。神戸・三宮で一番の魚業態を目指します」と嶋西氏は意気込む。

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熟成魚の刺身も880円から1500円と、手の届く値段で提供する。

 熟成魚は刺身でも提供もするため、状態の見極めと管理が難しく、経験と技術が必要。嶋西氏は神戸・元町の人気鮮魚料理店に10年間勤め、長年店長を任されていた経験を持つ。

 鮮魚は明石漁港の昼網で直送されたものが中心。野菜もできるだけ地のものを扱う。"地魚食堂"を謳うが、さり気なくこだわった肉料理など居酒屋メニューも一通り揃い、間口は広い。

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日本酒は常時20種類以上、時には隠し酒も。有力酒販店、酒蔵とのつながりが深く、人気の「獺祭」や「十四代」も499円で提供。「仙介」「播州一献」など地元兵庫の銘柄にも力を入れている。プレミアム価格で流通している日本酒や焼酎も特別な仕入ルートがあり、リーズナブルに提供できるという。

 代表の箱部照太氏の関連企業が明石浦漁港のセリ権を持つことや、飲食コンサルティングを行っていることで様々な仕入れルートを使えるのが強み。

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コース料理も飲み放題付き3500円~7000円までと幅広い。

 「日常使いの店として週に1回通ってもらえることを目指しているので、目標客単価は4000円弱。値段を気にせずおいしいものを食べたい、という方にお薦めしていると、5000円くらいになることもありますね。3日連続で来られるお客様もおられたり、手応えは感じています」」と嶋西氏。

 定番メニューを中心に居酒屋使いなら3000円台。ハレの気分でちょっと良いものをチョイスすれば5000円程度と、その日の気分や用途で、日常使い、ちょっと特別な非日常にと使い分けができる。

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カウンターとテーブル席、合わせて50席。入口すぐには生簀がある。

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品よく魚業態らしさを打ち出した店舗デザインは株式会社カームデザインの金澤拓也氏。

 「原価をかけてでも、他のところが真似できないような圧倒的なお得感を目指しています。より良いものを値頃感ある価格で提供できるよう、仕入と物流面でのコストメリットを出すこと、仕組み作りやブランドづくりが今後の課題です」と、代表取締役の箱部氏。

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地下鉄三宮駅の出口のすぐ上。神戸きっての飲み屋街、東門街の入口脇。JR・阪急・阪神の各線三宮駅からも徒歩5分圏内。

 箱部氏は人材採用のエン・ジャパン株式会社出身。父親が飲食店経営をしている影響から、当初から飲食業で独立するつもりだったという。人材を募集する企業は成長している企業、その成長している飲食企業の人材募集に関わることで儲かる飲食店の仕組み作りを学び、2011年に独立を果たした。

 現在は株式会社リバリュースとして、人材コンサルタント事業と飲食事業の両輪で事業を展開している。人材難に苦労する企業や店舗が多いなか、自社の求人掲載は1回のみで集めた。人材に関する相談や依頼も多く、「求人はどこの媒体に出すというより、出し方が大事ですね。人材コンサルタント業はこれからが繁忙期」と箱部氏。

 今後の展開を箱部氏に伺うと、「まずはこの店を流行らせること。次に出すとしたら、別ブランドになるでしょうが、ローカル立地で勝負できるような、漁港のセリの免許を持っているメリットを活かした魚業態」。

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株式会社リバリュース 代表取締役の箱部照太氏(左)と店長の嶋西浩志氏(右)。

 家業の飲食業を見て育ち、異業種で経験を積んだのちに飲食業へ参入した箱部氏。「神戸地魚食堂 鯛之鯛」以前に、大阪・北新地で飲食店を経営していた経験がある。

 「結果的にクローズしましたが、投資のかけ方、仕組みや論理だけじゃない飲食店経営を学びました。結果的に今に繋がっています」と箱部氏は振り返る。その経験を活かして業態を作り込み、新店にかける意気込みは熱い。

 繁盛店の肌感覚、冷静に数字で判断するコンサルタントの視点を併せ持つ箱部氏と、料理人嶋西氏の経験が合わさって生み出された「神戸地魚食堂 鯛之鯛」。人気店入り間違いなしの注目の業態だ。

株式会社リバリュース
住所:大阪府大阪市北区中津2-8 A-327
TEL.06-7173-4058

神戸地魚食堂 鯛之鯛(tai-no-tai)
住所:兵庫県神戸市中央区中山手通1-4-2 Uライン三宮ビル2F
TEL.078-325-3373 

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