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取材・執筆 : 安田正明 2016年3月13日執筆
仙台の業務用酒販店、カネサ藤原屋の100周年記念パーティーに出席しました。同時に敷地4000坪もの本社兼倉庫の完成披露も兼ね、全国から500名が招待され倉庫で催されました。まだガランとした倉庫の巨大さに驚かされました。さすが、東北一円に支店を持つ東北ナンバーワンの酒屋です。
カネサ藤原屋とは、2007年に急逝亡された先の社長、佐藤章治さんと私はサントリー時代の同期という関係です。サッカー好きでベガルタ仙台の設立に尽力されました。今の社長、佐藤裕司さんは彼の弟。国語の教師だったにもかかわらず、兄の急逝で急遽実家に戻りました。カネサ藤原屋をここまで大きく成長させた功績は素晴らしいです。S1サーバーグランプリの東北支部も会社で引き受けてくれています。
カネサ藤原屋社長、佐藤裕司さん
その後、業務用酒販店の社長たちと国分町に繰り出しました。口を揃えてビールの価格競争が過激すぎて苦しいと言います。東京の大手チェーンが地方に進出して、東京と同じ価格を指し値で言われても対応出来ず、取引を断ることもあるそうです。重いビールを運んでくれる人材を集めるのにも苦労し、しかも儲からない。ワインや日本酒、焼酎などを同時に運んでやっと利益が出ます。
昭和初期の酒屋は、ビールを大樽で仕入れ、それを店舗で量り売りしていました。日本酒は発酵が終わったものを大樽で仕入れ、酒屋で加水してアルコール15度に下げて量り売りしていたそうです。加水の加減が酒屋の腕の見せ所です。
瓶やステンレス樽などの容器が進化し、メーカーから小口容器のまま仕入れるようになって酒屋は運送屋に変わってしまいました。販売する商品がどの酒屋でも同じであれば、価格競争になってしまいます。
今の酒屋は差別化するために、ワインや日本酒、焼酎などでマニアックな品揃えを行い専門店化したり、メニュー提案など外食企業のサポーターとしてコンサル的なサービスを提供したりしています。
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