フードリンクレポート
記事への評価
取材・執筆 : 桐田政隆 2015年6月30日
訪れたのは「安芸路酔心 西新橋店」。同店を運営しているのは、昭和25年に創業した広島の株式会社酔心。現在は本店のある広島に加え、東京にも2店舗を展開している。また同店は昨年4月の業態変更に伴い、東京本店から西新橋店に名称を変更したが、昭和40年の開店から西新橋で愛され続けている老舗である。
「安芸路酔心 西新橋店」 客席は2階と3階の2フロアに80席を用意。
コース、アラカルトを楽しむことができる2階には、豪華な一枚板のカウンター席もあり。
団体でゆったりと楽しめる掘りごたつ席も用意されている。その他に個室席も完備。
「安芸路酔心 西新橋店」では、昨年4月のリニューアルオープンから、「アサヒスーパードライ ドライプレミアム」の提供を開始した。導入からこれまで1年以上経過したが、取締役 経理部長の相楽克彦氏によると、ドライプレミアムの売上にはある傾向が見られたという。「生ビールとしてはおもしろいことに、ドライプレミアムは春夏よりも秋冬の売上が3倍ほど高かったんですよ。弊社は瀬戸内料理が看板で、特に冬場は毎日直送便で入荷する地元広島産の牡蠣料理が自慢です。これを目当てに訪れるお客様は、ビールもより濃厚でキレがある、プレミアムビールと共に楽しみたいというお客様が多かったことも関係しているようですね」。
老舗の同店では長年の常連のお客様や、本物志向の高い年齢層のお客様が大半を占める。例えば味の強い牡蠣鍋や牡蠣フライには、より風味豊かなドライプレミアムを合わせたいといった傾向があり、本物志向のニーズにピタリとマッチする結果となった。またこうしたお客様は、夏場の淡泊な鱧や鮎料理にはすっきりとしたスーパードライで楽しむ方も多かったという。「例えば旬の牡蠣フライにプレミアムビールを合わせたら、そりゃもう最高でしょう。ドライプレミアムの導入により、季節や旬の料理に応じてビールの楽しみ方も広がり、お客様の満足度も高められる結果に繋がっていると思いますね」。
「アサヒスーパードライ ドライプレミアム」(756円)
広島直送の片口いわしを竹べらで裂き、氷水で〆た「さきいわし」(972円)など、自慢の瀬戸内料理が充実する。「もつのバター焼き」(864円)。「鬼おこぜの唐揚げ」(2160円~)。
またドライプレミアムを注文するお客様は、一杯飲むとリピートするお客様が多い点も特徴で、平均で1日30~40杯ほどのオーダーがあるという。またスーパードライよりも提供価格が100円ほど高いため、客単価も上がる。相楽氏は「ビールの売上は1.5%ほど上がりました。もちろん、全体の売上アップにもつながっていますね」と話す。「また弊社では接待などの高級志向の席、量より質の高齢のお客様が多いので、乾杯のビールは予めドライプレミアムをオススメすることも多いんです。まだあまり違いに気付いてない方もいらっしゃいますし、オススメするとほとんどの方がオーダーしてくれます。また女性のお客様では、福山雅治さんが出演しているテレビCMをご存知の方も多くて、『あ、これなんだ』とオーダーに繋がります。的確にオススメやセールストークができると、とてもその効果の大きい商品だと感じています」。
店長 石原 佳文氏
そして近年のプレミアムビール人気の高まりも、見逃せない流れだという。「今はもう以前のように、飲食は安ければいい時代ではありませんし、ちょっと高いけど美味しいもの、本物を食べたいというお客様が増えてきています。そうした流れの中でも、プレミアムビールのニーズは高まって当然です。そして料理とドライプレミアムがセットになることで自然と高級感のある演出ができ、お店としても大きなメリットになります。弊社のように本物志向のお客様が多い老舗としては、すでに欠かせない存在となっていると思いますね」。
<店舗情報>
安芸路酔心 西新橋店
東京都港区西新橋1-9-5
TEL:03-3501-1451
読者の感想
興味深い0.0 | 役に立つ0.0 | 誰かに教えたい0.0
- 総合評価
-
- 0.0