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お店を知る

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2014年12月28日(日)18:43

関西で熱烈な人気を誇る辛口カレー専門店が、東京初進出。「辛口料理スズメバチ 東京新橋本店」(東京・新橋/カレー)

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取材・執筆 : 桐田政隆 2014年12月26日

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 2012年から大阪、神戸に辛口カレー専門店「辛口料理スズメバチ」などを10店舗運営する株式会社辛口料理ハチが、12月15日、東京初進出となる東京新橋本店をオープン。関西エリア以外では初の出店となる。2012年から順調に店舗数を増やし、大阪、神戸での基盤ができつつあると考え、関西エリアとそのままの味で東京に進出を果たした。

 辛口料理スズメバチの原点は大阪・南森町で40年近く愛されたカレー専門店「辛口料理ハチ」。"ハチラー"と呼ばれる熱狂的なファンも存在し、スズメバチの代表である柴田氏もその一人で、辛口料理ハチの晩年期の週3日営業のうち、営業日はすべて通っていたという。そして前職のアパレル会社を経営していた時代から、カレー作りにも夢中になり、次第にカレー店を始めたいと考えるようになった。そして不動産会社から空き物件の紹介を受けると、それが惜しむらく閉店することになった辛口料理ハチの店舗だった。じつは柴田社長も、このとき初めてハチが閉店することを知った。そして縁がつながり、ハチのロゴ、店舗跡を引き継ぎ、屋号を「辛口料理スズメバチ」とした。

 ちなみにスズメバチのカレーはハチのレシピを受け継いだものではない。激辛で薬膳的な風味もあったハチのカレーを参考にしつつ、柴田社長が独自に作り上げたレシピである。

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JR新橋駅烏森口から徒歩1分。飲食店で賑わう新橋西口通りにオープンした東京新橋本店。

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オープンした12月15日からの8日間限定で、関西出身者と年齢に8のつく方は「スズメバチカレー」(1000円)が800円になるサービスも実施。オープン当日は行列ができるほどの盛況ぶりとなった。

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関西エリアの店舗とほぼ同じ、赤を基調とした内装に、カウンター席のみの店内。

 関西ではオフィス街を中心に出店し、着実に支持を集めてきたスズメバチ。広報の田中さんに新橋への出店の経緯を聞くと、「大阪人は東京でサラリーマンの多い街というと、思い付くのが新橋なんです。スズメバチも南森町というサラリーマンが多い地域でご支持を頂いてます。まずは新橋で東京進出の成功を収められればと考えました。そして大阪本店のようなレトロな雰囲気がある物件を探しました」。

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メニューは「スズメバチカレー」と「スズメバチカレー(たまご入り)」の2種のみで勝負。

ph5ルー.png
東京新橋本店でも大阪と同じ味が味わえる。

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「スズメバチカレー」(1000円)。添えられるはほんのり甘い人参のピクルスで、箸休めにもちょうどいい。この人参のピクルスに限っては、ハチ譲りのレシピだという。

ph7土手.png
写真は「スズメバチカレー(たまご入り)」の、生卵をのせる土手を作る様子。

ph8卵.png
カレーの真ん中に作った土手に、黄身を崩さずのせる。大阪ではこうしたやり方が定番なんだとか。

ph9卵カレー.png
「スズメバチカレー(たまご入り)」(1050円)

 カレーは欧風のルーに、国産牛のすね肉の煮込みを加えたもの。ルーはまず、玉ねぎをじっくり4時間近くかけて飴色になるまで炒める。そしてすね肉の煮込みで出た出汁と、約30種のスパイスを加えてさらに煮込み、合計8時間ほどかけて作られる。

 そして一口食べてみると、マイルドな見た目を覆す辛さだ。だがしっかりとコクもあり、辛いだけでなく欧風的な旨さもしっかりとある。またすね肉の煮込みはあえて甘辛く煮込んであり、ルーとの相性もバランスがいい。さらに福神漬、らっきょうと同様に、大阪ではカレーのお供にごく当たり前の生卵。東京では好みの別れる人も多いが、スズメバチでは辛さがマイルドになって、ルー、すね肉、卵の三位一体の味わいが格別。また並でもご飯300g、すね肉煮込み100gとかなり大盛り。ちなみにスズメバチでは大盛りでも価格は変わらない。そしてハチでも見られた"追いルー"、つまりルーのお代わりが無料で可能。これも東京ではかなり新鮮に映るはずだ。

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東京新橋本店の木村優介店長。

 じつは店長の木村氏は、スズメバチが東京出店の際に、物件探しを手伝った不動産会社の担当だった。そのやりとりのなかで、大阪へ赴いた木村氏はスズメバチのカレーを食べると、「これは東京でもいける」と確信。間もなくして、6年間勤めていた不動産会社を退社し、㈱辛口料理ハチに入社。大阪で半年以上の修行を積み、東京新橋本店の店長として東京に戻ってきたという。これもまた何ともドラマチックな話である。

 また木村氏は、「大阪はカレーの超激戦区。東京でいうラーメンのようなもので、個性的な店も多いですが、スズメバチも非常に個性的な存在。"追いルー"も大阪ではウチくらいですし、修業時代には昼の11時半になると『呼ばれるんや』と言って、週5日来る方もいました」と話す。おそらくクセになる人が多いのだろう。正直、辛いものが苦手な人には厳しい辛さかもしれない。ただ辛口好きには、翌日思い出すと涎が出てくるような辛さだ。まだ今後は東京都内での出店計画は未定だが、このクセになる辛さは東西に関係なく支持を集めることができそうだ。

■辛口料理スズメバチ 東京新橋本店
東京都港区新橋3-21-10 オルバス第一ビルB-1

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