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外食ニュース

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2019年3月27日(水)20:15

簡単&ウマいで野菜メニュー開発に大活躍!ミックスラタトゥイユの実力がスゴい(前編)

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取材・執筆 : 鈴木桂水、中山秀明

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 ヘルシー志向の高まりやインバウンドの影響で、トマトなどの野菜メニューが注目されている。一方、飲食店としては価格の高騰などで野菜の仕入れは悩みのタネだろう。そこで注目されているのが、春野菜をミックスしたラタトゥイユ。今回、実際に導入している店舗に取材を敢行。メリットや反応など、現場の声を聞いてみた。


  まず紹介するのは、渋谷駅から徒歩10分ほどの「Cafe-Dinner S'(カフェダイナーシー)」。いわゆる渋谷の喧噪から離れた「裏シブ」と言われる注目のエリア。カフェダイナーシーの立地は表通りに面していないので、隠れ家カフェのような雰囲気を醸している。主なお客は近くにNHKがあることから、放送業界の関係者が多い ランチは食事のできるカフェ、ディナーは飲みも食事もできる。


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 同店の人気メニューは「ハンバーグ」だ。ランチには「手作りハンバーグ-半熟卵添え-(900円)」求めて多くのリピーターが通う。この店がラタトゥイユソースのレシピに採用したのも、看板のハンバーグ。3月1日から4月15日までの期間限定メニュー「ラタトゥイユハンバーグ(1000円)」は、ラタトゥイユソースをベースに、肉も野菜もたっぷりとれるボリュームのあるひと皿。ラタトゥイユソースに加え旬の春野菜としてアスパラと芽キャベツをプラスした。肉汁豊富なハンバーグとの相性を高めるため、ソースにコクだしに、「ソフリット(炒めた香味野菜)」を加えた。 


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 店長の大場孝行さん。「手ごたえは良いです。パーティーなどでもバゲット にこのソースを添えて、ディップのように提供しても良さそうですし、パスタにもいいかもしれない。ベースにしやすく目先を変えられそうですね。手間をかけずに、野菜たっぷりの季節を感じるメニューになりました。お客さまの評判も上々です」と話す。


 このメニューはプラス100円で、ラタトゥイユソースと相性の良いとろけるチーズをトッピングできる客単価のアップに貢献している。トッピングがあることでリピート客獲得にも繋がっている。

 大場店長は「1日にハンバーグ全体で平均20食出ていたところ、ラタトゥイユだけでも5〜6食が出るようになった」話す。期間限定という引きもあるが、常連客にとっては人気メニューの新しい提案は嬉しいもの。従来からハンバーグソースは自家製デミグラスソース、和風おろしソース、照り焼きマヨネーズソース、特製トマトソースと4種類の中から選ぶことができたが、さらに一つ増えると差は大きい。


 今後は店内イベントやメニューの充実で夜の営業をパブ業態に寄せていくことを検討中だ。


【取材店舗】Cafe-Dinner S'(カフェダイナーシー)
住所:東京都渋谷区神山町16-4
TEL:03-3460-0099



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 バリスタの淹れるコーヒーと、紅茶や緑茶のエスプレッソが人気のカフェの「ダブルトールカフェ渋谷店」でもラタトゥイユは大活躍だ。テラス席とウッディな店内で落ち着ける都会のオアシス。アイドルタイムも休まず営業するのが、お客が途切れることは無い。



 立地は渋谷駅の新南口から徒歩三分ほど。奥まっている場所だが、賑わいの途絶えない繁盛店だ。ワンプレートのカフェごはんも人気で、ビジネス街の中心にあることから、ランチは平均130人ほどが訪れる。アイドルタイムはミーティング利用での利用も多い。


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 ランチの人気メニューは「ダブルトールタコライス(1000円)」などのいわゆるカフェめしだ。ランチメニューには、ドリンク・スープ・サラダがつくが、新メニューの「春野菜のラタトゥイユプレート(1000円)」も従来の人気メニューに追いつきそうなほどの出数だ。


 元々、他業態であまり見ない「ラタトゥイユ+ごはん物」での提供を考えてのメニュー開発だった。チーフバリスタでもある虎澤大輔店長はベースに豊富な春野菜を具材として加えて満足感のあるメニューにしました」と話す。



 具材にはズッキーニ・パプリカ・じゃがいも・アスパラ・春たまねぎと野菜がごろごろ。それだけでなく、ジューシーなグリルチキンをグリルした肉汁ごと加える。 ラタトゥイユソースに鶏肉のうまみをプラスし、さらに隠し味でハチミツを加えて味をまとめた。その一手間で香ばしい香りが食欲をそそる一皿に仕上がった。


 そして春らしさの演出にあっさりとマリネした菜の花を飾った。「この菜の花の仕込みが手間なのですが、インスタ映えの時代なので、彩りは大切にしたいと頑張りました!」と、虎澤大輔店長。


 当初は女性客に受けを狙い色鮮やかなものを、という狙いでは開発したが、販売を開始すると男性客からのリピートも多い。


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 虎澤店長。「野菜がたっぷりなので原価率は高いですが、その分お客様には喜んでいただけています。コーヒーが自慢のカフェなので、カフェラテなどとセットで楽しんでいただきたいです。ラタトゥイユはピザ用のペーストとしても使っていて、そちらもかなり使い勝手が良いですね」




 ディナー夜ご飯セットでもこのラタトゥイユのプレートを1250円で、ドリンクの選択肢を増やして提供しており、こちらも人気。今後は原価率を調整してレギュラーメニューも検討中という。

【取材店舗】ダブルトールカフェ 渋谷店 (Double Tall Cafe)
住所:東京都渋谷区渋谷3-12-24 シブヤイーストサイドTEL:050-5592-8512




 最後に紹介するのは「347CAFE&LOUNGE」だ。こちらも渋谷の宮下公園方面。地下鉄13番出口の目の前だ。


 店内は100席の広いテラス席がメインのリゾート風のしつらえになっている。プールサイドの席はフォトジェニックで、料理やドリンクも写真映えを意識している。 ランチの客層は9割が女性。若い世代を中心に、学生も多い。ディナーはカップル客も多いが、やはりメイン層は若い女性が中心だ。


 以前からパスタのメニューが充実していたが、3月1日から始めたこだわり卵のオムライスが現在では大人気。メニュー変更に合わせてラタトゥイユを使った「ふわとろチーズオムライス 春のごろごろ野菜のラタトゥイユソース(1200円)」を投入した。定番のオムライスにはハヤシソースがかかるが、それと人気を二分するメニューになっており、どちらも週末は1日で平均50食ずつ出るという。

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 統括料理長の齋籐弘一さんは「4種の野菜が入ったラタトゥイユソースはそれだけで完成度が高いですね。あとは、食感と季節感を演出したかったので春たまねぎ、たけのこ、グリンピース、ミニアスパラを加えて仕上げました」と話す。

 ふんわりとやさしいオムライスに、甘みや食感、春らしさ、彩りをプラスして完成させた。彩りが大切なので、下ごしらえをしておいても色が変わりにくいものをチョイスしたとのこと。フォトジェニックさを売りにする同店では、ソースの使い勝手に加えて、野菜の彩りが生かされている点を評価している。

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 齋籐料理長は「それぞれの野菜を店内でカットして、火入れを管理するとなると工数がかかってしまいます。人手不足の昨今ですから、下ごしらえはなるべく省きたい。その点、ラタトウィユソースは彩りもよくて、手軽で使いやすいですね」と評価する。

 つねに満席の同店ではオペレーションの時短も課題。ソースは湯煎で用意し、炊いておいたケチャップライス、アパレイユでチーズオムレツ作り、上からトッピングをすれば、すぐに提供できる手順が効率もよい。華やかで見栄えがするが、ランチの忙しい時間でも手間取らないメニューとなった。オムライスの基本食材が、ご飯と卵なので、原価率も抑えられた。その分、ソースに原価のかかる野菜をプラスして価値を上げている。 今回は春野菜でのメニュー化となったが、7月ごろにはプラスする野菜を夏野菜に替えて、また新メニューを検討したいとのこと。


【取材店舗】347CAFE&LOUNGE (サンヨンナナカフェ&ラウンジ)
住所:東京都渋谷区渋谷1-23-16 cocotiビル 3F
TEL:050-5868-1384


 ラタトゥイユは夏野菜のイメージが強かったが、春野菜を使用する事で彩や季節感を演出する事が出来る。
旬の時期に食べる野菜は身体にも易しいのでメニューの一つとして検討してみてはどうだろうか?


【㏚】カゴメ株式会社

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