フードリンクレポート
記事への評価
取材・執筆 : 酒井慎平(書起:関川隆) 2017年7月10日
今、立ち飲みがバブルと言われるほどのブームになっている。赤羽や野毛などの飲み屋街は連日、多くの人で賑わっている。このブームは一過性のものなのか。まだまだ発展の余地はあるのか。そもそも立ち飲みという業態の魅力はどこにあるのか。「立呑処へそ」を展開する株式会社クリアーゲートの佐藤史行氏(東京エリア 福エリア長)、立ち飲み居酒屋「ドラム缶」を展開する株式会社ドラムカンパニーの竹下大介氏(代表取締役)、フードリンクニュースの酒井慎平編集長が語り合った。
■デメリットをメリットに、今あるもので戦う
酒井 「今、かつてない立ち飲みブームが来ていますが、人気の理由は安さだけではない気がします」。
佐藤 「立ち飲みの良さは、座りの店のようにかしこまって行く必要がないところです。ドライブスルーのようにさっと立ち寄って、軽く飲んで帰る。そんな気軽さが、今の時代にマッチしているのかもしれません。」
竹下 「立ち飲みの場合、毎日、ルーティーンとして同じ店に通うお客様も多いですね。」
佐藤 「その店で飲むことが、生活の一部になっているんですね。そのようなお客様がつきやすいのが立ち飲みの良さで、経営的にも大きなメリットです。座りの店でそのようなお客様をつけるのは至難の業ですから。」
会場は「ドラム缶酒場 銀座店」。お酒を片手にざっくばらんに座談会は始まった。
酒井 「立ち飲みではお店の雰囲気も重要です。お客様が入りやすい工夫などされていますか。」
佐藤 「僕は立ち飲み屋の雰囲気は、お客様がつくってくれるものだと思っています。どんなに内装に趣向をこらしても、20坪のお店でお客様が二人しかいないと、それだけで入りづらいですよね。だからうちでは、常に一人でも多くのお客様を入れることを考えています。そういった意味でも、毎日のように来てくれるお客様は貴重です。」
酒井 「ドラム缶はすべて空中階ですね。最初は集客に苦戦したのではないですか。」
竹下 「路面店より入りづらいので、最初はコアな立ち飲みファンの口コミやツイッターで広まっていきました。ただ今は多くの方が、ネットで事前にお店のことを調べてから来られるので、以前より空中階のデメリットは減っているように思います。」
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