フードリンクレポート
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取材・執筆 : 亀高 斉 2021年1月27日執筆
今、「家飲み」にも広がっている外食発のグルメと言えば、見逃せないカテゴリーがあります。「韓国グルメ」です。そのトレンドを作っていると言われるのは若い女子たち。おじさん世代が想像している以上に韓国好きの女子は多く、家飲みで韓国グルメを楽しむスタイルは、今後ますます広がりそうです。
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「韓国が好きか嫌いか?」。朝日新聞社が2019年に行なったこの調査でも、若い世代ほど韓国好きが多いことが分かりました。例えば、50代の回答では「好き」が11%(「嫌い」33%、「どちらでもない」54%)であるのに対し、18〜29歳は「好き」が23%(「嫌い」13%、「どちらでもない」64%)。50代以上に比べて、18〜29歳は倍以上の割合で「好き」と回答しており、特に女性は18〜29歳、30代ともに「好き」が2割を超えたそうです。
若い女子たちが韓国好きになるきっかけは、韓国アイドルや韓国ドラマ、韓国美容などが多いようですが、その好きが高じて韓国グルメにもはまるそうです。女子旅でも韓国は人気のスポットで、コロナ禍で韓国に行くことができない女子たちは今、日本最大のコリアンタウンと言われる東京の新大久保に足繁く通っているという話も聞きます。また、東京に住んでいなくても、スマホさえあれば、全国どこにいても韓国アイドルや韓国ドラマを楽しめる時代です。今後も若い世代を中心に韓国好きは増え、それに合わせて韓国グルメの人気もますます高まる可能性があります。
そうした中で、家飲みでも韓国グルメが広がっていることは想像に難くありません。実際、スーパーの商品にも、その傾向を見てとることができます。ひと昔前であれば、韓国料理専門店でしか提供されておらず、知名度も低かった韓国料理の商品が、一般のスーパーにも並ぶようになっているのです。今やスーパーに並ぶ韓国料理は、キムチだけではありません。
例えば、私が近所のスーパーで発見したのは「トッポギ」。「トック」(餅)をコチュジャンなどのタレで炒めた料理で、今ではかなりメジャーになった韓国調理です。スーパーで発見したのは、餅と専用調味料を混ぜ合わせ、レンジで2分ほど加熱すれば、このトッポギが完成するという商品。「チーズトッポギ」という商品もあり、まさに女子受けしそうな感じです。
また、レンジで3分半ほど加熱すれば、「スンドゥブ」を作ることができる商品もありました。スンドゥブは「純豆腐チゲ(スンドゥブ・チゲ)」の略称で、豆腐が主役のチゲ鍋です。日本でもスンドゥブ専門店が登場するなどしてポピュラーになったことから、こうした商品がスーパーにも並ぶようになったのでしょう。ちなみに、本来のスンドゥブは豆腐の他に、あさりや野菜などの具が入りますが、この商品の具材は豆腐のみ。他の具材は好みでトッピングするスタイルでしたが、「スンドゥブの素」にあさりエキスなどが使われており、具材が豆腐だけでもスンドゥブの味わいを楽しめます。
一方、ひと昔前から、お酒のつまみとして日本人にも人気が高いのが「韓国海苔」。私が訪れたスーパーには、韓国海苔のプレミアム版とも言える商品もありました。「化学調味料無添加」、「かどやのごま油100%使用」をセールスポイントにした韓国海苔です。こうした韓国海苔のプレミアム版がスーパーに並ぶようになったのも、韓国グルメが日本人にとってより身近なものになったからでしょう。
そして、最後にもう一つ、情報を付け加えると、今はスーパーのラーメンの棚にも韓国ラーメンが並んでいます。中でも、「辛(シン)ラーメン」という商品はかなり有名です。商品名や赤い袋のパッケージからも「辛さ」が伝わってくるラーメンですが、こうした韓国の激辛テイストも若い女子には特に人気です。
ラーメンはお酒のつまみではありませんが、家飲みの締めに韓国ラーメンというのは、ありそうな感じです。片手にスマホ、片手に缶のレモンサワー、つまみはトッポギや韓国海苔で、締めは韓国ラーメン。そんな家飲み女子の姿が目に浮かびます。
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