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ランダムトーク

フードリンクレポート

2015年1月11日(日)19:08 ランダムトーク

ビールに求めるのは多様性か、最高か。

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取材・執筆 : 安田正明 2015年1月11日執筆

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 東京・大手町のサンケイビル前に牡蠣小屋が期間限定で誕生しました。東北の牡蠣の生産は震災後の9割にまで回復したそうです。さあ次は販路開拓という訳で東京にショールーム店舗を設けました。大ぶりでミルキー。美味しかったです。ランダムトークです。

 ビールに求めるのは多様性か、最高か。

 ビール4社の2015年度事業方針が出そろいました。国内ビール市場の縮小が続いていますが、ザ・プレミアム・モルツやヱビスなど価格が高めのプレミアムビールは伸びています。その中で、注目は作り手の顔が見えるクラフトビールです。何十種類もを扱うクラフトビアバーが目に付きます。しかし、クラフトビールは日本ではまだビール市場の中で1%もありません。

 米国も同様にビール市場は縮小していますが、クラフトビールの市場構成比は2013年で8%にもなり、伸び率は17%もある注目のジャンルです。全米で2800もの醸造所があるそうです。ちなみに、日本では200ヶ所。主に日本酒メーカーが新事業として取り組んでいます。

 このクラフトビールにいちはやく目を付けたのはキリンビール。昨年、長野県のヤッホーブルーイングと資本提携しました。そして、2015年、日本の大手ビール各社も取り組み始めます。

 キリンビールは、「スプリングバレーブルワリー」ブランでブルワリー併設店舗を東京・横浜で今春オープンします。そこで作られた様々なビールを一般にも販売していくようです。

 アサヒビールは2月に新ブランド「クラフトマンシップ」を立上げ、ドライポーターやドライペールエールなど様々なテイストのビールを販売します。嗜好が多様化する中、既存の大型ブランドとは異なる味わいのクラフトビールで顧客を広げます。

 サッポロビールも今夏をめどに参入すると発表しました。専門子会社を通じて原料や製法にこだわったビールを開発します。

 3社と異なり、サントリーだけは少し異なります。ザ・プレミアム・モルツのシリーズとして「マスターズドリーム」というプレミアムビールを3月に発売します。「醸造家のこだわり・想いが込められた夢のビール」というコンセプトです。

 顧客は多様なテイストを求めているとサントリーも感じていますが、昨年10月に発足したサントリービール株式会社のテーマは「最高のうまさで、ワクワクさせたい」。クラフトビールの特徴である多様性はひとまず置いて、企業としての最高のうまさを追求するとういうスタンスです。

 消費者は、多様性を求めているのか、最高を求めているのか。ようやく日本でもビール各社の考え方が分かれてきました。面白いビール年になりそうです。

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