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取材・執筆 : 西尾明彦 2017年6月28日
2016年11月1日、ウイスキー製造免許が交付され、同月からウイスキー造りを開始した、滋賀県長浜市に新たに誕生した長濱蒸溜所。今年1月に発売されたニューメイク第1弾の「長濱ニューメイク59°」は500本が即完売。5月に第2弾の「長濱ニューメイク59° ライトリーピーテッド」が発売され、こちらも売れ行き好調という。日本最小クラスのクラフトディスティラリーを取材した。
蒸溜設備はわずか8坪。初溜釜の容量は1000リットル、再溜釜は500リットル。1回の蒸留での生産量は100リットルと、すべてが日本最少クラス。ボトリングやラベル貼りまですべて手作業で行われる。
ウイスキーファンからの注目が高く、今年2月にクラウドファンディング「MAKUAKE」でボイラー増設を目的に100万円の募集を募ると、たった1日で目標金額を達成。最終的に349万円の調達に成功した。
蒸溜所があるのは滋賀県長浜市。JR長浜駅から徒歩5分、長浜城の城下町と栄えた面影が残る歴史ある街。趣ある建物は築100年以上の元は米蔵。中央の建物が蒸溜所&醸造所であり、左側の建物がレストランの客席。右に厨房やボイラー設備などが配置されている。
運営元は1995年設立、翌96年に近畿地方で3番目にビール醸造を開始した、長濱浪漫ビール株式会社。クラフトビール製造と併設の直営レストラン事業を中心に事業を順調に拡大してきた。滋賀県長浜市が本店所在地である酒販&卸売の株式会社リカーマウンテンのグループ会社でもある。販売、管理は本社が行うため、製造に専念できる環境にある。
併設のレストラン「長濱浪漫ビール」は、年間4万人が訪れる人気スポット。ニューメイクハイボール「長濱ハイ」(550円)や、タンク直結の新鮮なクラフトビールが限定品含めて全種類味わえる。
土産物の域を出ない多くの地ビールが姿を消していった中、「長濱浪漫ビール」は国内外のビールコンテストで幾度も入賞する本格派に成長。看板の「長濱エール」を筆頭に、「長濱IPAスペシャル」「伊吹ヴァイツェン」「淡海ピルスナー」「黒壁スタウト」と、各カテゴリーで高品質なクラフトビールを醸造。全国のクラフトビールのフェスバルやイベントに引っ張りだことなっている。
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