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取材・執筆 : 小山裕史 2021年10月19日執筆
カップにピンポン玉を投げ入れるゲーム「ビアポン」
ビアポン(Beer Pong)は、テーブルの両端に置かれたビールが入ったカップに、ピンポン玉をテーブルの端から投げ入れあうアメリカ発祥の競技である。アメリカでは毎年、WSOBP(The World Series of Beer Pong)世界大会が開催されている。日本では2010年に「一般社団法人日本ビアポン協会」が設立され、じわじわと認知度が高まってきている。
ビアポンのルールは至ってシンプルである。2〜3人1組がチームとなり2チームで対戦する。相手チーム側に並べた10個のカップに1人1投ずつ交互に投げ、先に敵チームの全てのカップにピンポン玉を入れたチームが勝ちとなる。発祥のアメリカではカップに1/4程度ビールを注ぎ、ピンポン玉がカップに入る度に中身を飲み、カップを片付けるのが基本ルールとなっている。ピンポン玉はノーバウンドでも数回バウンドしてもピンポン玉がカップに入ればカップは撤去。
今後、ダーツやビリヤードと同じようにアミューズメントバーの主役になるとビアポンに注目、日本で初めてビアポンバーのチェーン展開に成功したのが「ビアポンバーGROVE」である。運営するのは株式会社GLOBAL GROVE(本社:東京都豊島区、代表取締役:小森 康裕)。ダーツ業態も含め東京都内、横浜に13店舗を展開、今月20日には14店舖目の西新宿店がオープン予定である。同社は直営店の運営の他にビアポンマシーンのリースも行っており、アミューズメント業態におけるビアポンの普及活動に努めている。
ビアポンを体感するため、「ビアポンバーGROVE横浜店」を視察した。同店は20年11月にオープンし、横浜南幸エリアのアミューズメントスポットとして20〜30代の男女や外国人を中心に人気を集めるお店である。入口でアルコール消毒・検温等、感染対策を行い、お店に入ると、目に飛び込んできたのが鮮やかにライトアップされたビアポンマシーンである。変幻自在に色が変わるビアポンマシーンにはお客の誰もが関心を示すほどの存在感を漂わせている。
ビアポンの認知度は?ビアポン人気は浸透しているのか?売上アップに繋がるのか?まだまだ聞きなれないゲーム「ビアポン」について、エリアマネージャーの有安氏に話を聞いた。
---「ビアポン」いつ頃から導入されたのでしょうか?
有安 3〜4年前から池袋などのお店で試験的にビアポンを導入しておりました。ある程度の手応えを掴んだので、2年前に既存店だった神田のアミューズメントカフェを「ビアポンバー GROVE 神田店」にリニューアルオープンして本格的に展開しました。現在「ビアポンバー GROVE」をはじめ、ビアポンを楽しめる店舗は東京都内、横浜に11店舗ございます。
株式会社GLOBAL GROVE エリアマネージャー 有安慶浩さん
---「ビアポン」お客さんにはどのように説明されていますか?
有安 シンプルに「ピンポン玉を使った、楽しく飲めるゲームです」と説明し、「盛り上がりたい人は是非この機会にプレイしてみてください」と伝えています。もちろん、未成年の方でも楽しめるゲームで、年齢確認の上ドリンクを選んでもらっています。
---ライトアップに迫力あるサウンド音など、画期的なマシンですね。
有安 ビアポンマシーンは弊社とメーカーで共同開発しました。ピンポン玉がカップに入るとライトカラーが変わったり、音が鳴ったりするのはピンポン玉のなかにICチップが搭載されています。ピンポン玉がカップに入ったタイミングでカップ下のセンサーが反応する仕組みとなっています。迫力あるサウンドなので、店内のお客さんはみんな注目します。
---並べたカップにはビールを入れているのでしょうか?
有安 本場アメリカではカップにビールなどのアルコールを入れてプレイしますが、同店では水を入れています。そしてゲーム用にアルコールやソフトドリンクを用意しております。カップにピンポン玉が入ると、相手チームはショットグラスに注いだドリンクをその都度飲み、最後には残っているドリンクを飲んでゲーム終了となります。
ビアポンは外国人のファンも多いので、同社では世界192カ国以上で愛飲されているハイネケンを採用しています。ハイネケンであれば、外国人のお客さんにも満足してもらえるビールだと思います。ハイネケンは日本で開催された19年のラグビーワールドカップのワールドワイドパートナーだったので、海外ビールに馴染みの薄いお客さんも知っているブランドです。風味のバランスが良く、フルーティーな味なので女性客からも大変好評です。ビアポンにはハイネケン、これ基本のスタイルです(笑)。
---「ビアポン」の魅力について教えてください。
有安 意外に女性が活躍できるゲームだと思います。男性対女性で対戦すると男性よりも女性の方が上手いことが多く、女性チームが勝つことも頻繁にあります。ゲームの人数制限はないので1対1から2対2や3対3などグループでも楽しめ、人数が多くなるほど盛り上がるゲームです。また、チームメイトが相手のカップに入れた瞬間には「よっしゃー!」「ナイッス!」など、ノーバウンドで入れた時には「おっ!すげー」などの声が上がり、喜びをチームで分かち合うことができるのがビアポンの最大の魅力です。そして負けチームは必ずリベンジを申し出るので、1回のプレイでは終わりませんね(笑)。
---1プレイおいくらですか?
有安 利用料金はゲームに使用するドリンクがついて、お一人様700円です。最終的にどちらかのカップがなくなった時点でゲーム終了ですが、カップが少なくなるとなかなか入りにくくなるので、同店では8分間でゲーム終了、その時点でカップの少ないチームが勝ちとしています。お客さんによりますが、1、2ゲームプレイしてダーツに移行するお客さ
---ゲーム回数を重ねるにつれて"なあなあ"になってきませんか?
有安 ゲームには必ずスタッフが一人付き、"なあなあ"にならないようにゲームを進行します。「ここは入れなきゃダメでしょ!」、「カッコいいところ見せよう!」などの言葉をかけ、場を盛り上げるのもスタッフの役目です。時には2名で来店されたお客さん同士に対戦してもらうなど、ビアポンにはスタッフ力が試されます。
---ビアポンきっかけで店内での出会いもありますか?
有安 店内の出会いというよりも、近隣の居酒屋から男女グループが遊びにくるケースが多いです。中でも男女混合での対戦は一気に盛り上がります。男女間の距離が縮まったことでハイタッチやボディタッチをする光景をよく観ますので、仲もより深まっているのではないでしょうか。ちなみに男女のグループは、居酒屋で出会ってから女性がビアポンに興味を示して2軒目という方が多いようなので、恐らくですが「ビアポンやりに行かない?」と誘っていると思いますよ?(笑)
---リピーターも多いのではないでしょうか?
有安 まだまだ認知度は低いですが、横浜店に限っては一度プレイしたお客さんが別の友達を誘って再来店してくれるので、ビアポンは虜になるゲームだと思います。大抵、4対4の対戦が多いですね。お酒を飲みにくる目的のお客さんより、ビアポン目的のお客さんの方が多いです。
---ビアポンはドリンクの売上アップに繋がっているとお聞きしましたが。
有安 はい。ビアポンはゲームとドリンクがセットになっていることが特徴なので、ゲームの回数が増えるにつれてお客さんのテンションも上がり、ドリンクの杯数も増えてきます。また身体を動かすゲームなので、喉も渇くのではないのでしょうか。
---最後に「ビアポン」とは?
有安 「人と人が繋がる新たなゲームです」。アミューズメントバーにくるお客さんはここがエンドではなく、ここで新しい出会いや繋がりを求めて遊びにくる場所であり、そのアイテムがビアポンであると思います。ビアポンはコミュニケーションツールです。
当日、ゲーム中にも関わらず男女が取材に応じてくれた。
「お店にはビアポン目的で来ています。かなりの常連です(笑)。一見、簡単そうに見えて実は難しいのがビアポンの面白さです。ノーバウンドでカップに入ったときは、最高に気持ちいいですね。また、ピンポン玉がカップに入った時のサウンドはこれ以上ない達成感に満ち溢れます」。
アミューズメントバーでは、ダーツやビリヤード、シュミレーションゴルフなどが定番のアイテムとなっているが、少人数からグループでも楽しめるのがビアポンである。アミューズメントバーだけではなく、相席ラウンジやホテル、複合カフェなどでも必見のアイテムである。ビアポンの導入、検討してみてはいかがだろうか。
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<取材協力>
「ビアポンバー GROVE 横浜店」
〒220-0005 神奈川県横浜市西区南幸2-17-8 横浜トラストビル6F
TEL:045-620-0448
【導入に関するお問合せ】
株式会社GLOBAL GROVE
TEL:03-6914-0828
https://global-grove.com/
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