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取材・執筆 : 関川隆 2017年7月13日
最近、テレビCMでも紹介され、一般の間にも少しずつ認知が広がってきている「ロメインレタス」。白菜のようなラグビーボール状のレタスで、これまでもシーザーサラダなどに使われてきた。このレタス、通常の玉レタスよりビタミンCやβカロチン、葉酸などを約2倍も含んでいることから、健康意識の高い層から注目されている。さらに焼いたり、炒めたり、煮たりと、加熱してもおいしく食べられることが大きな特徴だ。
そのため、外食産業でも少しずつメニューに取り入れるお店が現れてきた。今回は、最近、ロメインレタスを使った新メニューを開発し、旬の夏場に提供している4店を訪れ、その魅力をうかがった。
まずは銀座に本場のスペインバルの味と雰囲気を再現した「バル デ エスパーニャ ペロ」へ。
「ハモンセラーノと焼きロメインレタスのシーザーサラダ」(850円)
「ロメインレタスとズワイガニのアヒージョ」
ここで今、期間限定で提供されているのが「ハモンセラーノと焼きロメインレタスのシーザーサラダ」(850円、以下すべて税別)と、「ロメインレタスとズワイガニのアヒージョ」だ。焼くことでおいしさが引き立つロメインレタスと、生ハムやカニを合わせ、スペイン風に仕上げたこの店ならではのメニューだ。
山中潤一シェフ
「ロメインレタスは以前から使っていましたが、焼いてお出しするのは初めてです。半分にカットして焼くと、火の入っているところとそうでないところで、食感の違いがでて面白いですね。サラダは女性のお客様はたいてい頼まれますが、一風変わったスタイルで提供すると、興味をもたれる方が多いです。加熱しておいしいというのは、ロメインレタスの一番の良さ。今後は火を通すサラダも色々と考えていきたいですね」と、山中潤一シェフは語った。
【取材店舗】バル デ エスパーニャ ペロ
住所:東京都中央区銀座6-3-12
TEL:03-5537-6091
続いて、関西風お好み焼きや鉄板焼き、牛タン料理が楽しめる「こて吉 上野の森さくらテラス店」へ。
「ロメインレタスのホットシーザーサラダ」(600円)
「ロメインレタスの豚バラ巻串」(1本300円)
ここでは「ロメインレタスのホットシーザーサラダ」(600円)と「ロメインレタスの豚バラ巻串」(1本300円)を期間限定で提供。鉄板焼きのお店らしく、豪快でボリューム感のある料理に仕上げている。
瀬戸孝料理長
「火をいれてもシャキシャキ感が残るロメインレタスの良さを生かしたメニューを考えました。シーザーサラダは、豪快に半丸のまま焼いてお出しします。お客様のなかにはロメインレタスのことをご存じない方も多く、珍しがって注文していただけます。食べた後、〝温かいシーザーサラダもなかなかいいね〟と喜ばれています。ロメインレタスは初めて使いましたが、水分が出ないので使い勝手がとてもいいですね」と瀬戸孝料理長は語る。
【取材店舗】こて吉 上野の森さくらテラス店
住所:東京都台東区上野公園1-54 上野の森さくらテラス2F
TEL:03-5812-7527
続いて、馬肉料理と創作和食で知られる「いざかや炎丸 新小岩店」へ。
「馬ベーコンとロメインレタスの焼きシーザーサラダ」(690円)
「炎丸酒場特製ロメインレタスの肉みそあんかけ」(690円)
こちらでは1年ほど前からレギュラーメニューとして「馬ベーコンとロメインレタスの焼きシーザーサラダ」(690円)を提供してきた。さらにこの度、「炎丸酒場特製ロメインレタスの肉みそあんかけ」(690円)をメニューに加えた。こちらは自家製の肉みそを使い、担々麺のような風味に仕上げた創作野菜料理だ。
鳥居克夫料理長兼店長
「1年ほど前、他の店にないメニューを出したいと色々と考えていたときに、たまたまロメインレタスのことを知り、焼きシーザーサラダとして出すことにしました。うちでは〝シーザーサラダ〟といえば生ではなく、焼いたサラダのことです。最近になってロメインレタスが注目され始めているのはうれしい限りです。新たなメニューとして肉みそあんかけを開発しましたが、ロメインレタスは味にくせもなく、どんなソースにも合うと思います。サラダに限らず、野菜をメインにした様々な料理に使っていけそうです」と、鳥居克夫料理長兼店長は語る。
【取材店舗】いざかや炎丸 新小岩店
住所:東京都葛飾区新小岩1-32-4
TEL:03-3653-0333
最後に紹介するのは、渋谷宇田川町にある大人の隠れ家的な鉄板焼きの店、「ウダガワ成ル」だ。
「裏側サラダ」(780円)
ここでは、普段出しているサラダとは別に、店名とひっかけた「裏側サラダ」(780円)を期間限定で提供している。焼いたロメインレタスのうえに、ドーナツ型のカマンベールチーズにバラ肉を巻いた〝カマンベール爆弾〟をのせ、さらに卵黄を添えた濃厚なシーザーサラダだ。
原 雄生料理長
「裏側サラダは、見た目もインパクトがあるので、SNSに投稿するのか写真を撮られるお客様もよくいらっしゃいます。ロメインレタスは今回、初めて使いましたが、火を通すことで味が変わり、さまざまな使い方ができると思いました。冬などは、あたたかいドレッシングをかけてお出しするのもいいですね。お皿のように一枚ひいたうえに料理を盛り付け、一緒に召し上がっていただく、といった使い方もできそうです」と、原 雄生料理長は語った。
【取材店舗】ウダガワ成ル
住所:東京都渋谷区宇田川町6-20 パラシオンシブヤ1F
TEL:03-3461-1166
以上、4店舗での事例をみてもわかるように、生はもちろん、焼いたり、煮たり、加熱してもおいしく食べられるロメインレタスは、野菜を使ったメニューの幅を大きく広げてくれる。健康志向が強まるなか、サラダ以外の野菜を使った新たなメニューを開発するうえで、取り入れてみるのもいいだろう。
【取材協力:キユーピー株式会社】
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