東京レストランツファクトリー株式会社の人気の焼鳥業態である「鳥幸」が、「乃木坂 鳥幸」、「銀座 鳥幸」に続く3店舗目を12月5日に恵比寿にオープン。地下鉄恵比寿駅から徒歩2分の場所だが、閑静な住宅街が立ち並ぶ観音坂の途中にあり、大人がゆったりと時間を過ごせる隠れ家的な雰囲気も魅力だ。

恵比寿・観音坂の途中にひっそりと佇む「観音坂 鳥幸」。

乃木坂、銀座同様、カウンターでは職人たちが精魂込めた仕事ぶりを楽しむことができる。

一階は開放的な空間が広がり、頭上には神社仏閣の大きな屋根をイメージした銅のモニュメントが設置されている。

ソムリエが厳選した約500本のワインを用意し、特注のお燗場も設置。

2階は接待や会食にも便利な、完全個室を8部屋用意している。

　東京レストランツファクトリー・広報の長島氏も、「乃木坂、銀座でブランド化が確立できた」という鳥幸。大人がゆっくりと焼鳥を嗜むことができる、閑静な住宅街の一軒家の物件が見つかり、鳥幸のブランドイメージにも合うという意向からこの場所に出店することが決まった。建物は二階建てで、一階は開放的な空間が広がるカウンター席。目前で職人が丹念に焼き上げる仕事ぶりを見ながら、自慢の串を堪能することができる。また既存店と同様にワインとのマリアージュを具現化すべく、ソムリエが厳選した約500本ものワインを用意。また日本酒の人気業態「ぬる燗 佐藤」のノウハウを活かした特注のお燗場も設置され、香り高い日本酒も味わえる。そして二階は全席完全個室で、接待や会食にも利用できる落ち着いた雰囲気が特徴。基本的なテーマは和だが、ワインを打ち出していることから、各部屋にNYの気鋭アーティスト、クリス・ルビーノの絵画作品も飾られるなど、雰囲気作りにも和と洋の融合が図られている。

山梨・八ヶ岳の中村農場産、甲斐路軍鶏の希少部位も味わえる鳥幸自慢の串焼き（串7本コース2000円～）。

鳥幸初の本格鍋料理で、二階席限定メニューとなる「鳥幸の水炊き」。（一人前2400円。二人前より）

鍋の具材にはもも、ふりそで、むね、つくねの鶏肉に、またキャベツや九条葱などの野菜も用意される。

左の赤ワインが「マヒ　マールボロ　ピノ・ノワール［ピノ］」（ニュージーランド）。右の白ワインが「ロルフ・ビンダー　ハイネス　リースリング［リースリング］」（オーストラリア）。

　そして鳥幸の人気を高めてきた串焼きもこれまでと同様に、八ヶ岳・中村農場産の甲斐路軍鶏を使用。心臓の形をそのまま留めた丸ハツや、食道と胸腺のおたふく、腰骨の付け根の窪みについた肉のソリレースなど希少部位も供される。また部位ごとに食べやすいよう、串の種類を使い分けるなど、細かい気配りも見てとれる。

　そして観音坂 鳥幸では、乃木坂、銀座店でのリクエストを受けて、初の鍋料理を開始。二階席限定で「鳥幸の水炊き」、「特製鴨鍋」、「鶏の美人長寿鍋」の3種類を提供する。写真の水炊きはじっくり10時間煮込んだ鶏スープが自慢だ。

　また「新鮮極刺し」と銘打った、人気の鮮度抜群の鶏の薄造りも健在。店内に約500本もの数を有するワインは世界各国から厳選され、ボトルで2000円台のリーズナブルな価格帯からヴィンテージも用意。オレンジミモザといった、女性に嬉しいシャンパン・カクテルも提供してくれる。さらに〆のお食事には大人気の親子丼も用意される。

統括料理長の鈴木淳二氏。

　観音坂 鳥幸がある恵比寿は乃木坂、銀座に比べると客層は若いことが予想された。ただこれまでの実績を踏まえ、ブランドイメージを維持しつつ、鳥幸の間口を広げる狙いもあり、恵比寿への出店が決まったという。また二階建ての一軒家で完全個室の二階席を設け、さらに二階席限定の鍋料理を用意。こうして大人のための焼鳥店としての、さらなるブランドイメージの向上も図られている。恵比寿という土地に、しっかりとブランドコンセプトに即した一軒で楔を打ち、独自のメニューも加わったことで、また改めて注目を集める一店となりそうだ。